国際文化専攻カリキュラム

[基礎科目]

番号
1
授業科目名
国際交流特論
担当教員名
宮嵜麻子
単位数
2単位

テーマ

現代の国際社会:その状況と問題                                                  

授業到達目標
 現代の国際社会が置かれている状況と諸問題を、特に多様なグループの相互関係に着岸しつつ具体的に把握し、それらの要因を理解する。その上で現代国際社会をより良いものとするために、私達にいかなる意識、行動が要請されているのかを検討する。

授業概要
 現代の国際社会が置かれている状況とそれらに伴う諸問題を、現代世界に生きる多様な人間の相互関係に着目しつつ、いくつかの局面を通して検証する。具体的には冷戦終結後の政治、経済、社会、文化、環境問題といった諸側面において、グローバリゼーションと呼ばれる事態のもとでで人がいかなる状況に置かれ、またその状況下でいかなる相互関係を構築することによってよりよい生き方を目指しているのかをあきらかにする。その上で、今日的諸問題の解決に向けていかなる方針が必要であるのか、受講者同士で討論する。
 なお本科目は講義科目ではあるが、受講者のより主体的な問題への取り組みを目指して、学期中に各自1回選択したテーマに関して調査・報告を行わせる。

テキスト
 特になし。講義中、適宜資料を配付する。

参考文献
 『岩波 講座世界史27 ポスト冷戦から21世紀へ』(岩波書店、2000)
 『世界政治の構造変動』(岩波書店、1995)
S. サッセン『グローバリゼーションの時代:国家主権の行方』(岩波書店、1999)

評価方法および評価基準
 プレゼンテーション40点満点+期末試験60点満点のうち、60点以上取得した者に単位を認定する

注意事項および履修条件
 主体的、積極的に講義に参加し、発言すること。高校世界史Bの内容および日刊新聞に掲載されている程度の時事問題を把握していること。

授業計画
第1回:ガイダンス
第2回:第二次世界大戦後の世界(1)
      ・講義の主題をよりよく理解するための準備作業として、第二次世界大戦後の世界史を概観する。
第3回:第二次世界大戦後の世界(2)
       ・講義の主題をよりよく理解するための準備作業として、第二次世界大戦後の世界史を概観する。
第4回:第二次世界大戦後の世界(3)
       ・講義の主題をよりよく理解するための準備作業として、第二次世界大戦後の世界史を概観する。
第5回:現代の経済(1)
       ・所謂リーマン・ショック以来の世界同時不況を取り上げ、その要因、不況がもたらした状況を検証する。
第6回:現代の経済(2)
       ・世界同時不況の元での主要諸国の経済状況およびそれへの対処のしかたを見る。その上で、この経済苦境を克服するために私達がとるべき道を考える。
第7回:現代の社会(1)
       ・イスラームと欧米世界の持つ位相を明らかにする。
第8回:現代の社会(2)
      ・民族問題の諸状況とその要因を明らかにする。
第9回:現代の社会(3)
      ・社会文化が持つ現実とその要因を明らかにする。
第10回:現代の文化(1)
      ・各種メディアと社会の関係をとりあげ、メディアの活用が国際社会においていかなる新たな人間関係構築を可能とするのかを考える。
第11回:現代の文化(2)
      ・文化対立の実情を明らかにし、文化共存の可能性を考察する。
第12回:現代の政治(1)
     ・アメリカの世界戦略と国際社会との相関関係を明らかにし、アメリカ主導の国際政治の展望を考える。
第13回:現代の政治(2)
     ・国連と市民運動のそれぞれが持つ機能および限界を明らかにする。
第14回:現代の政治(3)
     ・国際政治が新たに直面する課題である環境問題について、国際社会がいかなる対応を行い、また相互にいかなる関係を構築しようとしているのかを明らかにする。
第15回:国際交流の諸問題と可能性
      ・ここまでの講義内容を振り返り、現代社会における人間関係の多様な局面とそれらが持つ諸問題を整理した上で、よりよい国際交流の可能性について考察する。

予習・復習へのアドバイス
第1回:事前:シラバスを熟読し、自分自身が今日の世界に対して持っている知識、イメージを明確にしておく。
    事後:ガイダンスの内容を振り返って、冷戦後の国際社会の諸問題について参考文献等を用いながら自分なりに整理する。
第2回:事前:第一次世界大戦、第二次世界大戦の要因、経緯、戦後処理を調べておく。
    事後:講義内容を踏まえ、世界大戦中および戦争直後の国際社会について情報を整理し、今日の世界の前提要素を抽出する。
第3回:事前:冷戦構造について調べておく。
    事後:講義内容を踏まえ、冷戦および冷戦構造における国際情勢について情報を整理し、今日の世界の前提要素を抽出する。
第4回:事前:デタントから冷戦終結までの経緯を調べておく。
    事後:講義内容を踏まえ、冷戦終結に関する情報を整理し、今日の世界の前提要素を抽出する。
第5回:事前:1996年以降の経済状況を整理してくる。
    事後:冷戦後の国際社会において金融市場を中心に、いかなる経済活動が行われてきたのか、そしてそれらがいかなる問題点を備えていたのかを整理する。
第6回: 事前:主要各国の1996年後の経済政策を調べる。
    事後:講義中の討論からさらに、経済不況打開への方策を自分なりに考える。
第7回:事前:イスラームについて調べてくる。
    事後:イスラームと欧米世界の関係について、今後の展望を考える。
第8回:事前:民族問題の持つ諸局面を調べてくる。
    事後:多様な民族問題を整理し、それらの解決に向けて今後の展望を考える。
第9回:事前:格差社会の実態を調べてくる。
    事後:格差社会をいかに評価するべきか、その上で今後の展望をどう考えるべきか検討する。
第10回:事前:国際社会において各種メディアが果たしている機能を考えてくる。
    事後:各種メディアと私達のより良い関係をいかに構築すべきか考える。
第11回:事前:社会内部の文化対立の実態を調べてくる。
    事後:講義の内容を踏まえ、文化共存のために必要な意識・行動とは何か、考える。
第12回:事前:冷戦後の国際政治におけるアメリカの役割を調べてくる。
    事後:今後の国際政治とアメリカとのあるべき関係を考える。
第13回:事前:国連の歴史と機能を調べてくる。
    事後:国家と市民の国際政治における位相を考える。
第14回:事前:copについて調べてくる。
  事後:環境問題の世界レベルにおける展望を考える。
第15回:事前:講義内容を再確認し、疑問点等を整理しておく。
     事後:現代世界と自分自身の関係を考え、主体的に現代の世界に生きるために自分自身がとるべき道を考える。

番号
2
授業科目名
文化人類学特論
担当教員名
落合一泰
単位数
2単位

テーマ

文化的性差と文化的自画像―非西洋圏の近代社会をめぐる文化関係論

授業到達目標
今日、世界人口の大部分は、地理的に西洋から離れて暮らしていても、西洋文明を生活の一部とするに至っている。そこでは、地元の社会制度や文化価値と西洋近代の文物や規範が、ある共存のかたちをとる。複数の文化はいかに操作され、自他関係を表現するのか。本講義の到達目標は、上記の関心を解きほぐすために、受講生が①文化関係論、②文化間性差、③文化的自画像、④非西洋圏近代社会などの概念を理解し、社会分析ためにそれらを応用する力を身につけることである。

授業概要
大航海時代以降、西洋の異文化との接触は、同胞に対し珍しげに「他者」を語ることから始まった。「他者を語る」とき、誤解、先入観、偏見、ステレオタイプは避けがたい。しかし、他者理解は、もともとそうしたものも含めて成り立っている。その後の征服・植民の歴史は、近代西洋の価値観を、被征服者=他者に徹底的に語っていくプロセスだった。その結果、今では世界人口の大部分が、地理的には西洋から離れていても、土地の文化とともに西洋文明を生活の一部とするに至っている。その点では、ニュージーランドのマオリも、ケニアのカンバも、メキシコの先住民社会も、日本も、韓国も、中国も、インドネシアも、みな同じ「非西洋圏の近代社会」である。
では、脱近代が叫ばれる今日、西洋は非西洋という「他者」を、どのように新たに語ろうとしているのだろうか。また、非西洋圏の近代社会は、どのように西洋という「他者」を語るのだろうか。本講義では、「語り見る側=西洋」と「語られ見られる側=非西洋」の関係を、さまざまな角度から検証し、理解とは何かを考える。そこには人種と性差と権力の関係性が常に存在してきた。本講義では、それを「文化的性差」という用語を手掛かりに分析する。「他者を語る」とは、その「他者」と異なる「自己」を「自己」に示すという、「自己」を確認する作業でもある。本講義では、そこに立ちあがる自己の姿を「文化的自画像」と呼ぶ。
本講義では、これら「文化的性差」「文化的自画像」を主たるキーワードとして、コロンブス以降の世界史を地域史と重ねながら、異文化間の歴史を「文化関係論」の立場から捉えなおす。

テキスト
特定の教科書は用いない。

参考文献
下記文献の著者は、いずれも落合一泰である。
1995「ヨーロッパ美術のなかのアメリカ」青柳正規・大貫良夫編『世界美術大全集・第1巻・先史美術と中南米美術』329-340頁、小学館
1997「〈東方の驚異〉、ワイルド・マン、インディアン、グリーザー―近代西欧〈民族人類学〉によるアメリカ大陸の〈占有〉」船曳建夫編『新たな人間の発見』141-180頁、岩波書店
1998「啓蒙主義の誘惑と拘束―〈理想都市〉メキシコシティの建設」山内昌之編『開発と民族問題』207-234頁、岩波書店
2000「まなざされるラテンアメリカ―地域間文化関係のヴィジュアリゼーション」大森康宏編『映像文化』127-154頁、ドメス出版
2004「文化を受け継ぐ―マヤ民族学への誘い」八杉佳穂編『マヤ学を学ぶ人のために』165-187頁、世界思想社、京都
2006「ツォツィル―『やわらかな文化』の継承と更新」黒田悦子・木村秀雄編『講座世界の先住民族ファースト・ピープルズの現在08 中米・カリブ海、南米』130-145頁、明石書店
2008「被征服男性の〈受忍〉―現代メキシコのカレンダーアートに見る性的支配の表象」宮地尚子編『性的支配と歴史―植民地主義から民族浄化まで』173-211頁、大月書店

評価方法および評価基準
授業への出席(20%)、参加(20%)および最終試験(60%)

注意事項および履修条件
毎回、講義の後に内容に即した討論時間を設ける。この討論において積極的に発言することが評価につながる。受講者には、座して黙するは欠席と同じと考えていただきたい。

授業計画
第1回:記述しうること、分からないこと―インターフェイシャルな人類学に向けて
第2回:東方の怪異―ルネサンス期ヨーロッパにおける異郷と異人
第3回:大航海時代と知識の拡大―未知か既知か
第4回:擬人化されたアメリカ―無垢か野蛮か
第5回:視線の独占―救うヨーロッパ・救われるラテンアメリカ
第6回:文化の保存、文化の更新―マヤ文明における「はかなき文化」の持続力
第7回:創られたイメージ―マヤ研究の異種学にむけて
第8回:非西洋人をめぐる文化性差論1―ハリウッド無声映画のなかの日本と性差
第9回:非西洋人をめぐる文化性差論2―なぜ西部劇はメキシコ人を罰するのか
第10回:インディオ世界をめぐる西洋の想像力1―博物誌の視点
第11回:インディオ世界をめぐる西洋の想像力2―文化間性差の視点
第12回:想像の共同体1―19世紀メキシコの近代化と国民文化作り
第13回:想像の共同体2―メキシコ革命・革命芸術・インディヘニスモ
第14回:想像の共同体3―サパティスタ国民解放軍蜂起の文化論
第15回:文化間性差の呪縛と克服―グローバルな地域文化研究にむけて

予習・復習へのアドバイス
第1回 異文化理解において誤解、ステレオタイプ、先入観などは避けるべきとされる。では、なぜそれが起きるのか。キーワード:ステレオタイプ、誤解、文化と文化の出会い、多民族交流
第2回:認識できる世界が狭かった中世ヨーロッパにおいて、「外部の世界」がどのように想像されたかを考える。キーワード:『東方見聞録』、キリスト教の外、森=村の外、ワイルド・マン、「東方の驚異」
第3回:大航海時代とは何だったのか。それはヨーロッパの世界観にどのような衝撃となったのか。キーワード:大航海時代、ルネサンス、文化相対主義
第4回:ヨーロッパ人には「新」大陸だったアメリカ大陸。それをいかに「旧」大陸の知識で解釈しようとしたのか。キーワード:インドへの道、黄金郷、アマゾネス、人食い神話
第5回:ヨーロッパ人征服者が、アメリカ大陸の征服や植民を原理的にも心理的にも「正しい」と自任しえた理由を考える。キーワード:新旧、文明と野蛮、男性と女性、キリスト教と異教
第6回:「中休み1」―中米マヤ文明の古代から現代に至る文化的持続力を、具体的な事例を用いて講義する。キーワード:マヤ文明
第7回:「中休み2」―マヤ文明を欧米研究者がいかに理解しようとしてきたか、日本人研究者はどのような別の視点を持ってきたか、それは何故なのかを考える。キーワード:マヤ考古学、マヤ民族学
第8回:ハリウッド映画のなかの人種・性差・権力の関係を考えるために、セシル・B・デミル監督『ザ・チート』(1915年)を分析する。キーワード:無声映画、アメリカ合衆国における排日運動、White slavery
第9回:ハリウッド映画ではないが、前回と同じ目的でセルジオ・レオーネ監督『夕陽のガンマン』(1965年)を分析する。キーワード:メキシコとアメリカ、カウンターカルチャーの時代、Greasers
第10回:第8~9回の講義で確かめたヨーロッパと非ヨーロッパ間の人種・性差・権力をめぐる関係性について、歴史的由来を分析する。キーワード:博物誌、相対主義、進化論
第11回:コロンブスの時代から現代まで続く、[西洋=強者=男性]から[非西洋=弱者=女性]に投じられる視線を、文化的性差の観点から分析する。キーワード:男性中心主義
第12回:第10~11回の講義で見た西洋の非西洋に対する見方にさらされてきた社会の例としてメキシコを取り上げ、西洋の視線にいかに対応しようとしてきたかをたどる。キーワード:独立、国民文化、キリスト教会
第13回:前回と同じ関心にもとづき、20世紀前半のメキシコにおける文化的自画像形成運動をたどる。キーワード:メキシコ革命、壁画運動
第14回:1994年にメキシコ南部で勃発し今に続く先住民運動の起源と目的を分析し、近代国家メキシコが内部の先住民世界を外部であるかのように排除してきた歴史をたどる。キーワード:先住民、サパティスタ
第15回:グローバル、ナショナル、ローカル、パーソナルの関係を解説し、その観点から本講義の最終ディスカッションを行う。キーワード:グローバリゼーション、地域研究

番号
3
授業科目名
比較文化特論
担当教員名
野田茂德 (のだしげのり)
単位数
2単位

テーマ
20世紀とは何だったのか、そして21世紀の歴史的潮流を予見した知識人たち。

20世紀の世界的知識人たちの中からその論説、作品を手がかりに彼らの、政治経済、文化、および歴史的洞察について考察する

授業到達目標
19世紀にめざした「理想社会」としての20世紀は、「ユートピア」とは<さかしま>の社会であった。19世紀の政治経済体制、社会文化が20世紀にはどのように反映されていったのか。その中で知識人たたは何を考え、世界をどのように理解していたのか。20世紀の政治・経済と文化の位相をパースペクティヴに理解することを最終目標とする。

