2018年2月アーカイブ

 2017年、野村ゼミ3年生は半年間かけて『日本人あるある』の冊子づくりに取り組みました。企画、取材・執筆から編集・デザインまで、すべて学生が手掛けて完成させました。さらには秋葉原で外国人向け配布イベントを行いました。

 この取り組みは「東京2020応援プログラム」に認定され、新聞各紙で紹介されることになりました(詳細はこちら)。その取り組みを報告したいと思います。

  2017年4月。今年の冊子制作テーマは「TOKYO」、ここから発想できるテーマなら何でもよい――。
教員からこの課題を示されたとき、ゼミ生は一瞬戸惑った表情を浮かべました。
 ここから議論を開始。TOKYOから連想するのは、国際都市東京。2020年の東京五輪に向けて増加が見込まれる訪日外国人に向けて何かを伝える冊子を作ろう、と議論を進めるなかテーマの方向性は固まります。「Kawaii文化」「東京の横丁」「1964年と2020年の東京の比較」「日本人の不作法」・・・などアイデアがどんどん飛び出しました。

 最後に絞りこまれたのが「日本人の不作法」。外国人からすると、日本人はどうしてこんな行動をとるのだろう?と不思議に思うことも多いでしょう。そうした疑問に答え「日本人って面白いな、日本っていいな、また来たいな」と思ってもらえるような冊子を作ろう、しかも日英対訳で、と企画は固まりました。

 タイトルは「Japanese aruaru(日本人あるある)」とすることになりました。


6つのパートで、取材先を探し、取材・執筆、編集を行う

 さまざまな「あるある」をホワイトボードに書き出し、グループ分けしていきます。そうしてまとめたものが、以下の6ジャンルです。担当を決めて資料集め。それぞれの分野で解説をしていただく専門家の方も学生が探して、取材をしました。実際に冊子にするうえでも、各ジャンルで工夫をしました。

アサツーデイ・ケイの藤本耕平さんに若者編、オタク編でお話を伺いました

千葉商科大学の専任講師、常見陽平さんに残業問題について解説していただきました

◆電車編
 電車の中で居眠りをする、化粧をする…など、大人から学生まで、幅広い層の人が共感できるような「あるある」を厳選して作りました。なぜそのような行動をするのか、社会心理学者にコメントもいただき、読み応えのあるものになっていると思います(担当;古川、今別)。

◆若者編
 若者たち(16歳~21歳)に、よくしてしまいがちな行動は何か?というアンケートを取りました。より親しみやすくしたいという思いから、ランキング形式にしてみました。若者のコメントを吹き出しにし、LINEなどの画像配置にもこだわりました。取材当日は緊張をほぐすため、開始1時間前にオフィス内のカフェに集合し、打ち合わせをしました(担当;宮崎、玉井)

◆オタク編
 私自身がアイドルオタクであり、日本のオタク文化について知りたい!と思っていたので、自分の行動を振り返りながら楽しく情報収集をすることができました。広告会社の若者研究の専門家に「現代のオタク文化」について取材をさせて頂き、オタク心理を掘り下げました(担当;馬場)。

◆性格編
 国立国会図書館で「ありがとうとすみませんの違い」にまつわる論文をみつけました。日本人はすぐにへりくだると書かれていたので、「謙虚」に着目し、「すぐにすみませんを言う」というあるあるを挙げました。専門家の方のまとめコメントも長めに入れました(担当;八藤)

◆食べ物編
 お通しの意味、箸の使い方から日本食の特徴まで、フードアナリストの方にたくさん伺ったお話を短くギュッとまとめるのに苦労しました。Q&A形式にしたので、文字が多くても見やすくなったのではないかと思います(担当;船生)

◆仕事編
 日本人の働き過ぎという点に着目し、残業問題をテーマにしました。いろいろ調べた結果、残業問題に関する著書のある専門家にインタビューをしました。なぜ残業をしてしまうのか、どうすればなくなるか短くまとめ、文章の書き方を他に人に合わせるのに苦労しました(担当;佐々木)


デザインと翻訳に苦労する

 次に待ち構えていたのは、デザインの壁です。使うのは、プロのデザイナーも使うデザインソフト「インデザイン」。編集長を務める玉井沙理菜が中心にレイアウトを進めました。「デザインはポップにしたり、自分たちがモデルとなって撮影したシーンの写真を使ったりすることで、学生らしい感じを出しました」

 イラストは、馬場沙理奈が担当。「すべてのイラスト加工をスマートフォンのアプリを駆使して描いていきました」と、加工も若者ならではです。デザイン作業と同時に、取材・執筆を終えた原稿を、外国人読者に読んでもらえるよう英訳していきます。

