東京ジャーミーフィールドワーク(東洋思想史②)

東洋思想史(担当:村松弘一)では、儒・仏・道三教のほか、イスラームについても講義しています。そこで、12月14日に第二回目の東洋思想史フィールドワークとして、東京の代々木上原にある日本最大のモスク・東京ジャーミーを訪れました。東京ジャーミーは1917年のロシア革命で日本に移住したトルコ人が中心になって1938年に創建された施設です。現在の建物は2000年に完成したもので、ドームやミナレットなどイスラーム様式の建物で、内部の装飾品などはトルコの職人によるものだそうです。

東京ジャーミー・トルコ文化センター広報出版担当の下山茂さん(ムスリム)からイスラーム世界が起源のモノの話やモスク・礼拝に関する解説をいただきながら館内を見学しました。イスラームの信者としてのこれまでの下山さんご自身の経験やメッカ巡礼のお話などもお聞きしました。また、ちょうど作家の椎名誠さんも雑誌の編集者の方とエッセーの取材のために現地にいらしていて、一緒に礼拝の様子や礼拝堂の内部を見学しました。椎名さんは『青春と読書』(集英社)という雑誌に「椎名誠のエンディングノートをめぐる旅」というエッセーを連載中で、近々、イスラームの葬儀や墓のことを取り上げるそうです。

今回のフィールドワークは日本にいながら儒・仏・道とも西洋とも異なる文化空間を感じることのできる経験となりました。

東京ジャーミー入り口にて(寒い日でした) 

説明をしっかり聞いています

説明してくださった下山茂さん

礼拝の風景 信者は横一列に並ぶ

調度品はトルコから直輸入したものだそうです。

以下、参加した学生のみなさんの感想をいくつかご紹介します。
「建物の高さが想像以上でドアの奥に進むと独特のにおいがした。そしてモスクの礼拝堂は壮大で声が奥まで届くようになっており、日本ではない国にいるような気分になった。」(歴史学科3年金子久遠さん)
「下山さんの説明を聞いて日本人のなかではイスラム教に対する誤った認識や考えが浸透してしまっていると思った。フィールドワークを機にいろいろな人に正しい知識を伝えられたらと思う」(歴史学科3年 小池優士さん)
「ちょうど礼拝の時間になり、礼拝の様子を見たことは貴重な体験だった。みな横並びに礼拝していたことは印象深い。信者はみな平等という考えからだそうだ」(歴史学科3年 方波見海さん)
「二回のフィールドワークを通じて、現代生活の身近なところに儒学やイスラームの東洋思想が混じっていることを身をもって知ることができた」(歴史学科3年 坂本和希さん)

文責:村松弘一