授業概要
現在起きている世界的な諸問題を具体的に読み解く理論を検討したいと思います。
20世紀から21世紀にかけておきたさまざまな政治的、経済的、文化的の不透明な事象の本質を見極め、年代だけではなく、文化に総称される価値観の変化、政治経済の潮流の大きな変わり目を前もって、歴史のトレンドとして見極めた先達たちの視点が存在します。
  18世紀にはアダム・スミス、19世紀にはカール・マルクスがいた。20世紀は18世紀や19世紀の視点ではもはや通用しない歴史的展開があった。この講座では、20世紀の思想家として、P.F.ドラッカー、D.ベル、J.ガルブレイス等の歴史的・社会的論点を検証しながら、彼らが予見した21世紀への警告と予見した歴史的トレンドをとりあげます。後半ではP.F.ドラッカー自からかたる「社会生態学者」についての考察に重点を置く。

テキスト
その都度、「資料」を配布する。

参考文献
必要に応じてその都度指示する。

評価方法および評価基準
自己の研究テーマかかわりにおいて真摯に考察し、その成果を授業時間に発表またレポートで提出した履修者を評価する。

注意事項および履修条件
履修対象者 : 国際経営専攻および国際文化専攻の学生。

授業計画
第1回: 授業内容のガイダンス
第2回: 西洋文化の近代化とヘゲモニー
第3回: 20世紀の始まりから、第1次世界大戦までの世界的政治経済構造
第4回: ヴェルサイユ条約から第2次世界大戦終結までの中での世界情勢
第5回: 1945年からはじまったヨーロッパ植民地主義の凋落 
第6回: イデオロギーの終焉の宣言をダニエル・ベルの20世紀
第7回: 19世紀的イデオロギーの<終焉>のはじまり
第8回: ガルブレイスの『ゆたかな社会』と『不確実性の時代』
第9回: アイン・ランドの自由主義論と哲学の功罪
第10回: P.F.ドラッカー『経済人のおわり』と社会生態学的歴史分析
第11回: P.F.ドラッカーにおける世界史的潮流の分析
第12回: P.F.ドラッカーの2冊の小説における群像について
第13回: 70年代-80年代の世界構造、不確実な経済的繁栄
第14回: 研究発表
第15回: まとめ

予習・復習へのアドバイス
第1回:授業のテーマ、授業の到達目標を理解する。
第2回: ヨーロッパにおける「近代の概念」と「覇権主義」の相関関係を理解する。
第3回: 第一次世界大戦とハンガリー・オースリア二重帝国、オスマン帝国の崩壊、ロシア帝国の崩壊
      の原因と歴史的潮流、世界情勢を把握する。
第4回: 戦勝国のドイツに対する多大な戦争賠償請求に対して批判したケインズの論文等関係論文
を読む。
第5回: 1945年からはじまったヨーロッパ植民地主義の凋落 
      ヴェルサイユ会議で無視された、アジア・アフリカの植民地国の民族主義と独立運動の
歴史的潮流にある<人間の尊厳>を理解する。
第6回: ダニエル・ベルの著書や同時代の思想にふれる。
第7回: 19世紀的イデオロギーの<終焉>のはじまりは、なぜ起きたのか。その要因を考察する。
第8回: アメリカの公共政策に永久を与えたガルブレイスの「リベラリズム」について考察する。
第9回: アイン・ランドの自由主義と哲学およびその陥穽についても考察する。
第10回: P.F.ドラッカーの社会生態学者として1930年代について考察する。
第11回: P.F.ドラッカーの歴史分析と洞察について考察する。
第12回: P.F.ドラッカーが小説の形でしか伝えられなかった人間という厄介な存在について考察する。
第13回: 70年代-80年代の世界構造、不確実な経済的繁栄
第14回: 研究発表 履修者が受講し、研究したテーマについて各自発表する。
第15回: まとめ / 講義および履修者の研究発表、討論等を総括しる。

番号
5
授業科目名
異文化コミュニケーション特論
担当教員名
赤崎 美砂
単位数
2単位

テーマ

 異文化コミュニケーションとは何か、その概観を把握する

授業到達目標
異文化コミュニケーションの基本的なモデル及び理論の学習を通じ、コミュニケーションの仕組み、異文化コミュニケーションという事象を理解し、現代社会における異文化コミュニケーションの課題を明らかにする。また、文献要約、課題発表、レポート作成を行うことにより、情報分析と発信の技能を培う場を提供する。

授業概要
基礎知識の習得(ステージ1)と応用(ステージ2)で構成する。
基礎知識の習得(ステージ1)
教科書を分担要約し、言語、非言語、文化、個人と社会、価値観等の領域の基本概念を理解する。
コミュニケーション分析視点の類型、異文化コミュニケーションと国際コミュニケーションの違い、言語と非言語、英語と異文化コミュニケーションの関係等、社会生活の中で見られる事象を、異文化コミュニケーションの視点を用いて考察する。
応用(ステージ2)
各自課題を設定し、調査、分析、資料作成等を行い、口頭発表とレポート執筆を行う。

テキスト
教科書:末田清子・福田浩子(2004)『コミュニケーション学:その展望と視点』松柏社

参考文献
池田理知子(2000)「自己・アイデンティティ・文化」『異文化コミュニケーション・入門』第1章 有斐閣
八代京子(1998)「見えない文化:価値観と文化的特徴」『異文化トレーニング』第5章 三修社

評価方法および評価基準
出席20%、課題80%(レジュメ1回、レポート1回、発表2回)
出席が2/3を切った場合は評価の対象外とする

注意事項および履修条件
学生には主体的に課題・討議等に取り組む姿勢を求める。

授業計画
第1回: オリエンテーション、分担
第2回: 自己: 自己の定義、自己とアイデンティティ、個人と文化
第3回: コミュニケーション1: コミュニケーションのしくみ
第4回: コミュニケーション2:コミュニケーション分析視点の類型
第5回: 文化:文化の定義の類型、文化とコミュニケーション
第6回: 価値観:価値観の定義、価値観と個人・文化、価値志向性の類型
第7回: 言語1:言語の機能、世界の言語状況、言語学概観
第8回: 言語2:言語コミュニケーションの特徴、言語と文化
第9回: コンテクスト+非言語1:非言語コミュニケーションの定義、非言語メッセージの特徴
第10回: 非言語2:非言語メッセージの類型
第11回: 非言語3:空間・時間、異文化トレーニング:異文化トレーニングの類型と課題
第12回: シミュレーション:「バルーンバ」
第13回: 発表1
第14回: 発表2
第15回: 発表3

予習・復習へのアドバイス
第1回: 分担確認、課題遂行計画作成
第2回:プリント「自己・アイデンティティ・文化」 自己の定義、自己とアイデンティティ、個人と文化
第3回:1・2章 コミュニケーション(定義・特徴・要素)、欲求階層(マズロー・アルダルファー)、コミュニケーションとニーズ
第4回:3章 コミュニケーション分析の4視点(機械論、心理学、相互作用論、システム論)
第5回:4章 文化(定義、コミュニケーションとの関係)
第6回:プリント「見えない文化:価値観と文化的特徴」 クラックホーン(5類型)、ホフステード(4次元)
第7回:5・6章 言語とはなにか、言語の特性、世界の言語状況、言語学概観、言語能力とコミュニケーション能力
第8回: 7・8章 言語コミュニケーションの特徴、意味の3レベル、コミュニケーション能力、言語と文化、翻訳・通訳
第9回: 9・10章 コンテクスト、非言語コミュニケーション(定義・種類・特徴・機能)、文化普遍と文化特定
第10回:11・12章 非言語音声メッセージ、非言語非音声メッセージ
第11回:13・14章 空間・時間、異文化トレーニング(定義・方法・活用・課題)
第12回:シミュレーション(バルーンバ)振り返り、発表準備
第13回:発表振り返り
第14回:発表振り返り
第15回:発表振り返り

[地域言語・文化研究科目]

番号
1
授業科目名
日本語研究
担当教員名
靏岡昭夫
単位数
2単位

テーマ

日本語におけるいくつかの言語変化について考察し、理解する。

授業到達目標
日本語における、音韻、文法、語彙、表記についての変化を、さまざまな資料をもとにして考察し、把握する。

授業概要
日本語の文献資料に現れた変化現象を分析して、言語の通時的変を理解する。また、それを通じて、言語の標準化についても考える。考察は明治以降の日本語の言語資料について中心に行うが、必要に応じて江戸時代以前の資料も用いる。

テキスト
配布するプリントを使用する。

参考文献
小松英雄『日本語はなぜ変化するか』(笠間書院)/田中章夫『揺れ動くニホン語』(東京堂出版)

評価方法および評価基準
講義を真摯に受講し、内容をよく理解し、レポートに反映したものを評価する。

注意事項および履修条件
言語、とくに日本語に興味のある受講者が望ましい。

授業計画
第1回:授業内容のガイダンス。教員、受講者の自己紹介。
第2回:学問と言語学について。国語学と日本語学について。
第3回:言語の変化についての保守派と進歩派。
第4回:日本語の音韻と音声。
第5回:日本語の音韻変化Ⅰ(母音と子音)。
第6回:日本語の音韻変化Ⅱ(アクセント)。
第7回:日本語の音韻変化Ⅲ(語形など)。
第8回:日本語の文法変化Ⅰ(可能表現)。
第9回:日本語の文法変化Ⅱ(否定表現)。
第10回:日本語の文法変化Ⅲ(助詞の方言性)。
第11回:日本語の表記の変化Ⅰ(「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」―四つ仮名)。
第12回:日本語の表記の変化Ⅱ(ローマ字)。
第13回:日本語語彙の変化Ⅰ(人称代名詞)。
第14回:日本語語彙の変化Ⅱ(単語の新旧)。
第15回:日本語の変化についての総括。

予習・復習へのアドバイス
第1回:シラバスの授業内容、到達目標を理解しておくこと。
第2回:自分の「言語観」について考えておく(自分は保守派か、進歩派か)。
第3回:両親や祖父母、先輩や後輩などとの言葉の違いを探しておく。
第4回:音声学と音韻論とはそれぞれどんな学問であるか調べておく。
第5回:教科書や辞書で「あいうえお」等の仮名を集めた表(五十音表)を調べる。また自分で作ってみる。
第6回:アクセントについて日本語と外国語(英語や中国語)とどう違うか考えておく。
第7回:十回、お正月の読み方を、辞書などで調べて練習しておく。
第8回:「ご飯が食べられなかった」「ご飯が食べれなかった」どちらが良いか考えておく(結論はださなくてよい)。
第9回:日本語の否定表現、特にその過去形にはどんな言い方があるか、考えておく。
第10回:日本語で「東行く」というばあいの中にどんな言葉(助詞)が入るか。
第11回:内閣告示「改訂現代仮名遣い」のこれにあたるところを
第12回:駅や街の看板などに書いてあるローマ字表記の言葉を書きとめておく(十個以上)。
第13回:日本語で自分や相手をさしていう言葉にどんなものがある。また、受講者は何を使うか、色々なばあいを想定して例文を作っておく。
第14回:類義語とはどういうものか、考えておく。
第15回:言語の変化に対する理解が十分出来たか。自分の言語観が確立できたかどうか、

番号
2
授業科目名
日本文化研究Ⅰ
担当教員名
小西 淑子
単位数
2単位

テーマ

日本社会と江戸文化・文芸との関係を考察する。

授業到達目標
 日本の独自性が形成された江戸時代の文化・文芸を学び、国際社会に対応できる「日本人の在り方」と真の「日本的なるものは何か」を再確認することを最終目標とする。

授業概要
 幕藩体制・身分制度・封建制・鎖国政策・朱子学による文治政策等を多面的に捉え、さらにそれらの文化面との関わりを考察していく。近世文芸の特色は儒教の影響と出版文化の2点である。儒教は、思想・道徳のみならず、生活全般を律し、文芸にさまざまな影響を及ぼした。我が国の古典への関心・研究を喚起し、国学を生む契機ともなり、出版文化形成を促した。以上のことを具体的に作品に触れながら講じていく。また古典への関心・研究という観点から江戸時代との関連において、それ以前の古代・中古・中世の文化・文芸にも言及したく思う。

テキスト
配布するプリントを使用する。

参考文献
必要に応じてその都度指示する。

評価方法および評価基準
自己の研究テーマとの関わりに於いて真摯に考察し、その結果を授業態度・レポートで明確に表明した履修者を評価する。

注意事項および履修条件
日本近世文化・文芸を研究テーマとする予定の履修者がのぞましい。

授業計画
第1回:授業内容ガイダンス
第2回:江戸時代について討論
第3回:幕藩体制
第4回:江戸時代の身分制度
第5回:鎖国政策
第6回:儒教の影響
第7回:人情について
第8回:西鶴概説
第9回:芭蕉概説
第10回:近松概説
第11回:西鶴作品講読
第12回:芭蕉作品講読
第13回:近松作品講読
第14回:映像鑑賞
第15回:まとめ

予習・復習へのアドバイス
第1回:授業内容・到達目標を理解した上で履修されたい。
第2回:自分が「江戸時代」をいかに捉えているか再確認しておくこと。
第3回:「幕藩体制」とはいかなる体制か、幕府と各藩との関係、将軍と大名との関係について把握しておくこと。
第4回:江戸の身分制度「士農工商」に属さない人間はどうなっているのか。
第5回:「鎖国政策」の実態を把握すること。
第6回:儒教についての基本的な知識を復習しておかれたい。
第7回:伊藤仁斎、荻生徂徠の思想を把握したい。
第8回:井原西鶴について文学辞典程度の知識は把握しておくこと。
第9回:松尾芭蕉について文学辞典程度の知識は把握しておくこと。
第10回:近松門左衛門について文学辞典程度の知識は把握しておくこと。
第11回:今まで読んだことのある西鶴作品についてプレゼンテーションできるようにしておくこと。
第12回:今まで読んだことのある芭蕉作品についてプレゼンテーションできるようにしておくこと。
第13回:今まで読んだり、観たりしたことのある近松作品についてプレゼンテーションできるようにしておく
こと。
第14回:事前に扱う作品について告知するので、その作品についてあらすじ、みどころ等を調査しておくこと。
第15回:授業で扱った事柄と自己の研究テーマとの関連を十分考察すること。

番号
4
授業科目名
中国語研究
担当教員名
山下輝彦
単位数
2単位

テーマ

中国語の概説

授業到達目標
これまで日本と中国は同文同種と言われてきました。日本と中国はともに漢字を使っていることからそのように誤解されていたわけです。実際、両国は文化の上で共通点はたくさんありますが、言語学的には、日本語と中国語は全く異なる系統の言語です。
この授業では、言語学的見地から中国語という言語を解説し、中国語という言語の本質について理解を深め、またその基礎の上に立ち、中国語と日本語について考える際の参考にしてもらいたいと考えています。

授業概要
言語の三要素である1、音声、2、語彙、3、文法 について概説します。
中国語の特質である声調の本質について講義します。(1)