 各担当者が下訳をし、その翻訳を海外に住む日本人にチェックしてもらいました。翻訳をとりまとめたのは、八藤愛美です。「かなり、ぎりぎりの状態で膨大な量をみてもらいました。日本の学校では学んでこなかった表現が戻ってきて驚いたこともあります。たとえば、何かに夢中になっていることを表すのに、“MAD”という単語を使うなどです」

 デザインや翻訳に予想以上に時間がかかり、前期で完成するはずだった冊子が刷り上がったのが、秋深まる十月末。
大学に運びこまれた2000部の冊子を、いかに外国人に手にとってもらうか、外国人とのコミュニケーションに活用してもらうか、配布先を検討して発送作業を行いました。

 同時に文化祭の発表に向けて、冊子制作をテーマに研究発表の掲示物を作りました。2日間の文化祭では、100部強の冊子を配布し、たくさんの感想コメントもいただきました。

  

 さらに、もうひとつ、大きなイベントが控えていました。冊子配布イベントです。学生発案で「せっかくだから、外国人の多い街中で配布イベントを行おう。秋葉原がいいだろう」ということで、12月7日に実施の運びとなりました。
この取組が「東京2020応援プログラム」に認定されたことを受けて、プログラムのマーク入り看板も作成。これを胸元にかけての配布となりました。

 学生たちは、冊子を介しての異文化コミュニケーションを楽しんだようです。「正直かなり不安で、もしかしたら一冊も受け取ってもらえないかと思っていたのですが、結果は大盛況!受け取った人も面白いと言ってくれて、とても嬉しかったです」(東海)

 「オランダから来たトーマス(40代)さん、フランス人のヴィヴィさん(34歳)など、直接冊子を渡して説明をすることができました。その場でじっくり読んでくれた方もいて感動しました」(玉井)。



 同イベントには、新聞各紙の記者が取材に訪れ、冊子の制作意図などについての質問を受けました。「取材を受ける」ことも、貴重な経験となりました。新聞に掲載されたのちは反響の大きさに驚き、「日本人あるある」英文解説に対するニーズを改めて知ることとなりました。

 冊子の制作を通して、ひとつのことをやり遂げる大切さ、それぞれの得手不得手を踏まえてチームで何かを作り上げていく意義――その大変さと醍醐味を、それぞれが感じ取ることとなりました。何より、完成した冊子を手にしたときの達成感は、これまでにないものだったようです。

(指導教員;表現学科教授 野村浩子)

人文学部歴史学科には、将来教職を目指す学生が多数在籍しています。

1月24(水)に、歴史学科第1期生14名が、「教育実習成果報告会」を実施しました。

当日は、教職課程の教員をはじめ、1年生から3年生までの教職課程履修も参加し、先輩方の教育実習報告に耳を傾けていました。
以下は、当日参加した学生からのレポートです。まずは、報告した4年次生から。

皆さんこんにちは。人文学部歴史学科4年の矢田一真です!

さて、今回のブログは平成29年度淑徳大学人文学部教職課程「教育実習」報告会の様子を綴っていきたいと思います。
この報告会は「教育実践演習」、「教育実習事前事後指導」の発表であり、教職課程の集大成でもあります。
報告会では、教職課程を履修している後輩の他に、板橋区教育委員会の菅徹先生を招いての発表となりました。

報告の準備では、教育実習研究論文を記し、その内容を模造紙2枚にまとめました。卒業論文執筆と重なり、時間がない中での大変な作業となりました。
また、会場づくりは22日の雪の影響から前倒しで行い、ドタバタしましたが何とか本番に間に合いました。機転を利かせてくれた報告会実行委員の方に感謝!

報告会は、7つのブースで各発表者が発表を行い、そこに後輩や先生方が訪問するという形をとりました。発表時間は1回6分で、これを7回ローテーションで繰り返します。

私は、自身が教育実習の授業で学んだ教訓をメインに発表しました。
私自身、あがり症であるため、初めの2回の報告は汗が出ました(暖房効き過ぎ!!)。
2回目に菅先生に訪問していただいたのですが、緊張のため、何を話したか、記憶が定かではありません(汗)。

移動時間も含め約50分の報告でしたが、終了した後、疲れからか、体が重かったです。

報告会の後、50分間菅先生の講演をいただきました。教師の「話す力」や「聞く力」の大切さ、社会科の苦手な生徒にどう接するかなどのお話をいただき、大変参考になりました。

