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平成23年度FDの報告

テーマ「本学の認証評価について -大学院を中心に-」

平成24年2月23日(木曜日)、淑徳大学の千葉キャンパスの研究棟会議室において、総合福祉研究科の担当教員によるFDが実施された。

今年度は、総合福祉研究科の今後のあり方を検討していく際の共通認識を醸成すべく、平成23年度からの淑徳大学の認証評価申請の概要について、認証評価申請統括室長の田中秀親教授に講演していただいた。

1.大学認証評価とは何かの確認

大学認証評価は、学校教育法109条で定められており、3つの認証評価機関のうち、本学は大学基準協会を選択している。大学基準協会の基本方針は、ピア・レビューであり、平成23年度の評価の力点は、PDCAサイクルが機能しているかどうかであった。

2.申請体制・申請の経緯の確認

大学改革室に「認証評価申請統括室」を暫定期間として設置して申請に臨んだ。 『自己点検・評価報告書』を平成23年4月に提出し、基準協会から「大学評価分科会報告書(案)」「大学財務評価分科会報告書(案)」を受け取った。これに対する「回答書」を9月に提出した上で10月の実地調査での意見交換を踏まえ、「大学評価結果(委員会案)」「大学評価分科会報告書」「大学財務評価分科会報告書」を受け取った。これに対して、さらに「意見申立書」を提出し、2月21日に「大学評価結果(最終案)」が内示されたばかりである(その後、3月9日付けで、「大学基準協会の大学基準に適合していると認定する。」との認証評価結果が発表された。)

最終案はWEBで公表されるもので全体にマイルドでバランスをとった表現になっているが、その前の委員会案と「大学評価分科会報告書」には評価委員の率直な意見が記載されており、我々のFDにとってはこれらを対比してみることが重要である。

3.認証評価基準・項目の確認

評価基準1~10について、基盤評価(法令上の違反)、達成度評価の2側面の評価を行い、その概評と評定がなされている。大学基準協会の評価・判定は、「評価に際し留意すべき事項」に従って、「適合」「期限付適合」「不適合」の判定、法令違反があった場合の「改善勧告」、そして明確化された目的・目標に向けた改善・改革の努力を求める「努力課題」からなっている。

4.『自己点検・評価報告書』と「大学評価分科会報告書」・「大学評価結果(委員会案)」見解の対比

 総合福祉研究科について、これら3つの文書の概評を抜き出し、対比することによって、評価結果を総合する観点を得ることができる。

(1)1 理念・目的

 自己点検では、「建学の理念-教育目標-学位授与方針・教育課程編成方針・学生の受け入れ方針の関連が不明確あるいは重複」を問題視していたが、評価結果では、「研究科ごとの理念・目的が学則またはこれに準ずる規則などに明確に定められていない」ことの方を問題視している。

(2)3 教員・教員組織

 自己点検では、専任教員全員が学部との兼担であることを問題とみていた。しかし、評価結果では、兼担かどうかではなく、過剰な授業負担が問題であることを問題視している。 「大学が求める教員像やそれに基づく教員組織編成方針については明文化されていない」「心理学専攻においては、教員1人あたりの担当授業時間数が学部と大学院をあわせた1セメスターあたりの平均で11.3コマと多い。」などの具体的指摘がなされている。

(3)4 教育内容・方法・成果(2)教育課程・教育内容

 「教育目的に照らし合わせて、コースワークとリサーチワークの位置づけを明確にしたうえで、コースワークの中で講義科目と実習科目を体系的に構成するなど、教育課程・内容の改善を行うことが望ましい。・・・教育課程の順次性・体系性の見直しが求められる。・・・研究指導体制についても、さらに組織的に検証することが望まれる。」などの指摘が、自己点検よりもより詳細になされている。

(4)4 教育内容・方法・成果(3)教育方法

 「総合福祉学部に比べて総合福祉研究科のシラバスの整備は遅れており、各科目において各回のテーマが示されるだけで、何をどこまで学ぶのかが明確に記載されていない場合が多く・・・学生が何をどこまで学習したかを明確に評価するシステムが確立していない。」「博士後期課程にあたっては、これまでの学位取得率が極めて低いことから、学位取得に向けた指導体制の強化策が開始され、・・・・定期的に効果を検証する・・・ことが期待される。」など、自己点検よりも踏み込んだ指摘がなされている。

(5)4 教育内容・方法・成果(4) 成果

 「心理学専攻においては、修了生が高度な専門職業人としての資質を十分に身につけたかどうか・・を客観的に評価するシステムがない。・・・学生の学習成果を測定するための評価指標は確率されておらず、出席とレポートを中心とした非客観的な評価方法に頼っているのが現状」などと、客観的評価の必要性についての踏み込んだ意見が大学評価分科会報告書において求められている。

(6)5 学生の受け入れ

評価結果では、「入学者数、在籍学生数において、専攻間、前期課程・後期課程間、年度間での偏りが見られるので、改善が望まれる。」という表現だが、大学評価分科会報告書では専攻や課程名、入試区分名も挙げられ、具体的数値も挙げられている。

(7)番外編

単位の実質化について 基準協会の内規では、1年間の履修科目登録の上限は、50単位未満となっており、大学設置基準では、「上限を定めるよう努めなければならない。」という表現にとどまっている。 これに対し、大学審議会「21世紀の大学像と今後の改革方策について」(中間まとめ)で、「36単位を上限の標準とすることが考えられる。」と述べられ、総合福祉学部長はこれを重視しているが、この大学審議会の(答申)では、「3年間で卒業に必要な単位数を修得できるような上限設定では実質化につながらない。」とは述べているものの、具体的数字を挙げていない。今回、看護学部では42単位で「適切」という評価を得ており、大学・学部の特質に応じて判断すべきものと考えられる。

(8)その他の検討事項

 3キャンパスの事務組織体系、部署名称、担当職務範囲がかなり異なっていることが浮かび上がった。また、規程類の統一管理システムがないことも問題であり、今回の申請作業の大きな足枷となった。

5.改革・改善に向けた課題・方策

 今後の改革・改善に向けた課題・方策については、実施主体を明確化することが不可欠である。また、改善・改革に向けた工程表の作成が重要であり、これについてはすでに着手され、進行中である。 さらに、改善・改革においては、基準協会の提言だけを充たせば終了ということではない。

法令遵守、中教審(その時の政策)の答申について考慮すること、認証評価機関の評価を考慮することのそれぞれが必要であり、この3つの位相の中で、本学の基本的スタンスを確立していくことが重要である。 また大学評価分科会報告書の中に、「概評には記述しないものの、当該大学に伝えるべきと思われる意見・コメント」が記載されており、貴重な提言として受けとめるべきである。

講演後、参加者からの質疑がなされ、今後の改革・改善に向けた取り組みについても議論がなされた。

 「大学としての検討チームを作る必要がある。」との意見に対しては、出席していた副学長から、「各部局に対して、改革・改善の工程表をつくることを求めており、3月の大学協議会で、各学部の方針が出そろう予定である」ことが報告された。

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