テキスト
中国語言学  北京大学出版社 趙 傑 著

参考文献
「中国文化叢書1 言語」牛島徳次 香坂順一 藤堂明保 編著 大修館書店1967年11月 

評価方法および評価基準
クラスにおける討論の発言やレポートによって評価する

注意事項および履修条件
何らかの形で中国語を履修した人であることが望ましいが、学習歴がない場合、言語学の知識や意欲のある人に受講してもらいたい。

授業計画
授業計画
第1回:イントロダクション
この授業のガイダンス 履修上の注意 到達目標の確認
第2回:中国語の定義
中国語の通用している範囲、使用人口などの概説
第3回:中国語の共通語
中国語共通語についての定義 制定の歴史など現代中国語の周辺の問題について解説
第4回:中国語の音声1
中国語の音声について解説する。中国語の、声母、韻母、声調という三位一体の音節構造を説明する。
第5回:中国語の音声2
現代中国語の声母、特に巻き舌音の歴史的変遷について解説する。日本語漢字音との対応関係もたいへん興味深いものがあるので、例をあげてみんなで考えたい。
第6回:中国語の音声3
現代中国語の声母における有気音と無気音の弁別的特徴について説明する。意味を弁別するのに大きな役割を果たす中国語の有気と無気の区別と日本語などの言語における清濁の区別との違いを説明する。
第7回:中国語の音声4
日本語の鼻音は「ん」の一つだけ(音韻的に)であるが、現代中国語では、古代のn、m、ngからnとngの二つになった。その過程を辿りたい。
第8回:中国語の音声5
現代中国語の声調についてその本質とは何かについて考える。中国語の声調は高低アクセントであるが、日本語のような高低アクセントではなく、一音節の中における変化であるので、その本質をしっかり理解できるように説明する。
第9回:中国語の音声6
現代中国語の韻母や声調の分類の歴史的変遷、特に韻書に詩を作る時に参考にしたといわれる韻書も紹介する。
第10回:
現代中国語の語彙構造について講義します。(1)
 中国語は単音節の孤立語であるといわれる。意味をあらわす言語の最小単位である形態素もほとんど単音節である。中国語の基礎語彙はほとんど1音節であることを理解してもらうように解説する。
第11回:
現代中国語の語彙構造について講義します。(2)
 書物の国といわれる中国では書面語が非常に発達している。書面語と口語との乖離が非常に甚だしい。特に飾りをつけて、文学的に表現したい中国文化の影響で、おびただしい文語語彙が生まれている。この授業で文語語彙の特色を講義する。
第12回:
現代中国語の語彙構造について講義します。(3)
 ことばの意味について学習する。中国語語彙の字ずらの意味と比喩的意味、連想的な意味などについて解説する。
第13回:
現代中国語の文法の特質について講義します。(1)
 孤立語である中国語は語の形態変化がないので、品詞分類する場合、独自の基準を決めなければならない。形態がない分その語の機能を使って分類することが多い。また、動詞が主語になったり、述語になったり、形容詞になったりするので、品詞が文の中に入らないと分類できないことも多い。この授業では中国語文法の特色について講義する。
第14回:
現代中国語の文法の特質について講義します。(2)
 中国語はSVOタイプの言語であるが、助詞「把」を使えば、目的語を動詞の前に出すことができる。この「把」を使った構文の特徴について講義する。また、西欧語の影響を受けて中国語の文法にもいくらかの変化が起きた。例えば、受け身表現が増加したなど、いわゆる「欧化文法」である。欧化文法についても考えたい。
第15回:
この授業についての総括をする。

予習・復習へのアドバイス
第1~3回
キーワード:言語 音声 語彙 文法
 中国語についての概説であるので、中国語を学習したことのない学生には、中国語の学習参考書などで、事前に中国語の基礎的なことを勉強してきてほしい。
第4~6回:
キーワード:声母 韻母 声調 音節構造
 中国語の音節構造が日本語とも、英語とも異なることをまず注意すること。また、日本語の漢字音の中に、中国語の古代の発音が反映されていることを日本語話者にとっては中国語の発音に親しみを感じるので、日本語漢字音と中国語の発音を比べると色々面白い現象が発見できる。
第7~9回:
キーワード:歴史音韻 韻書 漢詩
 中国語の発音と中国の古代詩(漢詩)の作法と密接な関係がある。それはいわゆる漢詩における「韻脚」をそろえることである。その時の発音を示す辞書は韻書である。中国の大文豪魯迅が漢詩を作る時に参照した韻書と日本の大文豪夏目漱石が漢詩を作った時に参照にした韻書が同じであるということが非常に興味深い。学生は漢詩をいくつか読んで中国語の発音についての理解を深めてほしい。
第10~12回:
キーワード:単音節 形態素 語彙構造
 「形態素」という語の定義と意味についてよく理解してもらう。事前に辞書などで、この概念について調べてほしい。多音節語である日本語との違いをよく理解してもらいたい。この単音節形態素によって作られる単語にどのような構成上の特色があるかしっかり学習してほしい。日本語の漢字語彙を普段使っている日本人にはわかりやすいが、言語構造が異なるので、その違いに注目してもらいたい。
第13~15回:
キーワード:文法 孤立語 シンタックス 主語 述語
 単音節・孤立語である中国語文法の概説をするので、単語より大きな単位である文を扱うことになる。中国語の学習歴のない人にはややわかりにくい点もあるが、すべて日本語に訳しながら説明するので、特に困難はないと思うが、事前に参考書などで、中国語を少し学習してもらうと理解を深められる。
 屈折語である英語、膠着語である日本語と違って孤立語の中国語を知ることが新しい世界を知ることになるので、ぜひ予習などをしてくること。

番号
5
授業科目名
アジア文化研究Ⅰ
担当教員名
内田 尚孝
単位数
2単位

テーマ

19世紀東アジア(日本・中国・朝鮮)における西洋近代受容過程の比較研究。

授業到達目標
日本・中国・朝鮮における西洋近代受容過程の違いを、比較文化史的、比較政治思想史的アプローチを用いて考察できるようにする。さらに、東アジアで機能していた前近代的地域秩序とウエスタン・インパクト以降の近代的国際秩序との違いを構造的に理解し、東アジアに生起する同時代的問題を歴史的観点から分析できるようにする。

授業概要
1990年代以降、日中韓3カ国の経済的相互依存関係は急速に進展し、また2008年末には初の日中韓サミットが福岡県で開催された。21世紀は「東アジアの時代」ともいわれている。
しかし、3カ国が真の相互信頼のもとに安定した関係を築くためには、まだまだクリアーしなければならない課題が多い。そのひとつに「歴史問題」・「歴史認識問題」があるが、それらの大半は、東アジアが近代化していくかなで形成された。
本講では、19世紀の東アジアが西洋近代にどのように向き合ったのか、日本・中国・朝鮮3カ国の政治思想や外交思想の比較検討を通して詳しく考察する。この作業を通して、現代とは異なる国のかたちや地域秩序、あるいは歴史的可能性を発見することになろう。21世紀のよりよい「東アジア」のかたちを近代の歩みのなかから探ってみることにしたい。

テキスト
岡本隆司『世界のなかの日清韓関係史』講談社、2008年。
山室信一『日露戦争の世紀』岩波書店、2005年。

参考文献
銭 国紅『日本と中国における「西洋」の発見』山川出版社、2004年。
並木頼寿『日本人のアジア認識』山川出版社、2008年。

評価方法および評価基準
出席(レジュメ、参加度含む)6割、レポート4割。

注意事項および履修条件
積極的に授業参加すること。
関連領域の授業をあわせて受講するとよい。

授業計画
第1回:ガイダンス
第2回:「中華世界」の秩序原理/近代国民国家と国際秩序
第3回: 19世紀の東アジア/洋務運動と「中体西用」
第4回:西太后と同治中興/清国と朝鮮半島
第5回:明治日本と朝鮮半島/「属国自主」の形成とその展開
第6回:日清戦争の勃発とその展開
第7回:日清講和条約と東アジアの国際秩序
第8回:「瓜分」と「亡国滅種」の危機
第9回:遼東半島・中国東北地方をめぐる日露関係
第10回:日清戦争後の朝鮮半島をめぐる国際情勢
第11回:日露戦争勃発とその展開
第12回:20世紀東アジア史における日露戦争の位置
第13回:20世紀世界史における日露戦争の位置
第14回:清朝体制内改革と革命の胎動
第15回:総括

予習・復習へのアドバイス
第1回:授業内容・到達目標を理解した上で履修すること。
第2回:山室信一『日露戦争の世紀』第1章「近代国際社会への参入」を熟読し、関連事項を独自に調査して理解を深めておくこと。
第3回:アヘン戦争、第二次アヘン戦争、太平天国、洋務運動についてしっかり調べておくこと。
第4回:1860~80年代の中国の内政・外交について、とくに清朝の政策決定に関わった人物を中心に調べておくこと(西太后、曽国藩、李鴻章、恭親王など)。
第5回:岡本隆司『世界のなかの日清韓関係史』第2章「「属国自主」の形成」を熟読し、関連事項を独自に調査して理解を深めておくこと。
第6回:岡本隆司『世界のなかの日清韓関係史』第3章「「属国自主」の展開」を熟読し、関連事項を独自に調査して理解を深めておくこと。
第7回:岡本隆司『世界のなかの日清韓関係史』第4章「独立自主」を熟読し、関連事項を独自に調査して理解を深めておくこと。
第8回:「戊戌維新」の思想的背景、その展開過程についてしっかり調べ、理解を深めておくこと。
第9回:義和団戦争前後のロシアの対東アジア政策とそれに対する日本の反応および対応についてしっかり調べておくこと。
第10回:山室信一『日露戦争の世紀』第2章「東アジア国際情勢の変化」を熟読し、関連事項を独自に調査して理解を深めておくこと。
第11回:山室信一『日露戦争の世紀』第3章「日露開戦へ」を熟読し、関連事項を独自に調査して理解を深めておくこと。
第12回:山室信一『日露戦争の世紀』第4章「二〇世紀最初の世界戦争」を熟読し、関連事項を独自に調査して理解を深めておくこと。
第13回:山室信一『日露戦争の世紀』第5章「世界とのつながり、日本へのまなざし」を熟読し、関連事項を独自に調査して理解を深めておくこと。
第14回:義和団戦争後の清朝の「新政」と革命派の動きについてしっかり調査しておくこと。
第15回:19世紀東アジア(日本・中国・朝鮮)における西洋近代受容過程の比較研究を通して、比較史的アプローチが修得できたか否か、レポート作成作業のなかで確認する。

番号
8
授業科目名
欧米文化研究I
担当教員名
宮嵜麻子
単位数
2単位

テーマ

欧米文化におけるキリスト教の意義                                                  

授業到達目標
 欧米文化の決定的な要素であるキリスト教について、その本質、歴史、欧米社会に対する影響力を学ぶことによって、欧米文化の特質を理解する。

授業概要
 キリスト教の起源、確立、展開と欧米社会の歴史との連関を概観する。その際特に欧米文化の諸側面においてキリスト教が果たしてきた役割がいかなるものであったのかを重点的に考えたい。具体的には社会、政治、経済、芸術、思想といった諸面に関して考察する必要があろう。その上で、近代以降の欧米文化においてキリスト教が持つ意義を検討したい。

テキスト
 特になし。講義中、適宜参考資料を配付する。

参考文献
  講義中、紹介する。

評価方法および評価基準
  レポート40点満点、学期末試験60点満点の計100点満点中、60点以上取得した者に単位を認める。

注意事項および履修条件
  主体的に受講し、各回のテーマに関して積極的な質疑・討論を行うこと。

授業計画
第1回:ガイダンス
     ・講義の目標と進め方および単位認定方法等を説明する。
第2回:キリスト教の起源
     ・キリスト教とユダヤ教の関係。またイエスの活動と死およびキリスト教会におけるその意義を論ずる。
第3回:初期キリスト教
     ・所謂教父時代のキリスト教の展開と教義の確立。そして古代世界におけるその広がりを見る。
第4回:中世世界とキリスト教
     ・キリスト教会の中世世界における影響力の意味と、その下にあった中世の価値観、社会観を明らかにする。
第5回:キリスト教と中世の学芸
     ・中世における学芸の意義を論じ、ルネサンス期においてそれがいかに変化するのかを確認する。   
第6回:宗教改革(1)
     ・宗教改革の意義とそれがヨーロッパ社会に与えた影響を論ずる。
第7回:宗教改革(2)
     ・所謂対抗宗教改革以来のカトリック教会の動向を概観し、それが世界に及ぼした影響を明らかにする。
第8回:宗教戦争
     ・宗教改革以降、ヨーロッパ各国に起きた宗教戦争を捉え、その社会に与えた影響を論じた上で、これら宗教戦争を近世ヨーロッパ諸国がいかなる形で収束させていくのかを明らかにする。
第9回:近世の文化と教会
     ・近世の宮廷および市民社会においてキリスト教がいかなる役割を果たしたのかを見る。また啓蒙活動と教会との位相を論ずる。
第10回:アメリカ社会とキリスト教
     ・南北アメリカにおけるヨーロッパ諸国の植民地社会においてキリスト教が定着する過程を概観し、アメリカ世界のヨーロッパ化を論ずる。
第11回:教会と近代化
     ・欧米社会の近代化の中でキリスト教の意義がいかに変化していくのかを見る。またカトリック、プロテスタント双方の近代化への試行錯誤を概観する。
第12回:世界大戦とキリスト教(1)
     ・第一次世界大戦によって欧米的価値観が震撼する中、戦争中および戦間期にキリスト教会が新たな状況にいかに適応しようとしたのかを論ずる。
第13回:世界大戦とキリスト教(2)
     ・戦間期および第二次世界大戦中、ファシズムと教会の対峙を中心にキリスト教が戦争にどう対処したのかを論ずる。。
第14回:戦後欧米世界とキリスト教
     ・戦後の欧米世界における価値の大転換の中で、キリスト教がいかなる位置を得たのかを論ずる。
第15回:現代欧米文化とキリスト教
     ・現代の欧米世界においてキリスト教が持つ意義を考察する。

予習・復習へのアドバイス
第1回:
事前:シラバスを読む。キリスト教に関する自分の知識、イメージを整理しておく。
事後:ガイダンスの内容を踏まえ、欧米文化においてキリスト教が持っている意義について自分なりの考えをまとめてみる。
第2回:
  事前:ユダヤ教およびイエスの生涯を調べておく。また古代ローマ帝国初期の歴史を整理しておく。
  事後:古代地中海世界におけるキリスト教の広がりの例を具体的に確認しておく。
第3回:
  事前:アウグスティヌスについて調べておく。また古代ローマ帝国末期の歴史を整理しておく。
  事後:終末論が後の欧米社会においていかなる形で表象されてきたか、主な例を探してみる。
第4回:
  事前:グレゴリウス改革について調べておく。
  事後:ローマ教会およびローマ教皇と中世の俗権との位相を整理しておく。
第5回:
  事前:中世の教会建築、美術の特徴を調べておく。
  事後:中世学芸における神学の位置を確認しておく。
第6回:
  事前:ルター、カルヴァン、ツヴィングリ、ヘンリー8世について調べておく。また16世紀前後の神聖ローマ帝国内部の政治状況を整理しておく。
  事後:三十年戦争を経て、ヨーロッパがどう変化したのかを考えてみる。
第7回:
  事前:ロヨラとイエズス会について調べておく。また「大航海時代」の経緯を整理しておく。
  事後:安土桃山期から江戸幕府初期段階の日本においてイエズス会が果たした役割を考えてみる。
第8回:
  事前:フランスとイングランドの16,17世紀の王権と他の勢力との関係を調べておく。
  事後:ヨーロッパ各国における近世の王権強化とキリスト教会との関係を考えてみる。
第9回:
  事前:ルイ14世時代のフランス宮廷の様相を調べておく。またヴォルテール、モンテスキュー、ルソーに   ついて調べておく。
  事後:革命前のフランス社会においてキリスト教会および聖職者がいかなる立場にあったかまとめてみる。
第10回:
  事前:アメリカの植民地について調べておく。
  事後:アメリカ合衆国および南アメリカ諸国における現代のキリスト教諸派について調べてみる。
第11回:
  事前:市民革命と産業革命について調べておく。
  事後:現代のヨーロッパにおいてキリスト教と政治、社会が制度的にどのような関係を持っているか考えてみる。
第12回:
  事前:第一次世界大戦および戦間期の経緯を整理しておく。
  事後:戦間期の欧米文化が持つ特徴をまとめてみる。
第13回:
  事前:ファシズムについて調べておく。
  事後:バティカン市国の現状について調べてみる。
第14回:
  事前:戦後の「生活革命」について調べておく。
  事後:教会が60年代以降の欧米文化に対していかなる態度を示していたかを考えてみる。
第15回:
  事前:現代の欧米文化において宗教的要素がどのように表れているか、具体的な例を考えておく。
  事後:現代の世界におけるキリスト教会の意義について自分なりに考察する。

[専攻科目(特論)]

番号
1
授業科目名
日本語学特論
担当教員名
靏岡昭夫
単位数
2単位

テーマ

現代日本語の語彙について研究する。

授業到達目標
日本語の語彙の特徴を把握する。また、語彙の研究の方法を学び、その重要性と困難さについて理解を深める。

授業概要
テーマ別の教材をその講義の前回に配布するので、受講者は予読しておく。講義は、テキストを購読して、それについて討論する。その後、テーマに関わる資料を配布し語彙に関する知識を深める。