報告会、講演ともに濃い時間になったと感じました。
この報告会が少しでも、後輩たちの教育実習・教職課程の糧になればよいなと考えています。


(教職課程4年生)

 

次に、来年度教育実習をむかえる3年次生のレポート。

歴史学科3年の上田七海です。

今回、4年生の先輩方の教育実習での体験談を聞いて今までなんとなくイメージしていた教育実習とは違っていました。
私は中学・高校の教員免許を取得希望なので、中学校を受け持った場合、歴史学科ではあるが地理を担当することもあるということを事前に知ることができたので復習しておかなければと思いました。
このことから今回、生の声を聞く機会があり、事前に知り得たものがあったので参加して良かったです。

4年生は後輩たちに、自分たちの経験を熱心に伝え、後輩たちはメモをとりながら、先輩の話を聞き漏らさないように聞き入る。

壮観な光景でした。
淑徳大学人文学部歴史学科に、また新しい歴史が刻まれました。

 

こんにちは。

人文学部表現学科3年 杉原ゼミの田中です。

今回は私が約半年に渡って進めてきたゼミ内のプロジェクト、「赤ちゃん絵本プロジェクト」の活動について報告します!


右上がエンブックス代表西川さん

 

~絵本販売の企画に挑戦!~

 このプロジェクトは出版社である株式会社エンブックスとの共同プロジェクトで、10月~11月に出る新刊絵本2冊のプロモーションを企画、実行するものです。また、大学祭に合わせ杉原ゼミのブースでも販売することになりました。

絵本業界では売り上げの比率が新刊と既刊で1:9というのが現状。「ぐりとぐら」など親の世代から読み継がれてきた絵本が市場を占める中、どうすれば新刊を多くの人の手に取ってもらえるかが重要になります。

 

新刊絵本のコンセプトと絵本業界の解説をしてくださる西川さん

 

エンブックスさんから提示された課題は以下の2つです。

①エンブックスのホームページに掲載する記事の企画・執筆(新刊絵本に関連する内容)

②大学祭における親子向けのプロモーションを企画

 

 

さっそく先生も含めたプロジェクトメンバーでの話し合いが始まりました。
エンブックスさんは「学生らしい自由なアイデア」を求めており、さらに私は淑徳生だからできることをやりたいと考えていました。

 

淑徳大学東京キャンパスの学生や先生に協力をお願いして、それぞれの得意分野に合った企画を考えました。

企画① 幼児教育が専門の先生にインタビューをして、記事を制作

企画② 表現学科の朗読が得意な学生に協力してもらい、読み聞かせイベントを開催

 

~こども学科の先生にインタビュー~

インタビューをお願いしたのは短期大学部こども学科准教授の小薗江幸子先生です。赤ちゃんたちが絵本に求めていることや、ご自身が幼稚園教諭をしていた頃の体験など、貴重なお話をたくさんしてくださいました。

小薗江幸子先生のインタビュー記事はこちら

 

~読み聞かせイベントの告知~

大学祭で親子連れに来てもらうため、イベント告知のポスターを作成しました。

 

ポスター配布の際は短期大学部のボランティアセンターにご協力いただきました。
職員の皆さんが近隣保育園や児童館、図書館含めて約20箇所の施設に発送してくださいました。

 

~絵本の読み聞かせイベント~

当日のスケジュールやイベントの進行方法を決定し、演技や放送系を学ぶ学生にも協力をお願いしたところ、3人の学生が名乗り出てくれました。

 

読み聞かせ会当日の様子

 

~大学祭を終えての感想~

大学祭当日は大いに盛り上がりました!絵本の読み聞かせ会ではのべ30組ものご家族に来ていただき、お昼の時間帯には立ち見の方がいらっしゃるほどでした。

 

プロジェクトメンバーとして準備を進めていく中で、本当に多くの方にお世話になりました。

誰かの力を借りるためには、交渉が必要です。

「読み聞かせを手伝ってくれる人を募集します!」と呼びかけるだけでは簡単に承諾してもらえません。
内容や目的をきちんと明確にし、スケジュールの詳細を相手に伝えなくてはならないのです。そんな当たり前のことが私にとっては初めての経験でした。

「大勢でひとつのものを作る」のはとても険しい道のりでしたが、その過程で自分の至らなさを発見したり、新しいことに挑戦する刺激を感じたり、何より人の優しさに多く触れました。

 

大学祭前日の打合せ。プロジェクトメンバー以外のゼミ生全員も一丸となって協力してくれました

 

 来年度は4年生になり、卒業制作が活動の中心になると思います。これからも積極的に行動して参ります!

(表現学科 3年 田中夏未)