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虐待現象の総合的研究

虐待現象の総合的研究について

目的

近年、各方面から指摘されている児童の虐待、高齢者虐待、ドメスティック・バイオレンス、さらには医療・看護・福祉等の分野における専門職による虐待を虐待現象として捉え、その実態と要因、影響等とそれらをとりまく種々の言説等を心理学、社会学、社会福祉学の3つの観点から、ミクロ、メゾ、マクロのレベルで考察し、今日の日本社会にみられる人間関係の病理と、社会や集団の病理状況を明らかにし、種々の虐待に対する実現可能で効果的な福祉的対応を展望する。

意義

これまでの多くの研究と違って、心理学と社会学(とりわけ社会病理学)の両面での研究成果を踏まえた社会福祉学的対応の探求を志向しており、個別の学問領域にとらわれない総合的研究を可能にしている。
ミクロレベルの個人心理や人間関係の研究とメゾレベルの地域や家族・職場・学校等の集団研究、それにマクロレベルの社会構造や社会変動の研究の三者間の結合を可能にしている。さらに本研究では、虐待を単なる行為事実としてのみ捉えるのではなく、社会的諸条件が複雑に絡んで顕在化したひとつの現象として捉えており、これらのことから、より全体的な虐待象の把握が可能となり、より実現的でより効果的な社会福祉的対応の構築を展望できる。

研究内容

こども虐待、高齢者虐待、ドメスティック・バイオレンス、さらには医療・看護・福祉等の分野における専門職による虐待現象の実態と要因、影響等とそれらをとりまく種々の言説等を心理学、社会学、社会福祉学の3つの観点から、ミクロ、メゾ、マクロレベルで考察し、今日の日本社会にみられる人間関係の病理と、社会や集団の病理的状況を明らかにし、種々の虐待に対する実現可能で効果的な福祉的対応を展望する。具体的には、(1)虐待者、被虐待者の臨床研究、(2)虐待現象とその要因に関する実態研究、(3)人びとの虐待観の研究、をその内容とする。

(1)の「虐待者、被虐待者の臨床研究」に臨床心理学の視点からのみでなく、発達心理学、社会学(とくに社会病理学)、社会福祉学からの視点をも加えた総合的研究(以下、総合的臨床研究という)とする。これらの総合的臨床研究における社会学的,社会福祉学的視点としては、家族関係ないし家族状況や地域・職場等の人間関係がとくに焦点化される。なお、いうまでもなく、臨床心理学の視点からは、被虐待者及び虐待者の現在の人格とその深層心理の解明が中心的研究となり、また発達心理学の視点からは被虐待者及び虐待者の幼少期からの人格発達上の特徴を解明し、この点から被虐待者の心理的トラウマの診断と治療方法の構築が志向される。ケースは、淑徳大学臨床心理相談センター(仮称)を中心に、医療・看護・福祉等の各現場から収集する。

なお、これらの直接的ケース研究と合わせて、必ずしも虐待を主訴としない育児問題、介護問題、夫婦間のトラブル等々、虐待現象の周辺的問題まで広げて行い、そこから虐待の事実ないしその傾向性をとりだすという間接的研究方法をも取り入れ、ケース数を確保したい。

(2)の「虐待現象とその要因に関する実態研究」に関しては、文献・資料調査、質問紙による統計調査とともに、(1)のケース研究を活用 した事例調査を行い、虐待現象の実態と、その要因ないし背景としての家族、地域、文化、全体社会の問題、虐待・被虐待者の個人的・社会関係的特徴等を明らかにする。なお、これらの点に関しては、本学附属社会福祉研究所の調査結果の活用を図る。

(3)の「人びとの虐待観の研究」に関しては、文献・資料調査と質問紙による統計調査を実施し、虐待現象と虐待への社会的対応の分析に資するため、人びとの虐待の定義、認識、虐待者像等を明らかにする。
(4)最終的には、上記の研究成果を総合して、虐待現象の総合的研究モデルを構築する。

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