テキスト
配布するプリントを使用する。

参考文献
森田良行ほか編『ケーススタディ日本語』(おうふう)/計量国語学会編『計量国語学事典』(朝倉書店)

評価方法および評価基準
講義を真摯に受講し、内用をよく理解し、レポートに反映されていることを評価する。

注意事項および履修条件
言語、とくに日本語に興味のある受講者を求める。

授業計画
第1回:授業内容のガイダンス。学問、日本語学、語彙の学問的研究について。教員、受講者の自己紹介。
第2回:語彙と文法
第3回:単語の性質
第4回:単語の種類(文法性)
第5回:言語の出自(どこで出来た単語か)
第6回:語構成
第7回:語彙体系
第8回:類義語
第9回:対義語
第10回:意味の変化
第11回:比喩
第12回:慣用句
第13回:擬声語・擬音語
第14回:日本の辞書
第15回:日本語語彙研究の総括

予習・復習へのアドバイス
***第二回以後、次回プリントを配布するので、予読しておくこと。
第1回:授業内容到達目標をよく理解して受講すること。
第2回:日本語の文法―とくに日本語教科書の文法を思い出しておく。<キーワード>文(センテンス)
第3回:単語とはー国語辞典で意味を調べてみる。<キーワード>単語
第4回:文を構成する単位と品詞。<キーワード>単語の分類・品詞。
第5回:大和言葉(和語)、漢語、外来語およびそれらの混種語<キーワード>語種
第6回:単独の要素か、複数の要素か。
第7回:語彙の体系化を試みる。<キーワード>言葉の宇宙
第8回:同じ内用をあらわす語にはどんなものがあるか。<キーワード>同義語・類義語
第9回:反対の意味を表す語にはどんなセットがあるか。<キーワード>アントニム
第10回:単語の変化について学ぶ。<キーワード>単語の意味変化・新語と死語。
第11回:日本語の比喩表現を担う語について学ぶ。
第12回:日本語のことわざや慣用句について学ぶ
第13回:日本語の擬声語・擬態語について学ぶ。<キーワード>オノマトペ
第14回:日本語の語彙をあつめ、どう並べるか。
第15回:日本語の語彙に関する知識が十分蓄積できたか

番号
2
授業科目名
日本思想文化特論
担当教員名
宇佐美正利
単位数
2単位

テーマ

 古代日本仏教の受容と発展を考察する。                                                 

授業到達目標
 日本の思想・文化を考えた場合、仏教の影響が非常に大きく、通過儀礼をみても殆どの人の最後は、仏教の葬送儀礼によって終わる。このように現在の我々の日常生活においても、仏教の影響は計り知れないものがある。本特論では、仏教が朝鮮半島から伝えられ、それがどの様に受容されていったかなどについて、古代における仏教の動向を中心に考察していく。仏教伝来、飛鳥仏教、白鳳仏教、奈良仏教、平安仏教について理解させることを講義の目標とする。

授業概要
 受講生が指示しておいた予習をやってきていることを前提に講義を進める。また講義内容に応じて、予め関連する史料を前週に配布するので、それに関して受講生に発表させる。

テキスト
 テキストは随時プリントして配布。

参考文献
末木文美士『日本仏教史』(新潮社)
 速水 侑『日本仏教史 古代』(吉川弘文館)
 日本思想大系『聖徳太子集』・『最澄』・『空海』・『源信』(岩波書店)
 日本の名僧『聖徳太子』・『行基』・『最澄』・『空海』(吉川弘文館)

評価方法および評価基準
出席状況20%、レポート80%の割合で評価。

注意事項および履修条件
履修予定者は必ず初回の授業に出席すること。

授業計画
第1回:仏教伝来―公伝と私伝―
第2回:聖徳太子の仏教信仰
第3回:聖徳太子と法隆寺
第4回:飛鳥寺創建と推古朝の仏教統制
第5回:天武・持統天皇と薬師寺創建
第6回:聖武天皇と国分寺建立
第7回:聖武天皇と東大寺建立
第8回:行基の宗教活動
第9回:最澄の生涯と思想
第10回:空海の生涯と思想
第11回:空也の生涯と思想
第12回:源信の生涯と思想
第13回:古代の神仏習合①
第14回:古代の神仏習合②
第15回:修験道の世界

予習・復習へのアドバイス
第1回:「仏教公伝」「仏教私伝」に関する史料を読んでおく。
第2回:「聖徳太子」の思想に関する史料を読んでおく。
第3回:「法隆寺」の創建と、その後の歴史に関する知識を整理しておく。
第4回:「飛鳥寺」の創建と「推古朝」の仏教統制に関する史料を読んでおく。
第5回:「薬師寺」の創建と、その後の歴史について整理しておく。
第6回:「聖武天皇」の生涯と「国分寺」の建立について整理しておく。
第7回:「東大寺」の創建と、その後の歴史について整理しておく。
第8回:「行基」の生涯を理解しておく。
第9回:「最澄」の生涯を理解しておく。
第10回:「空海」の生涯を理解しておく。
第11回:「空也」の生涯を理解しておく。
第12回:「源信」の生涯を理解しておく・
第13回:予め配布する史料を読んでおく。
第14回:予め配布する史料を読んでおく。
第15回:予め配布する史料を読んでおく。

番号
5
授業科目名
中国語学特論
担当教員名
山下輝彦
単位数
2単位

テーマ 

一、中国の文字改革運動
二、中国語における外来語の問題
三、中国語における共通語成立の過程

授業到達目標
 同じ漢字を使う中国の言語と文字の制作を知ることによって、言語と文字の問題に関心をもって日本語やその他の言語について同じような問題が起きた時の参考にする。

授業概要
授業では、中国で行われた文字改革運動などについて文献を読みながら、説明し、受講生に自分の母国語のケースについて考えてもらう。受講生の間でディスカッションをして、問題の理解をさらに深めて行く。

テキスト
「中国語文現代化百年記事(1892-1995)」費錦昌 主編 語文出版社1997年北京
「外来語」 胡暁清 著 新華出版社 1998年6月 北京
「漢語語言学」 趙傑 編著 朝華出版社 2001年10月 北京

参考文献
「漢字規範百家談」 李宇明 費錦昌 主編 商務印書館 2004年9月北京

評価方法および評価基準
 出席を重視する。期末にレポートを提出してもらい、普段の学習ぶりなども加味して評価する。

注意事項および履修条件
 中国語の問題を取り上げるので、中国語ができる方が望ましいが、できなくても言語共通の問題を取り上げるので、わかりやすいように講義するつもりである。その場合、授業の復習をきちんとやってもらいたい。

授業計画
第1回:
中国の文字改革運動(1)
 キリスト教伝道師による中国語のローマ字について紹介する
第2回:
中国の文字改革運動(2)
1917年に起こった文学革命における言文一致のスローガンによって、古文を排し、話した通りに書くと主張した。大文豪魯迅もローマ字運動を支持していた。この時期の状況を紹介する。
第3回:
中国の文字改革運動(3)
 中華民国政府内では銭玄同を中心として、漢字をなくして、ローマ字化しようと主張した人々がいた。その後、趙元任を中心として、国語ローマ字が作られた。民国期の文字改革運動を考える。
第4回:
中国の文字改革運動(4)
 国民党と対立する共産党の政権の中でも、瞿秋白を中心とするグループが「中国ラテン化字母方案」を作った。それがいまの中国語のピンインの基礎になっている。ピンイン成立の歴史について紹介する。
第5回:
中国の文字改革運動(5)
 新中国成立後の簡体字化、正式な文字として簡体字を認めた経緯など、中国文字改革の理論と実践について紹介し、この問題についての理解を深めてもらう。
第6回:
中国の文字改革運動(6)
 文字改革と政治とは非常に深いかかわりがあり、最近中国の文字改革はあまり進んでいない。政治とのかかわりの中でこれからの文字改革について受講者とともに考える。
第7回:
中国語における外来語の問題(1)
 上古時代から中国は西域と深い交流があり、多くの外来語が中国語の中に残っている。「葡萄」「琵琶」など漢字で書かれているがいずれも西域から入った外来語である。古代の外来語などについて紹介する。
第8回:
中国語における外来語の問題(2)
 隋、唐時代に、仏教の伝来とともに大量の仏典を漢訳する必要から、漢字で翻訳された仏教用語が作られた。その中で多くは発音を訳す音訳で、中国語の中の外来語である。「涅槃」「佛」「刹」などがその例である。仏教の中の外来語を紹介する。
第9回:
中国語における外来語の問題(3)
 アヘン戦争以降、中国も列強に対して国を開放せざるを得なくなった。西洋文明が中国に入り、外来語が多く作られた。それは意訳と音訳の両方の形で作られたものである。外来語のつくりかたについて紹介する。
第10回:
中国語における外来語の問題(4)
 中国語の語彙の中で、「政治」「経済」「国家」「法律」など、多くの語彙が日本語と共通している。その理由はこれらの語彙が日本から借用したものだからである。この授業では、日本語から外来語を吸収したいきさつを紹介する。
第11回:
中国語における外来語の問題(5)
 中国語の外来語のつくりかたは、意訳、音訳、意訳+音訳、音訳+意訳など、色々な形があり、その訳し方に中国人の文化と深いかかわりがあるように思われる。この授業は外来語のまとめとして、さまざまな問題について考える。
第12回:
中国語における共通語成立(1)
 中国の方言について概説し、7つの方言に分ける理論的根拠及び方言の具体的な特徴について紹介する。
第13回:
中国語における共通語成立(2)
 北京語の発音を標準とし、北方語語彙を基礎とし、話し言葉文学の文法を標準文法とする中国語の共通語が成立するプロセスについて紹介する。
第14回:
中国語における共通語成立(3)
 現在中国語は中国本土のみならず、香港、台湾、シンガポールなどの地域でも日常的に使われている。この授業では、中国語の共通語とその他の地域の中国語の異同について紹介し、共通語成立の講義の締めくくりとしたい。
第15回:
この授業についての総まとめ。
 学生の間で学んだ話題についてディスカッション。

予習・復習へのアドバイス
第1~3回
キーワード:文字改革 ローマ字化 文学革命 魯迅
 中国の文字改革の歴史を知るためには、まず中国の近代史を知らねばならない。予備知識として中国の近代史について調べてきてほしい。中華民国や中華人民共和国のそれぞれの政権について知識を持って授業に臨んでもらいたい。
第4~6回:瞿秋白 簡体字 中国ラテン化字母方案
キーワード:
 中国の文字改革は古い歴史を持っているが、中華人民共和国の成立である程度進み、その後後退して、いまではローマ字化の進行過程の一つである簡体字の定着までたどり着いた。その背景について授業で説明しているので、日本のかつてのローマ字は運動も参考に今後このことをもっと探ってもらいたい。
第7~9回:
キーワード:外来語 仏教伝来 
 多民族国家である中国は古くから西域から色々な文化とことばを吸収してきた。それが外来語という形で中国語の中に残っている。この授業を受ける前に中国の歴史をもう一度復習してきてほしい。日本語の中の仏教用語も中国語の外来語がそのまま日本に伝わってきたものである。仏教用語を通して中国語の外来語について考えてきてほしい。
第10~11回:
キーワード:日本語由来外来語 意訳 音訳 文化語彙
 明治維新によっていち早く国の近代化を進めた日本は中国にとっては、自分の学ぶ対象となっている。日本で西欧の概念を翻訳する文化語彙が漢字という共通の文字によって中国に持たされている。それが日本語由来外来語である。日本語と中国語のことばのやりとりを通して中国語における外来語の問題を考えてもらいたい。
第12~15回:
キーワード:方言 共通語 話し言葉 
960平方キロの面積を持つ中国には多く分けて7つの大方言がある。13億人が共通に使えることばとして共通語である「普通話」が制定された。この授業を受ける前にまず中国の地理的状況を調べてきてほしい。この国土の広さを知った上で中国の方言と共通語の問題を考えてほしい。

番号
7
授業科目名
アジア言語文化特論
担当教員名
岡 晴夫
単位数
2単位

テーマ 中国古典小説・戯曲史概説

 中国における虚構文学(小説・戯曲)の発生と展開について、そのおおよそを概観し、同時に、そこに見られる中国独自の特殊な性格について考察する。

授業到達目標
 過去の中国において、知識人の行為の規範となったのは儒教であり、その文学観のもとでは「虚構」はそれ自体存在を認められなかった。中国古典文学史の主流は一貫して詩文であり、「雅」たる文言と「俗」たる白話という雅俗の観念が強固であった。そのような中国独自の特殊な状況下における俗文学について、基本的認識を得るとともに、西洋から流入した近代的な文学観とも比較検討し、理解を深めることを目指す。

授業概要
 授業用に作成した「中国小説戯曲関係略年表」に沿って、歴史を追って順次概述する。その際には、日本及び西欧の状況も視野に入れ、中国文学史上特異な、17世紀の作家・李漁の存在にも目を向ける。理解補助のため、映像資料も使用する予定である。

テキスト
プリントを配布する。

参考文献
 奥野信太郎『中国文学十二話』(NHKブックス)
村松暎『中国如是我想』(中央公論社)
その他の参考資料は授業時に適宜紹介する。

評価方法および評価基準
レポートによる。出席状況、授業への取り組みも考慮する。

注意事項および履修条件
初回の授業で諸々の説明をするので、必ず出席のこと。後期の「アジア言語文化演習」とともに受講することが望ましい。

授業計画
第1回:授業ガイダンス
第2回:中国文学の特色
第3回:中国虚構文学の特殊性
第4回:小説の発生 六朝「志怪小説」
第5回:唐代「伝奇小説」
第6回:<演劇>と<戯曲>
第7回:宋・元の戯曲
第8回:白話小説の発生
第9回:「四大奇書」
第10回:明代の戯曲
第11回:「三言二拍」
第12回:李漁の小説戯曲
第13回:「紅楼夢」と「聊斎志異」
第14回:「京劇」の発生
第15回:まとめ

予習・復習へのアドバイス
第1回:講義のねらい・授業の目的・到達目標を理解すること。
第2回:中国文学の特色について、「儒教・詩文・雅俗」をキーワードに概略を把握する。
第3回:俗文学についての基本的認識を得、「虚構」をキーワードに小説・戯曲の地位について概略を把握する。
第4回:小説の発生と、六朝「志怪小説」の概略と特色、およびその代表作について把握する。
第5回:唐代「伝奇小説」の概略と特色、およびその代表作について把握する。
第6回:「演劇」と「戯曲」の違い、その発生について、日本や西欧の状況も考慮しつつ把握する。
第7回:宋・元代の戯曲作品(雑劇)の概略と特色、その代表作について把握する。
第8回:「白話」(口語体)小説の発生について、「文言」(文語体)小説との対比のうえで把握する。
第9回:「四大奇書」(『三国志演義』『水滸伝』『西遊記』『金瓶梅』)それぞれの概略を把握する。
第10回:明代の戯曲作品(南曲)の概略と特色、その代表作について把握する。
第11回:「三言二拍」(『喩世明言』『警世通言』『醒世恒言』『拍案驚奇』『二刻拍案驚奇』)それぞれの概略を把握
する。
第12回: 17世紀の作家・李漁の諸作品と、その存在の特異性について把握する。
第13回:『紅楼夢』と『聊斎志異』それぞれの概略およびその文学的価値について把握する。
第14回:「京劇」の発生と現代に至るまでの変遷を、他の演劇の状況とも比較しながら把握する。
第15回:授業全体を通した復習によって、各回の授業の眼目を再確認・考察し、レポート執筆に備える。

番号
8
授業科目名
アジア表現文化特論
担当教員名
横田恭三
単位数
2単位

テーマ 

字体の変遷を考える。

授業到達目標
古代の漢字は、甲骨・金文・刻石・簡帛・紙など種々の素材に記されながら、時代とともに変化し発展してきた。言い換えれば、書体の変遷史でもある。戦国・泰漢の肉筆史料を目の当たりにできる今日、書体の変遷は最も重要な研究項目の一つとなっている。 本特論では、こうした中で最新の情報に基づき、東アジアにおける字体の変遷と書法文化について考察し、文字とその周辺の文化に対する理解を深めることを目標とする。

授業概要
近年の出土資料をもとに字体が時代とともに変遷する過程を考察し、それらの字体を識別できるようにする。対象になる字体は古文・大篆・小篆・古隷・八分・草書・行書・楷書などで、新字体発生のメカニズムも考察する。授業に際しては、図版や映像を用いてビジュアルに展開する。

テキスト
プリント配布

参考文献
『書道史年表事典』書学書道史学会編
『決定版中国書道史』芸術新聞社

評価方法および評価基準
レポート(学期末に提出)、出席3分の2以上を評価対象とする。

注意事項および履修条件
なし

授業計画
第1回:ガイダンス
第2回:現代中国事情(新出土資料を中心に)
第3回:各時代における文字の姿(1)甲骨文字・金文から秦の文字統一まで概観する。
第4回:各時代における文字の姿(2)隷書の発生から楷書の成立までを概観する。
第5回:大篆と小篆
第6回:楚系文字と秦系文字
第7回:隷変とは?
第8回:古隷と八分
第9回:古代の筆記具
第10回:芸術性を有した文字
第11回:草隷から章草・草書
第12回:行書と楷書
第13回:印刷術のルーツ(印章・拓本技術)
第14回:まとめとレポート作成指導
第15回:レポート作成

予習・復習へのアドバイス
第1回:前期授業の流れを説明する。漢字文化圏における漢字の受容に関して考察する。
第2回:現代中国の発掘に関する事情をパワーポイントで解説。第1回で配布された新出土資料に目を通しておく。
第3回:甲骨文字・金文から秦の文字統一まで概観するので、第2回で配布された年表を完成しておく。
第4回:隷書の発生から楷書の成立までを概観するので、第2回で配布された年表を完成しておく。
第5回:大篆の代表例、石鼓文と小篆の代表例の泰山刻石を比較し、考察する。『決定版中国書道史』を参照。
第6回:戦国時代の肉筆文字で最も注目すべき文字は、楚と秦の簡牘文字である。円転と方折の違いを考える。
第7回:篆書を簡略化する中で隷書が発生した。これを隷変と呼ぶが、そのメカニズムを考察。
第8回:波磔を強調していない隷書を古隷と呼び、秀麗な波磔が見られるものを八分と呼ぶ。成立と発展を考察。
第9回:戦国時代以降の出土資料をもとに、古代の毛筆や硯・墨などの用具用材を研究する。
第10回:殷周の時代からすでに文字に対する審美眼があったが、その文字と美意識について考察。
第11回:隷書の速書きを草隷と呼ぶ。ここから生まれた章草・草書の成立過程を考察。
第12回:行書と楷書の成立過程を考察。
第13回:印刷術のルーツ。古代の印章・拓本技術が、のちの印刷技術に大きなヒントを与えたことを考証。
第14回:まとめとレポート作成指導。レポートの書き方指導。課題とする。
第15回:レポート作成および提出。

番号
9
授業科目名
英語学特論
担当教員名
友田 英津子
単位数
2単位
テーマ
英語学の中で特に統語論について解説する。
授業到達目標
統語論とはどういうものかを知ってもらうことと、様々な構文に接して英語力をさらに向上させてもらうこと。
授業概要
統語論を取り上げ、高校までに学んできた暗記のための文法を越えて、「理解するもの」としての文法に触れてもらう。講義はテキストに沿って行う。
テキスト
『英語学へのファーストステップ』有村(他著) 英宝社
参考文献
特に指定しない。
評価方法および評価基準
出席状況とレポートによって評価する。
注意事項および履修条件
言語に興味があり、英語が読めること。

授業計画
第1回:イントロダクション
第2回:節について
第3回:名詞句について
第4回:不定詞節について
第5回:動名詞節、分詞節、無動詞節について
第6回:there構文について
第7回:交替現象について
第8回:叙美性について
第9回:受動文について
第10回:数量詞と否定について
第11回:WH構文について
第12回:右方向移動現象について
第13回:まとめ(1)
第14回:まとめ(2)
第15回:レポート作成に関する指導

予習・復習へのアドバイス
第1回:講義のねらい、授業の目的、到達目標を確認する。
第2回:テキストの第1章前半を読んで、わからない単語を調べておくこと。キーワードは「節」。
第3回:テキストの第1章後半を読んで、わからない単語を調べておくこと。キーワードは「名詞句」。
第4回:テキストの第2章を読んで、わからない単語を調べておくこと。キーワードは「不定詞節」、「tough構文」、「繰り上げ述語」。
第5回:テキストの第3章を読んで、わからない単語を調べておくこと。キーワードは「動詞節」、「分詞節」、「無動詞節」。
第6回:テキストの第4章を読んで、わからない単語を調べておく。キーワードは「存在のthere構文」、「提示のthere構文」。
第7回:テキストの第5章を読んで、わからない単語を調べておく。キーワードは「与格交替」、「場所格交替」。
第8回:テキストの第6章を読んで、わからない単語を調べておく。キーワードは「叙美的述語」、「非叙美的述語」。
第9回:テキストの第7章を読んで、わからない単語を調べておく。キーワードは「受動文」、「中間文」、「能格文」。
第10回:テキストの第8章を読んで、わからない単語を調べておく。キーワードは「数量詞」、「否定」。
第11回:テキストの第9章を読んで、わからない単語を調べておくこと。キーワードは「WH構文」、「前置詞残留」、「島」。
第12回:テキストの第10章を読んで、わからない単語を調べておく。キーワードは「右方向移動」。
第13回:テキストの第1章から第5章まで読んでおく。
第14回:テキストの第6章から第10章まで読んでおく。
第15回:レポート作成の準備をする。

番号
10
授業科目名
欧米思想文化特論I
担当教員名
出浦敬吾
単位数
2単位

授業の到達目標及びテーマ

英国のみならず欧米の思想史において、チャールズ・ダーウィンほど大きく衝撃を与えたものはいないであろう。この19世紀の英国の生物学者は進化論を発表することで、それまでの自然観、人間観を根底から崩してしまったのである。本演習はダーウィンに焦点を当て、ダーウィン以前、ダーウィン以降の思想の変遷やその衝撃について論ずることにする。
また、国際文化、特に英米の文化を学ぶ大学にと院生って英文原書が読めることは必須であろう。資料としてダーウィンに関する比較的簡単なものから提供していく予定である。

授業の概要
進化論といえばダーウィンであり、あたかもそれがダーウィンの専売特許でもあるかのように扱われることが多い。しかし、実際は、「種の起源」で表されるダーウィンの進化論は歴史的にさまざまな自然観、世界観の長い葛藤の上に結実した生物学的な学説、思想であることを忘れてはならない。決して新しいものではないのである。特にダーウィン以前の進化論の知識を土台に「種の起源」が書かれているといっても過言ではない。ただダーウィンは、それまでの知識をまったく別の観点から捕らえ、生命の歴史を非常にわかりやすくしかも斬新にまとめあげた立役者である。
「種の起源」の発表はそれまでの進化論と比べ物にならないほどの衝撃と影響を世に与えた。そして、19世紀の英国はある意味でこのような衝撃が出現するのを待ちに待っていたのではないかと思える感さえある。その後その衝撃が科学と宗教のみならず思想、文化、経済、政治などさまざまな分野にダーウィニズムという形で現在まで大きく影響していることも興味深い。
 本特論では、ダーウィンの進化論とその衝撃について、また、それが出現するまでの歴史的な世界観、自然観および、進化論の基盤になった思想などについて解説していく。

授業計画
第1回:進化論以前の世界観 創造論(1)
Creationism
第2回:進化論以前の世界観創造論(2)
Creationism-sequel
第3回:進化論以前の世界観 宇宙と生命の恒久不変性(1)
Permanence of Universe and Life
第4回:進化論以前の世界観 宇宙と生命の恒久不変性(2)
Permanence of Universe and Life – sequel
第5回:進化論以前の世界観 実存主義
Essentialism
第6回:進化論以前の世界観 自然神学
Natural Theology (Providential Design)
第7回:ダーウィン以前の進化論(1)
Evolution before Darwin -Adam Sedgwick
第8回:ダーウィン以前の進化論(2)
Evolution before Darwin -Robert Cambers
第9回:ダーウィン以前の進化論(3)
Evolution before Darwin -Buffon, Lamarck
第10回:ビーグル号航海
Voyage on HMS Beagle
第11回:ダーウィンの進化論(1)
Influence to Darwin -Thomas Malthus' Book on Population
第12回:ダーウィンの進化論(2)
Influence to Darwin -Charles Lyell's Principles of Geology
第13回:ダーウィンの進化論(3)
What is Darwin’s Evolution?
第14回:ダーウィンの進化論(4)
Impact of the Origin of Species
第15回:ダーウィンの進化論(5)
A man forgotten after Darwin – Alfred Russel Wallace

テキスト・参考書
テキスト:特になし、ダーウィンに関する資料(英文)を随時配布。
参考書:Darwin for Beginners
By Jonathan Miller and Borin Van LoonIcon Books

評価方法
授業への参加度 および レポート

注意事項及び履修条件
上記でも示したが、国際を標榜する大学院の学生としてはせめてダーウィンに関する簡単な英文資料が理解でき、内容をまとめることができる程度の語学力を有しているものが履修することを希望する。

番号
11
授業科目名
欧米思想文化特論 Ⅱ
担当教員名
 高橋 弘
単位数
2単位

テーマ

  格差社会アメリカの社会分析

授業到達目標
   今日のアメリカ社会を出現させた社会背景を理解する
   アメリカの教育や医療制度を日本等と比較し、アメリカの貧困や格差の程度を認識する。

授業概要
貧富の格差、弱者切り捨て、労働者の使い捨て、医療費や教育費の高騰など、今日のアメリカと日本はパラレルな関係にあるのではないかという仮説に立って、こうした社会を出現させた市場原理主義や新自由主義思想と、こうした思想の担い手たちを最近の文献を用いて分析します。テキストは、アメリカで何が起こっているかを赤裸々にドキュメンタリータッチで報告する『ルポ貧困大国アメリカ』を用います。
学生の報告を中心に、アメリカ社会の現実を解読し、日本社会を判断するという文化比較を行いながら、ディスカッションをする予定。

テキスト
    堤 未果『ルポ貧困大国アメリカ』岩波新書、2008年

参考文献
デイヴィッド・K. シプラー、森岡孝二、川人博『ワーキング・プア―アメリカの下層社会
青木紀、杉村宏『現代の貧困と不平等』
ATTACフランス『アメリカ帝国の基礎知識』    
ポール・クルーグマン『格差はつくられた―保守派がアメリカを支配し続けるための呆れた戦略』
    他

評価方法および評価基準
参加(70%)と、レポート(30%)で評価します。

注意事項および履修条件
  アメリカ関係の基礎科目を履修していることが望ましい

授業計画
第1回: 授業内容、分担、評価等の説明
第2回: テキスト第1章 貧困が生み出す肥満国民、プレゼン
第3回: テキスト第1章 ディスカッション
第4回: テキスト第2章 民営化による国内難民と自由化による経済難民、プレゼン
第5回: テキスト第2章 ディスカッション
第6回: テキスト第3章 一度の病気で貧困層に転落する人々、プレゼン 
第7回: テキスト第3章 ディスカッション
第8回: 映画『SICKO シッコ』鑑賞
第9回: 映画『SICKO シッコ』についてのディスカッション
第10回: テキスト第4章 出口をふさがれる若者たち、プレゼン
第11回: テキスト第4章 ディスカッション
第12回: テキスト第5章 世界中のワーキングプアが支える「民営化された戦争」、プレゼン
第13回: テキスト第5章 ディスカッション
第14回: 全体のまとめ
第15回: レポート発表・コメント、およびディスカッション 

予習・復習へのアドバイス
第1回: シラバスの精読
第2回: テキスト第1章  予習とまとめ 
第3回: テキスト第1章  ディスカッションのまとめ
第4回: テキスト第2章  予習とまとめ
第5回: テキスト第2章  ディスカッションのまとめ
第6回: テキスト第3章  予習とまとめ
第7回: テキスト第3章  ディスカッションのまとめ 
第8回:  映画『SICKO シッコ』の分析
第9回:  映画『SICKO シッコ』のついての議論のまとめ
第10回: テキスト第4章  予習とまとめ
第11回: テキスト第4章  ディスカッションのまとめ 
     『アメリカ帝国の基礎知識』はじめに、永続戦争の帝国、第四章、なぜ「グローバリゼーション」は戦争が好きか、予習
第12回: テキスト第5章  予習とまとめ
     『ブッシュのアメリカ』第二章、戦時社会アメリカ、予習
第13回: テキスト第4章  ディスカッションのまとめ
第14回: テキスト全般にかんする議論のまとめ
第15回: レポートに関するコメントから、再度、レポートの推敲

番号
13
授業科目名
欧米言語文化特論Ⅱ
担当教員名
森本真一
単位数
2単位

テーマ

 受講者に英語の速読能力は要求せずむしろ日本語の文献を多用して、アメリカに関する知識がとりわけ豊富でない人でも興味を持てる内容にしたいです。                                                 

授業到達目標
 授業を通じて学生に西欧と日本の言語文化への洞察を深めていただけるよう願っています。

授業概要
 本講座ではアメリカの現代文学を複雑化する時局の所産として捉え、作中の語りや構造上の意匠を通じて文章表現の可能性と限界について考えるとともに、広く欧米と日本の創作の理論を学びます。あわせてわが国にとっての近代の意味を問い現代の世界が向かいつつある方向を探ります。またキリスト教の教義などに現れた想念と肉体を基盤とする営為との対立、拮抗に着目し、自然と人造、言葉と行動、虚構と現実との乖離を見据える術を模索するつもりです。

テキスト
 拙著『夢想の旅路 比較文学・比較文化ノート』(近代文芸社)を用いる予定ですが、必要に応じてその他の教材のコピーを配布します。

参考文献
 ありません。

評価方法および評価基準
平常点とレポートを重視します。

注意事項および履修条件
条件は特にないですが文学と文化一般に関心のある学生の履修を期待します。

授業計画
第1回:導入
第2回:村上春樹と『やがて哀しき外国語』
第3回:文学の起源と運命―中島敦「狐憑」を巡って
第4回:エドガー・アラン・ポーの「暴き立てる心臓」
第5回:「嘘の衰退」とオスカー・ワイルド
第6回:ヘンリー・ジェームズと「小説の技法」
第7回:シャーウッド・アンダーソンと胸奥のパストラル
第8回:ヘミングウェーの文体
第9回:フォークナーと『野性の棕櫚』の構造
第10回:意識の流れとプルースト、ジョイス、ウルフ
第11回:ロシア・フォルマリズムと異化
第12回:比較文学的に見た芥川龍之介
第13回:谷崎潤一郎、三島由紀夫らと西欧
第14回:国際的言語文化への展望
第15回:総括

予習・復習へのアドバイス
第1回:講義の内容と関連付けて欧米の思想のなかで主にどのような研究がしたいかを考えること。
第2回:教科書『夢想の旅路 比較文学・比較文化ノート』の第9章(特に247ページから251ページまで)に目を通すこと。
第3回:教科書の130ページから155ページまでを読んでおくこと。
第4回:エドガー・アラン・ポーについて調べること。
第5回:教科書の64ページから88ページまで読んでおくこと。
第6回:教科書の第2章(主に29から33ページ)を見ておくこと。
第7回:教科書の第5章を見ておくこと。
第8回:アーネスト・ヘミングウェーの作品をひとつ選んで書き方の特徴を読み取ること。
第9回:教科書の234ページから242ページまで読んでウィリアム・フォークナーについて調べること。
第10回:意識の流れについて調べておくこと。
第11回:教科書の258ページから264ページまでを読んでおくこと。
第12回:芥川龍之介の作品について調べ、教科書の194ページから200ページに目を通すこと。
第13回:教科書の173から175ページと219から220ページを読むこと。
第14回:前回までの講義内容を整理して感想などを述べる用意をしておくこと。
第15回:レポート作成の準備をすること。

番号
14
授業科目名
欧米表現文化特論
教員名
湯原かの子
単位数
2単位

テーマ:

西洋的愛の諸相と女性像。

授業到達目標:

文学芸術作品はその時代の社会や有り様や人々の考え方を反映している。代表的な文学作品の考察を通じて、西洋的な愛の観念や思考法、ヒロインの女性像および西洋的人間観を理解する。

授業概要:

「愛」ぬきに西洋文化を語れないといっても過言でないほど、「愛」は西洋の文学および芸術の主要テーマの一つである。フランスを中心に文学史をたどり、主要作家と作品を紹介しながら、「愛」や女性がどのように表象されているかを概観する。

テキスト:

プリント配布。

参考文献:

授業時に指示。

評価方法および評価基準

レポートおよび授業参加。

授業計画
第1回 西洋文学の源流 (1): ギリシャ神話
第2回 西洋文学の源流 (2): 聖書物語
第3回 トリスタンとイズー物語
第4回 ラ・ファイエット夫人『クレーヴの奥方』
第5回 ドン・ジュアン伝説
第6回 ボーマルシェ『フィガロの結婚』
第7回 アベ・プレヴォー『マノン・レスコー』
第8回 バルザック『谷間の百合』
第9回 デュマ・フィス『椿姫』
第10回 メリメ『カルメン』
第11回 フロベール『ボヴァリー夫人』
第12回 世紀末の夢想:「サロメ」とファム・ファタル
第13回 20世紀の女性作家: シモーヌ・ボーヴォワール
第14回 20世紀の女性作家: マルグリット・デュラス
第15回 まとめ

予習・復習へのアドバイス
第1回 ギリシャ神話の女神について調べる。
第2回 聖書のマリアとイヴについて調べる。
第3回 トリスタンとイズー物語について調べる。
第4回 『クレーヴの奥方』について調べる。
第5回 ドン・ジュアン伝説について調べる。
第6回 『フィガロの結婚』について調べる。
第7回 『マノン・レスコー』について調べる。
第8回 『谷間の百合』について調べる。
第9回 『椿姫』について調べる。
第10回 『カルメン』について調べる。
第11回 『ボヴァリー夫人』について調べる。
第12回 「サロメ」とファム・ファタルについて調べる。
第13回 ボーヴォワールと実存主義について調べる。
第14回 デュラスについて調べる。
第15回 総合復習。

[専攻科目(演習)]

番号
1
授業科目名
日本語学演習
担当教員名
靏岡昭夫
単位数
2単位

テーマ

日本語と諸外国語を言語学の諸分野において対照して研究する。

授業到達目標
言語学の諸分野(音声・音韻、文法、語彙、表現)において、日本語と他の外国語とを対照してその異同を明確に把握する。ここでは英語を中心に、一部フランス語やドイツ語、ロシア語や、中国語などアジアの言語も対象とする。また、言語間の違いの根源を理解しておいて日本語教育に応用できることも到達目標の一つとする。。

授業概要
言語の対照研究の方法を学ぶ。前もって(前回講義終了時)配布したプリントにしたがって、実例を見ながら、自身の体験や意見を題材として討論を進める。

テキスト
配布するプリントを使用する。

参考文献
石綿敏雄・高田誠著「対照言語学研究」(おうふう)

評価方法および評価基準
演習の討論の内容、レポートによって成績を評価する。

注意事項および履修条件
言語、とくに日本語に興味を持ち、国際的な交流に理解のある受講者を歓迎する。

授業計画
第1回:ガイダンス。
第2回:対照言語学と周辺領域
第3回:対照言語学の方法
第4回:言語間における干渉と誤用
第5回:音声・音韻Ⅰ(子音)
第6回:音声・音韻Ⅱ(音節)
第7回:音声・音韻Ⅲ(母音)
第8回:文法(形態論)Ⅰ
第9回:文法(形態論)2
第10回:文法(統語論)
第11回:語彙Ⅰ(語彙一般)
第12回:語彙Ⅱ(示差的特徴)
第13回:表現Ⅰ(名詞表現と動詞表現)
第14回:表現Ⅱ(授受表現)
第15回:まとめ

予習・復習へのアドバイス
第1回:講義概要説明。対照言語学とは何か。テキスト解説。シラバスをよく読んで受講すること。
第2回:言語学の領域。理論言語学と応用言語学。
第3回:比べる言語の中身が同じかどうかの判定。<キーワード>等価
第4回:母語を起因とする誤用。置き換え、区別の過不足、規則・基準の違い<キーワード>誤用。誤訳。
第5回:子音の対照研究。<キーワード>調音点。調音方法
第6回:音節の対照研究。<キーワード>開音節。閉音節。子音連続。
第7回:母音の対照研究。<キーワード>基本母音。長母音。重母音。半母音
第8回:文法的な語形変化Ⅰ。性、数、格、人称による語形。<キーワード>gendernumbercaseperson
第9回:文法的語形変化Ⅱ、テンス、アスペクト、法、態。<キーワード>tenseaspectmoodvoice
第10回:文のモデル化に関する対照研究。<キーワード>syntax 言語構造。
第11回:語彙の対照研究Ⅰ.語彙一般に関する研究。<キーワード>語彙体系。意味構造。
第12回:語彙の対照研究Ⅱ.語彙の分析に関わる研究。<キーワード>示差的特徴。
第13回:表言の対照研究Ⅰ。授受表現。<キーワード>人間関係。義理。
第14回:表言の対照研究Ⅱ。名詩的表現と動詞的表現。<キーワード>「こと」的表現、「もの」的表現。
第15回:まとめ。 対照言語学の現状と将来

番号
2
授業科目名
日本思想文化演習
担当教員名
宇佐美正利
単位数
2単位

テーマ

 古代史史料の読解力を養成する。                                                 

授業到達目標
 古代史史料の読解力を身につけさせる。

授業概要
 古代史史料の『扶桑略記』をテキストとして、史料の読解力を養成する。『扶桑略記』は、完全な注釈書が刊行されていないので、史料読解に適しているので、これをテキストとして使用する。

テキスト
 『扶桑略記』は入手が困難なので、授業で使用する部分をプリントして配布する。

参考文献
新訂増補国史大系『扶桑略記』(吉川弘文館)
 速水 侑『日本仏教史 古代』(吉川弘文館)

評価方法および評価基準
出席状況20%、レポート80%の割合で評価。

注意事項および履修条件
履修予定者は必ず初回の授業に出席すること。

授業計画
第1回:『扶桑略記』の説明。
第2回:『扶桑略記』講読①
第3回:『扶桑略記』講読②
第4回:『扶桑略記』講読③
第5回:『扶桑略記』講読④
第6回:『扶桑略記』講読⑤
第7回:『扶桑略記』講読⑥
第8回:『扶桑略記』講読⑦
第9回:『扶桑略記』講読⑧
第10回:『扶桑略記』講読⑨
第11回:『扶桑略記』と『日本書紀』
第12回:『扶桑略記』と『続日本紀』
第13回:『扶桑略記』と『日本霊異記』
第14回:『扶桑略記』と『三宝絵詞』
第15回:『扶桑略記』と『日本往生極楽記』

予習・復習へのアドバイス
第1回:「日本古代仏教史」の流れを理解しておく。
第2回:当該『扶桑略記』の記事の読み下し文を作成する。
第3回:当該『扶桑略記』の記事の読み下し文を作成する。
第4回:当該『扶桑略記』の記事の読み下し文を作成する。
第5回:当該『扶桑略記』の記事の読み下し文を作成する。
第6回:当該『扶桑略記』の記事の読み下し文を作成する。
第7回:当該『扶桑略記』の記事の読み下し文を作成する。
第8回:当該『扶桑略記』の記事の読み下し文を作成する。
第9回:当該『扶桑略記』の記事の読み下し文を作成する。
第10回:当該『扶桑略記』の記事の読み下し文を作成する。
第11回:『扶桑略記』引用の『日本書紀』の記事を確認する。
第12回:『扶桑略記』引用の『続日本紀』の記事を確認する。
第13回:『扶桑略記』引用の『日本霊異記』の記事を確認する。
第14回:『扶桑略記』引用の『三宝絵詞』の記事を確認する。
第15回:『扶桑略記』引用の『日本往生極楽記』の記事を確認する。

番号
4
授業科目名 
日本言語文化演習Ⅱ
担当教員名 
中村三代司
単位数
2単位

テーマ
戦後の太宰治の文学を通じて、その独創性と同時代に対するメッセージを読み取る。

授業到達目標 
  太宰文学における戦後とは、昭和20年の敗戦から23年の玉川上水入水までの3年弱を指すが、当時の戦後の混乱期の中で、どのような文学を創出し、メッセージをこめたのかを理解することを最終目標とする。

授業概要
  太宰の文学活動は、昭和8年から23年までの約15年間に及ぶが、その間にはいわゆる転向、文芸復興の時から戦中・戦後の混乱期までが包含され、彼の活動期はまさに波瀾万丈の時代であった。彼の足跡を辿ると、きわめて敏感に時代に反応し、時代の苦悩とともに忠実に生きた作家であったと言える。彼の活動の後期に位置付けされる戦後の主要作品を精読すると同時に、時代状況との関わりや太宰とともに「無頼派」と称された坂口安吾や石川淳など同時代の作家の動向を視野に入れながら、各作品のメッセージ性やテーマについて考察する。

テキスト
  ① 『太宰治全集』第8巻(ちくま文庫、定価800円)

参考文献
  ①『太宰治研究』第1輯~第17輯(和泉書院、1995・6~刊行中、定価2500円~、巻数によって定価
  異なる。)
  ②その他、授業中に適宜指示する。

評価方法および評価基準
定期試験(レポート)40%、プレゼンテーション40%、授業参加状況20%程度の比率による総合評価とする。

注意事項および履修条件
  本演習を履修する場合、専攻分野及び修士論文のテーマ以外であっても、研究方法を習得するという意識で積極的に参加してほしい。

授業計画
第1回:導入(演習内容及び研究方法について。担当作品割り当てなど)
第2回:太宰治の文学概説・「パンドラの筺」(1)(『太宰治全集第8巻』所収)
     同作品59頁までの内容把握と問題点。
第3回:「パンドラの筺」(2)(同 上)。同作品124頁までの内容把握と問題点。
第4回:「パンドラの筺」(3)(同 上)。同作品全体の内容把握とテーマの考察。
第5回:「庭」・「親という二字」(同 上)。2作品の内容把握とテーマの考察。
第6回:「嘘」・「貨幣」(同 上)。2作品の内容把握とテーマの考察。
第7回:「十五年間」・「未帰還の友に」(同上 )。2作品の内容把握とテーマの考察。
第8回:「男女同権」(同 上)。同作品の内容把握とテーマの考察。
第9回:「親友交歓」(同 上)。同作品の内容把握とテーマの考察。
第10回:「トカトントン」(同 上)。同作品の内容把握とテーマの考察。
第11回:「冬の花火」(同 上)。同作品の戯曲としての意味付けとテーマの考察。
第12回:「春の枯葉」(同 上)。同作品の戯曲としての意味付けとテーマの考察。
第13回:「メリイクリスマス」(同 上)。同作品の内容把握とテーマの考察。
第14回:「ヴィヨンの妻」(同 上)。同作品の内容把握とテーマの考察。
第15回:まとめ「戦後の太宰治の文学」

予習・復習へのアドバイス
第1回:各自の卒業論文のテーマや研究方法についての再検討。
事前学習として「パンドラの筺」59頁までを読む。
第2回:これまで読んだ太宰文学の特徴について。授業後、「パンドラの筺」59頁までの内容の再検討。
     事前学習として「パンドラの筺」124頁までを読む。
第3回:授業後、「パンドラの筺」124頁までの内容の再検討。
     事前学習として「パンドラの筺」155頁までを読む。
第4回:戦後第1作目としての「パンドラの筺」の意味について考える。5月末までにレポート提出。
     事前学習として「庭」・「親という二字」を読了する。
第5回:「庭」・「親という二字」の各テーマの再検討。
     事前学習として「嘘」・「貨幣」を読了する。
第6回:「嘘」・「貨幣」の各テーマの再検討。
     事前学習として「十五年間」・「未帰還の友に」を読了する。
第7回:「十五年間」・「未帰還の友に」の各テーマの再検討。
     事前学習として「男女同権」を読了する。
第8回:「男女同権」のテーマの再検討。
     事前学習として「親友交歓」を読了する。
第9回:「親友交歓」のテーマの再検討。
     事前学習として「トカトントン」を読了する。
第10回:「トカトントン」のテーマの再検討。
     事前学習として「冬の花火」を読了する。
第11回:「冬の花火」のテーマの再検討。太宰文学における戯曲の意味について考える。
     事前学習として「春の枯葉」を読了する。
第12回:「春の枯葉」のテーマの再検討。太宰文学における戯曲の意味について考える。
     事前学習として「メリイクリスマス」を読了する。
第13回:「メリイクリスマス」のテーマの再検討。
     事前学習として「ヴィヨンの妻」を読了する。
第14回:「ヴィヨンの妻」のテーマの再検討。
     戦後の太宰文学のテーマの通有性について考える。
第15回:まとめ「戦後の太宰治の文学」。レポート提出。
 

番号
5
授業科目名
中国語学演習
担当教員名
山下輝彦
単位数
2単位

テーマ

   言語と文化の関係                                               

授業到達目標
中国では最近「文化言語学」という新しい学問が起こり、夥しい論文や単行本が出版されています。これは、言語を理解し、適切に使うためには、文化を十分に知らねばならない、文化と言語とは深くかかわっているという考え方が基礎となっているものです。この授業では、そのような文献を読みながら、文化と言語とくに中国文化と中国語の関係について理解を深めて行きたいと考えています。

授業概要
「中国文化言語学引論」をクラスメートとともに読んでいきます。中国語が読める学生にはレポーターになってもらい、指定された部分を読んできて日本語に訳して発表してもらいます。
中国語が読めない学生については、このような考え方で日本語やその他の言語に当てはめてどのようなことがいえるか考えてきて発表してもらいます。

テキスト
「文化言語学」邢福義 主編 湖北教育出版社 2006年8月

参考文献
「中国文化言語学引論」 遊汝傑 著 高等教育出版社 1993年4月

評価方法および評価基準
クラスでの発表及び学期末レポートによって評価します。

注意事項および履修条件
中国語が読めることが望ましい。出席を重視します。

授業計画
第1回:ガイダンス
授業内容を説明し、予習・復習のやり方について確認する。
テキストの序文を例に、読み方を説明する。
第2回:総論第一節 「文化言語学」とは何か。
 文化言語学が中国で創立された過程についてテキストを読んで理解を深める。
第3回:文化言語学とその他の言語学との違い。
 なぜ文化言語学という新しい言語学分野を作ったかについて、テキストに沿って説明していく。
第4回:総論第二節 言語と文化の関係
 言語と文化のそれぞれの定義、言語と文化との関係についてテキストに沿って説明する。
第5回:「言語は文化を記録する記号体系である」という考え方
 すでに消えていた歴史上の文化は言語によって記録されている。漢字の偏旁などに古代文化が反映されている。お金に関係のある文字(財、貨、購など)は「貝」偏が多いのは古代文化の反映である。テキストに沿って説明する。
第6回:文化と言語の相互作用
 文化と言語は双方向に互いに影響しあい、制約しあう。言葉のタブーは一つの文化現象にもなり、文化に影響を与える例である。尊敬する人に対して敬語を使うのは文化が言語に制約を与える好例である。
第7回:総論第三節 文化言語学の研究方法
 文化言語学の研究法は、文化の研究法と言語の研究法を総合したものでなければならない。また、フィールドワークとマクロ的な分析が大事である。テキストに沿って掘り下げて考える。
第8回:言語間の比較対照を重視する。
 異なる言語を比較する場合、両方の文化も比較すれば、文化の違いが言語に反映されていることがよく理解できる。文化の違いによって色を表す語彙が異なるのはそのよい例である。比べることによって本質が見えてくる。
第9回:全体の整合性と外的要因
 言語は自足している整合性のある体系である。言語の変化には、内的要因と外的要因があり、どんな変化でも整合性を崩し、さらに整合性を持つ方向に修正される。研究の結果を合理的に説明をするためには、文化言語学の研究ではこの点を重視しなければならない。
第10回:文化言語学及び関連する学科
 人類言語学と社会言語学は文化言語学に隣接する学問分野である。その他、人類学、社会学、民族学なども文化言語学と共通した部分が多い。文化を特に強調するのが、文化言語学の特徴ですので、その部分を強調することが大切である。
第11回:総論 第四節 文化言語学と現在の社会
 現在の社会における言語に関する様々の現象が言語と社会の密接な関係が反映されている。例えば、中国語の親族名称は極めて複雑で語彙数が多い。それは中国の社会における親族に対する中国人の意識と深い関係がある。
第12回:中国における言語と文化にかかわる研究の歴史
 言語と文化は深くかかわるということは中国古代から言われて来た。ここでその歴史を概観する。
第13回:言語に現れた文化
古代の中国の農業と牧畜業の発展を示す語彙と漢字の例から、社会や文化がどれほど言語や文字に現れるかを考察する。
第14回:漢字に現れる古代中国の制度
漢字は古代文化の化石だということができるほど、古代中国人の社会、文化などを反映している。それをいくつかの例に基づいて学習する。
第15回:授業の総括
今回の授業はあくまでも文化言語学の概論で、詳しい研究方法、考え方などについては、各人もっと文献を読んで深めていくべきである。

予習・復習へのアドバイス
第1~3回
キーワード:文化 言語
 文化とは何か事前に調べておいてほしい。世界がグローバル化していく中で文化をどのように維持していくかが大きな課題になっている。同じように言語も弱小言語がどんどん消えていっている。これについても考えてきてほしい。
第4~6回:
キーワード:歴史 漢字 制約
 言語と文化のそれぞれの定義について自分の考えをまとめてくること。日本人は漢字になじみがあるり、漢字の偏旁などに中国の古代文化が反映しているので、今後漢字を見る時にそれも考えると楽しくなる。
 日本人が作った「国字」に日本文化が反映されているので、授業後にそのような字を探してみるとよい。
第7~9回:
キーワード:言語学 研究法 比較研究 対照研究 外的要因
 一つの研究分野として成立するには、方法論がしっかりしていないといけない。文化言語学を研究するにはいままでの方法論を使用しながら、独自のものも考えださねばならない。言語研究における一般的な方法論であるフィールドワークについて事前に調べて来てほしい。
第10~12回:
キーワード:人類学 社会学 民族学
 文化言語学を他の学問との類似点と相違点を理解するには、まず他の学問について知る必要がある。既存の学問である人類学、社会学、民族学などについて調べてきてほしい。そうすると、文化言語学が創立させた意味について理解を深められる。
第13~15回:
キーワード:古代 農耕 牧畜 制度
 文化言語学の研究テーマの一つである漢字研究においては、漢字は古代文化の化石と呼ばれるほど古代中国のう文化を反映している。漢字が古代中国の牧畜業の発展も反映している。この授業は概説に過ぎないので、今後学生がこの方法を使って、語彙や文字に現れている文化について色々例を探して研究を続けてほしい。

番号
7
授業科目名
アジア言語文化演習
担当教員名
岡 晴夫
単位数
2単位

テーマ 中国古典小説・戯曲講読

 中国の古典小説・戯曲のなかから、特に著名なものをいくつか取り上げて講読する。六朝時代、「志怪小説」の名のもとに、怪異な出来事を記録するという建前で出発した中国の文言小説。それは唐代に至って「伝奇小説」として花開き、以後その流れは明・清まで及ぶ。それらの小説の中から数篇と、さらには戯曲作品の一部にも触れる。

授業到達目標
上記の諸作品を講読することによって、将来的にさまざまなジャンルの作品を読むことができる基礎力を養う。

授業概要
原典を読解し、状況に応じて補足説明を行う。理解補助のため、映像資料も使用する予定である。講読の方法・形式については、受講生の様子を見て判断する。限られた授業時間内で全ての事項に十分な説明をすることは難しいので、授業の前後に各自でテキストを熟読し、理解を確実なものにするよう努力してほしい。

テキスト
プリントを配布する。

参考文献
竹田晃『捜神記』(平凡社東洋文庫)
内田泉之助他『唐代伝奇』(明治書院新釈漢文大系)
前野直彬『唐代伝奇集』(平凡社東洋文庫)
今村与志雄『唐宋伝奇集』(岩波文庫)
池田大伍『元曲五種』(平凡社東洋文庫)
田中謙二『戯曲集』(平凡社中国古典文学大系)
その他の参考資料は授業時に適宜紹介する。

評価方法および評価基準
レポートによる。出席状況、授業への取り組みも考慮する。

注意事項および履修条件
初回の授業で諸々の説明をするので、必ず出席のこと。前期の「アジア言語文化特論」とともに受講することが望ましい。

授業計画
第1回:授業ガイダンス
第2回:六朝志怪小説『捜神記』講読
第3回:同上
第4回:同上
第5回:唐代伝奇小説「離魂記」講読
第6回:同上
第7回:唐代伝奇小説「枕中記」講読
第8回:同上
第9回:唐代伝奇小説「霍小玉伝」講読
第10回:同上
第11回:元代雑劇「竇娥冤」講読
第12回:同上
第13回:明代南曲「牡丹亭還魂記」講読
第14回:同上
第15回:まとめ

予習・復習へのアドバイス
第1回:講義のねらい・授業の目的・到達目標を理解する。
第2回~第4回:『捜神記』テキストの該当箇所を熟読し、理解を確実なものにするとともに、疑問点があれば質問できるようにしておく。
第5回~第6回:「離魂記」テキストの該当箇所を熟読し、理解を確実なものにするとともに、疑問点があれば質問できるようにしておく。
第7回~第8回:「枕中記」テキストの該当箇所を熟読し、理解を確実なものにするとともに、疑問点があれば質問できるようにしておく。
第9回~第10回:「霍小玉伝」テキストの該当箇所を熟読し、理解を確実なものにするとともに、疑問点があれば質問できるようにしておく。
第11回~第12回:元代雑劇「竇娥冤」テキストの該当箇所を熟読し、理解を確実なものにするとともに、疑問点があれば質問できるようにしておく。
第13回~第14回:明代南曲「牡丹亭還魂記」テキストの該当箇所を熟読し、理解を確実なものにするとともに、疑問点があれば質問できるようにしておく。
第15回:授業全体を通した復習によって、各回の授業の眼目を再確認・考察し、レポート執筆に備える。

番号
8
授業科目名
アジア表現文化演習
担当教員名
横田恭三
単位数
2単位

テーマ 

『碑帖叙録』を読む                                                  

授業到達目標
楊震方編著『碑帖叙録』を輪読しながら、本学書学文化センターにある約五千点の拓本の新旧・精度・逓伝・真偽など金石学の面から考察し、拓本に関する知識を高め、鑑定力をつける。また古代の文字文化について理解を深めることを目標とする。

授業概要
楊震方編著『碑帖叙録』のテキストを用いて古い時代の金石から順に輪読する。それとともに、本学の書学文化センターに所蔵されている約五千点の拓本を直に観察し、拓の新旧・精度・逓伝・真偽などを考察する。また、王壮弘『増補校碑随筆』の内容も併せて参照する。センター所蔵の価値ある拓本を直に観察・研究できることは研究者にとってまたとない機会となろう。

テキスト
プリント配布

参考文献
『書道史年表事典』書学書道史学会編
『決定版中国書道史』芸術新聞社

評価方法および評価基準
レポート(学期末に提出)、出席3分の2以上を評価対象とする。

注意事項および履修条件
なし

授業計画
第1回:ガイダンス
第2回:『碑帖叙録』を読む(石鼓文)
第3回:『碑帖叙録』を読む(泰山刻石)
第4回:『碑帖叙録』を読む(三老諱字忌日記)
第5回:『碑帖叙録』を読む(祀三公山碑)
第6回:『碑帖叙録』を読む(乙瑛碑)
第7回:『碑帖叙録』を読む(礼器碑)
第8回:『碑帖叙録』を読む(西狭頌)
第9回:『碑帖叙録』を読む(曹全碑)
第10回:『碑帖叙録』を読む(張遷碑)
第11回:『碑帖叙録』を読む(天発神讖碑)
第12回:『碑帖叙録』を読む(北魏龍門二十品)
第13回:『碑帖叙録』を読む(北魏の張猛龍碑・高貞碑)
第14回:まとめとレポート作成指導
第15回:レポート作成

予習・復習へのアドバイス
第1回:『碑帖叙録』とはどういう種類の書籍か、概要を把握する。半年間に使用するプリント配布。
第2回:戦国秦時代の石鼓文について読解する。第1回目に配布されたプリント1~3頁を読んでくること。
第3回:統一秦の泰山刻石について読解する。第1回目に配布されたプリント4~6頁を読んでくること。
第4回:前漢時代の三老諱字忌日記について読解する。第1回目に配布されたプリント7・8頁を読んでくること。
第5回:漢代の祀三公山碑について読解する。第1回目に配布されたプリント9~11頁を読んでくること。
第6回:後漢時代の乙瑛碑について読解する。第1回目に配布されたプリント12~13頁を読んでくること。
第7回:後漢時代の礼器碑について読解する。第1回目に配布されたプリント14~16頁を読んでくること。
第8回:後漢時代の西狭頌について読解する。第1回目に配布されたプリント17~18頁を読んでくること。
第9回:後漢時代の曹全碑について読解する。第1回目に配布されたプリント19~21頁を読んでくること。
第10回:後漢時代の張遷碑について読解する。第1回目に配布されたプリント22~24頁を読んでくること。
第11回:三国呉の天発神讖碑について読解する。第1回目に配布されたプリント25~26頁を読んでくること。
第12回:北魏の龍門二十品について読解する。第1回目に配布されたプリント27~29頁を読んでくること。
第13回:北魏の張猛龍碑・高貞碑について読解する。第1回目に配布されたプリント30~36頁を読んでくること。
第14回:まとめとレポート作成指導。レポートの書き方指導。課題とする。
第15回:レポート作成および提出。

番号
9
授業科目名
英語学演習
担当教員名
友田 英津子
単位数
2単位
テーマ
日本語と英語の機能的構文分析について学ぶ。
授業到達目標
 日本語と英語の機能的構文分析の方法とおもしろさを知ってもらい、言語の神秘の一部に触れてもらう。
授業概要
 テキストに沿って講義を進めるが、例文の適格性の判断についてはその都度意見を述べてもらい、参加型のクラスにしたい。
テキスト
『日英語の機能的構文分析』高見健一(著) 鳳書房
参考文献
 特に指定しない。
評価方法および評価基準
 出席状況とレポートによって評価する。
注意事項および履修条件
言語に興味があり、英語が読めること。

授業計画
第1回:イントロダクション
第2回:「機能的構文論」について
第3回:受動化と数量詞遊離
第4回:先行詞内削除と焦点
第5回:日英語の後置文と情報構造
第6回:日本語の数量的遊離
第7回:日英語のtough構文と特徴づけ
第8回:「象は鼻が長い」と特徴づけ
第9回:逆行束縛と視点第
10回:日本語の代名詞照応について
第11回:日英語の文照応と否定
第12回:日英語の文照応と副詞類
第13回:談話における視点と文関係 第14回:まとめ
第15回:レポート作成に関する指導

予習・復習へのアドバイス
第1回:講義のねらい、授業の目的、到達目標を確認する。
第2回:テキストの序章を読む。キーワードは「形式主義」、「機能主義」。
第3回:テキストの第1章を読む。キーワードは「受動化」、「数量詞遊離」。
第4回:テキストの第2章を読む。キーワードは「焦点」。
第5回:テキストの第3章を読む。キーワードは「後置文」。
第6回:テキストの第4章を読む。キーワードは「主題化」。
第7回:テキストの第5章を読む。キーワードは「tough構文」。
第8回:テキストの第6章を読む。キーワードは「特徴づけ」。
第9回:テキストの第7章を読む。キーワードは「視点」。
第10回:テキストの第8章を読む。キーワードは「主題制約」、「語用論的制約」。
第11回:テキストの第9章を読む。キーワードは「文照応」、「否定」。
第12回:テキストの第10章を読む。キーワードは「文照応と副詞類」。
第13回:テキストの第11章を読む。キーワードは「視点と文関係」。
第14回:テキストの序章から第11章までに目を通しておき、わからないところをチェックしておく。
第15回:レポート作成の準備をする。

番号
11
授業科目名
欧米思想文化演習Ⅱ
担当教員名
高橋弘
単位数
2単位

テーマ

修士論文のための購読                                                 

授業到達目標
修士論文を完成させるため、先行研究の読解および分析。また基礎文献の講読を行い、論文
作成の準備過程とする。

授業概要
授業の内容は、指導する学生のテーマに沿った内容となる。
 ここでは「アメリカのプレップ・スクールとエリート教育」というテーマでの論文作成指導の
概要を記す。

  • アメリカの教育の特徴
  • アメリカのプレップ・スクール
  • アメリカのエリート教育
  •  教育関係論文の分析

テキスト
The American Way: An Introduction to American Culture、Datesman, Crandall
and Keamy, Prentice Hall Regents, 1997

参考文献
石角完爾『アメリカのスーパーエリート教育―「独創」力とリーダーシップを育てる全寮制学校』ジャパンタイムズ
ベンジャミン・トバクマン『カルチャーショックハーバードvs東大─アメリカ奨学生のみた大学教育─』大学教育出版
U.S. Department of Education, National excellence; A Case for Developing America’s Talent”, Washington, DC: U.S. Government Printing Office, 1993
中村夕衣「プレップ・スクールにみるアメリカのエリート教育:カリキュラの考察を通して」」『知識社会におけるリーダー養成に関する国際比較研究』(研究代表者、小松郁夫)平成13年度~平成14年度、政策研究機能高度化推進経費、研究成果報告書、73-83頁、2004年
  吉良 直「民主的教育の理論と実践」、『内発的発展と教育』江原裕美編、新評論、2003

評価方法および評価基準
参加、ディスカッション、プレゼンテーションを総合して判断

注意事項および履修条件
特記事項なし

授業計画
第1回: ここまでの研究成果の発表
第2回: The American Way, “Education in the United States” の The Establishment of
Public Schools in America,及び Attending an American University 講読
第3回: The American Way,“Education in the United States” の The Money Value
InEducation,及びEducating the Individual 講読
第4回: Education in the United States”ディスカッション
第5回: 『アメリカのスーパーエリート教育』の発表
第6回: 『アメリカのスーパーエリート教育』ディスカッション
第7回: 『カルチャーショックハーバードvs東大』の発表
第8回: 『カルチャーショックハーバードvs東大』ディスカッション
第9回: ”National excellence; A Case for Developing America’s Talent” 講読
第10回: ”National excellence; A Case for Developing America’s Talent” ディスカッション
第11回: 「プレップ・スクールにみるアメリカのエリート教育」の発表
第12回: 「プレップ・スクールにみるアメリカのエリート教育」ディスカッション
第13回: 「アメリカの民主主義教育」の発表
第14回: 「アメリカの民主主義教育」ディスカッション 
第15回: 全体の討論

予習・復習へのアドバイス
第1回:  論文のポイントの整理と修正
第2回: Education in the United States” の The Establishment of
Public Schools in America,及び Attending an American University まとめ
第3回: Education in the United States” の The Money Value
InEducation,及びEducating the Individual まとめ
第4回: ディスカッションのポイント整理
第5回: 『アメリカのスーパーエリート教育』まとめ
第6回: ディスカッションのポイント整理
第7回: 『カルチャーショックハーバードvs東大』まとめ
第8回: ディスカッションのポイント整理
第9回: ”National excellence; A Case for Developing America’s Talent”基本的アイディア
   の整理
第10回: ディスカッションのポイント整理
第11回: 「プレップ・スクールにみるアメリカのエリート教育」、ねらい、構造、ポイントの
    整理
第12回: ディスカッションのポイント整理
第13回: 「アメリカの民主主義教育」、ねらい、構造、ポイントの整理
第14回: ディスカッションのポイント整理
第15回: 全体のまとめ

番号
13
授業科目名
欧米言語文化演習Ⅱ
担当教員名
森本真一
単位数
2単位

テーマ

 特に英語の読解力に長けた人以外にも受講していただけるよう工夫するつもりです。欧米の文学や文化を専攻していない学生の履修も歓迎します。                                               

授業到達目標
 極力広い範囲から題材を集めて含蓄のある表現に秘められたものを汲み取る姿勢を身に着けてもらうのが本講座の狙いです。

授業概要
20世紀アメリカの短編小説並びに随想的な文章を主な教材とします。作者の横顔、作品の背景その他に関する説明をいたしますがあまり長くならないよう心掛け、比較文学的な立場から作品の多様な分析と鑑賞の方法を模索しつつ細やかで豊かな人間観の形成を目指します。なお演習と講読の傍らで以下のような問題を考える機会を持ちたいと思っています。
 ・作家が文体に託す意匠
 ・事実と虚構の齟齬
 ・孤独とコミュニケーションへの渇望
 ・社会の近代化と芸術の画一化
 ・人は何故書くのか

テキスト
 拙著『夢想の旅路 比較文学・比較文化ノート』(近代文芸社)を用いる予定ですが、必要に応じてその他の教材のコピーを配布します。

参考文献
 ありません。

評価方法および評価基準
平常点、出席点を重視します。

注意事項および履修条件
文学や思想と文化一般に興味を持っている人の受講が望ましいです。

授業計画
第1回:導入
第2回:比較的短い文章を用いた読解演習
第3回:比較的短い文章を用いた読解演習(続き)
第4回:イギリスの随想、評論、小説
第5回:イギリスの随想、評論、小説(続き)
第6回:アメリカの随想、評論、小説
第7回:アメリカの随想、評論、小説(続き)
第8回:アメリカの随想、評論、小説(続き)
第9回:アメリカの随想、評論、小説(続き)
第10回:アメリカの随想、評論、小説(続き)
第11回:アメリカの随想、評論、小説(続き)
第12回:アメリカの随想、評論、小説(続き)
第13回:ある程度難解な英文を用いた読解演習
第14回:ある程度難解な英文を用いた読解演習(続き)
第15回:総括

予習・復習へのアドバイス
第1回:講義の内容と関連付けて欧米の思想のなかで主にどのような研究がしたいかを考えること。
第2回:教科書『夢想の旅路 比較文学・比較文化ノート』の前書きと後書きに目を通すこと。
第3回:教科書の第1章を読んでおくこと。
第4回:オスカー・ワイルド、グレアム・グリーン、アラン・シリトーについて調べること。
第5回:第4回と同じ。
第6回:教科書の219ページから225ページを読んでおくこと。
第7回:開講時に渡した作品のコピーに目を通しておくこと。
第8回:前回と同様。
第9回:前回と同様。
第10回:前回と同様。
第11回:前回と同様。
第12回:前回と同様。
第13回:教科書の155ページから167ページまで読むこと。
第14回:前回までに読んだものの感想などを述べる用意をしておくこと。
第15回:レポート作成の準備をすること。

番号
14
授業科目名
欧米表現文化演習
教員名
湯原かの子
単位数
2単位

テーマ:

絵画における西洋と非西洋

授業到達目標:

19世紀から20世紀にかけての西洋美術史と、その日本における受容を中たどりながら、芸術文化における「美」の理念や表現様式の発展を比較文化的視点で考察する。

授業概要:

19世紀における西欧諸国の海外進出とそれにともなう異文化との出会いは、近代西洋美術に大きな変革をもたらした。また20世紀になると多くの日本人芸術家が西洋に学ぶ。本講座では、1)近代日本の西洋美術受容、2)19世紀末〜20世紀絵画へ(始源への回帰)、3)パリの日本人画家、4)女性芸術家、というテーマのもとに、近現代西洋美術を「西洋」と「非西洋」という視点から読み解く。

テキスト:

プリント配布。

参考文献:

授業時に指示。

評価方法および評価基準:

レポートおよび授業参加。

注意事項および履修条件

授業計画
第1回 イントロ
第2回 ギメの見た日本と河鍋暁斎
第3回 黒田清輝とラファエル・コラン
第4回 高村光太郎とロダン
第5回 象徴主義における彼方への夢想
第6回 ゴーギャンにおけるプリミティヴィスム
第7回 ルソーの熱帯画
第8回 20世紀絵画とアフリカ美術
第9回 シュルレアリスム絵画
第10回 藤田嗣治とエコール・ド・パリ
第11回 岡本太郎と前衛絵画
第12回 ベルト・モリゾー
第13回 カミーユ・クローデル
第14回 フリーダ・カーロ
第15回 まとめ

予習・復習へのアドバイス
第1回 授業内容の確認。
第2回 ギメについて調べる。
第3回 黒田清輝について調べる。
第4回 高村光太郎について調べる。
第5回 ギュスターヴ・モローについて調べる。
第6回 ゴーギャンについて調べる。
第7回 アンリ・ルソーについて調べる。
第8回 ピカソについて調べる。
第9回 ダリについて調べる。
第10回 藤田嗣治について調べる。
第11回 岡本太郎について調べる。
第12回 ベルト・モリゾーについて調べる。
第13回 カミーユ・クローデルについて調べる。
第14回 フリーダ・カーロについて調べる。
第15回 総合復習。

[国際文化特殊演習科目]

番号
1
授業科目名
日本文化特殊演習Ⅰ
担当教員名
宇佐美正利
単位数
各2単位
テーマ
 修士論文の作成                                                 
授業到達度目標
自分の研究テーマ(日本史に関するもの)を設定して、それに基づいて独創性のある修士論文を完成させることを目標とする。
授業概要
テーマの設定、研究史の整理、論文作成などに関しては、各自の方法を優先させるが、進捗状況をみながら適宜アドバイスを行う。
テキスト
なし
参考文献
各自の修士論文のテーマに応じて指示する。
評価方法および評価基準
完成した修士論文の内容から評価する。
注意事項および履修条件
各自の自主性を第一とする。

授業計画
第1回:修士論文のテーマの確認。
第2回:研究史の整理。
第3回:研究史の整理。
第4回:研究史の整理に基づいて先行文献を蒐集する。
第5回:テーマの最終決定と修士論文の「目次」の作成。
第6回:文献蒐集の進捗状況の確認。
第7回:文献蒐集の進捗状況の確認。
第8回:作成した「目次」の確認。
第10回:史料蒐集の進捗状況の確認。
第11回:修士論文「中間発表」に対する対応。
第12回:修士論文「中間発表」に対する対応。
第13回:修士論文「中間発表」のレジュメ作成。
第14回:修士論文「中間発表」のレジュメ作成。
第15回:修士論文「中間発表」の予行演習。夏期休暇中のアドバイス。

予習・復習へのアドバイス
趣旨論文作成に関する本演習では、毎週ごとの「予習・復習」のアドバイスはない。 
本演習では、受講生一人一人に応じたアドバイスを行うので、受講状況を確認した上で、個別にアドバイスを行う。

番号
2
授業科目名
日本文化特殊演習Ⅱ
担当教員名
宇佐美正利
単位数
各2単位
テーマ
 修士論文の作成                                                 
授業到達度目標
自分の研究テーマ(日本史に関するもの)を設定して、それに基づいて独創性のある修士論文を完成させることを目標とする。
授業概要
テーマの設定、研究史の整理、論文作成などに関しては、各自の方法を優先させるが、進捗状況をみながら適宜アドバイスを行う。
テキスト
なし
参考文献
各自の修士論文のテーマに応じて指示する。
評価方法および評価基準
完成した修士論文の内容から評価する。
注意事項および履修条件
各自の自主性を第一とする。

授業計画
第1回:夏期休暇中の成果報告。
第2回:今後の計画発表。
第3回::論文作成までの具体的スケジュールの確認。
第4回::論文作成報告。
第5回::論文作成報告。
第6回::論文作成報告。
第7回::論文作成報告。
第8回::論文構想の最終確認。
第9回::論文作成報告。
第10回::論文作成報告。
第11回::論文の下書きの提出。
第12回::提出された下書きに基づいての付ドバイス。
第13回::論文作成報告。
第14回::完成修士論文の確認。
第15回:完成論文に基づいてのアドバイス。

予習・復習へのアドバイス
趣旨論文作成に関する本演習では、毎週ごとの「予習・復習」のアドバイスはない。
  本演習では、受講生一人一人に応じたアドバイスを行うので、受講状況を確認した上で、個別にアドバイスを行う。
番号
5
授業科目名
欧米文化特殊演習Ⅰ
担当教員名 
高橋 弘
単位数
2単位
テーマ
    修士論文作成の準備                                              
授業到達目標
これまですでに指導してきた、先行研究活用の意義と方法、文献の検索と入手方法、論文の購読をベースに、修士論文のテーマの確定、論文作成に必要な問題設定の方法、論文作成の作業を行う。    また、修士論文に関連する論文の購読をつづけ、具体的な論文の執筆に入る
授業概要
    修士論文のテーマ確定のためのチュートリアル。
これまで考えてきたテーマと調査してきた内容から、最終的なテーマを決定し、執筆の準備にかかる。    
また、修士論文執筆に必要な、関連する追加論文を詳細に購読し、論文完成に役立てる。 
テキスト
    テキストは定めない。    必要に応じてテキストを推薦する
参考文献
修士論文に関連するモノグラフ、データ、資料はその都度指定する。
評価方法および評価基準
 主体的な取り組み   論文の完成度
注意事項および履修条件
真面目に取り組むこと

授業計画
第1回:イントロダクション。演習の進め方と内容の紹介&評価について
第2回:卒業研究のテーマ報告1、およびディスカッション。
第3回:卒業研究のテーマ報告2、およびディスカッション。
第4回:修士論文の関係モノグラフ購読1、およびディスカッション。
第5回:修士論文の関係モノグラフ購読2、およびディスカッション。
第6回:目次構成の検討1、およびディスカッション。
第7回:修士論文の関係モノグラフ購読3、およびディスカッション。
第8回:修士論文の関係モノグラフ購読4、およびディスカッション。
第9回:目次構成の検討2 、およびディスカッション。
第10回:修士論文作成の経過報告1 、およびディスカッション。
第11回:修士論文の関係モノグラフ購読5、およびディスカッション。
第12回:修士論文の関係モノグラフ購読6、およびディスカッション。
第13回:修士論文の関係モノグラフ購読7、およびディスカッション。
第14回:目次構成の検討2、中間発表に向けての準備、およびディスカッション。
第15回:修士論文作成の経過報告2および夏休みのプラニング

予習・復習へのアドバイス
第1回 修士論文作成の経過報告を準備する。これまで何をどこまで準備をしたかを報告する。どこが不足しているか、これから何をすべきかを理解しているかの確認。
第2回: テーマに関連する、先行研究の確認と活用、問題設定の確認を行う
第3回: 一本目のモノグラフを精読し、分析し、その論文の問題設定、主張点、問題点などを考察して、まとめておく。
第4回:二本目のモノグラフを精読し、分析し、その論文の問題設定、主張点、問題点などを考察して、まとめておく。
第5回:三本目のモノグラフを精読し、分析し、その論文の問題設定、主張点、問題点などを考察して、まとめておく。
第6回:目次構成についての自分のアイディアを発表する準備。
第7回:四本目のモノグラフを精読し、分析し、その論文の問題設定、主張点、問題点などを考察して、まとめておく。
第8回:五本目のモノグラフを精読し、分析し、その論文の問題設定、主張点、問題点などを考察して、まとめておく。
第9回:修正した目次構成についての自分のアイディアを発表する準備。
第10回: これまでの論文執筆の経過を反省し、何がどこまで進んでいるか、論文の問題点はどこかを明確にしておく。
第11回:六本目のモノグラフを精読し、分析し、その論文の問題設定、主張点、問題点などを考察して、まとめておく。
第12回:七本目のモノグラフを精読し、分析し、その論文の問題設定、主張点、問題点などを考察して、まとめておく。
第13回: 再度、目次構成について、問題点等を考えておく
第14回:第15回: 夏休みの具体的な計画を練る 

番号
15
授業科目名
欧米文化特殊演習Ⅱ
担当教員名 
高橋 弘
単位数
2単位
テーマ
  修士論文の完成  
授業到達目標
これまで指導してきた、先行研究活用の意義と方法、文献の検索と入手方法、論文の購読をベースに、修士論文のテーマに基づいた論文の執筆と完成
授業概要
修士論文の完成のためのチュートリアル。これまで考えてきたテーマと調査してきた内容から、最終的なテーマに沿って論文を執筆し、修士論文を完成させる。
テキスト
テキストは定めない。   
必要に応じてテキストを推薦する
参考文献
修士論文に関連するモノグラフ、データ、資料はその都度指定する。
評価方法および評価基準
主体的な取り組み
   論文の完成度
注意事項および履修条件
真面目に取り組むこと

授業計画
第1回: 論文の進捗状況の確認とチュートリアル1
第2回:論文の進捗状況の確認とチュートリアル2
第3回:論文の進捗状況の確認とチュートリアル3
第4回:論文の進捗状況の確認とチュートリアル4
第5回:論文の進捗状況の確認とチュートリアル5
第6回: 論文の進捗状況の確認とチュートリアル6
第7回: 論文の進捗状況の確認とチュートリアル7
第8回: 論文の進捗状況の確認とチュートリアル8
第9回: 論文の進捗状況の確認とチュートリアル9
第10回: 論文の確認。目次、章立、引用、文献、文体、表現の適切性、等の指導1
第11回: 論文の確認。目次、章立、引用、文献、文体、表現の適切性、等の指導2
第12回: 論文の確認。目次、章立、引用、文献、文体、表現の適切性、等の指導3
第13回: 論文の確認。目次、章立、引用、文献、文体、表現の適切性、等の指導4
第14回:論文の確認。目次、章立、引用、文献、文体、表現の適切性、等の指導5 
第15回: 反省会

予習・復習へのアドバイス
第1回 設定したテーマに沿い、目次構成に従い、一章づつ執筆を開始する。
第2回:設定したテーマに沿い、目次構成に従い、一章づつ執筆を開始する。内容に関する指摘された部分を熟考し、論文に生かす。
第3回:設定したテーマに沿い、目次構成に従い、一章づつ執筆を開始する。内容に関する指摘された部分を熟考し、論文に生かす。
第4回:設定したテーマに沿い、目次構成に従い、一章づつ執筆を開始する。内容に関する指摘された部分を熟考し、論文に生かす。
第5回:設定したテーマに沿い、目次構成に従い、一章づつ執筆を開始する。内容に関する指摘された部分を熟考し、論文に生かす。
第6回:設定したテーマに沿い、目次構成に従い、一章づつ執筆を開始する。内容に関する指摘された部分を熟考し、論文に生かす。
第7回:設定したテーマに沿い、目次構成に従い、一章づつ執筆を開始する。内容に関する指摘された部分を熟考し、論文に生かす。
第8回:設定したテーマに沿い、目次構成に従い、一章づつ執筆を開始する。内容に関する指摘された部分を熟考し、論文に生かす。
第9回:設定したテーマに沿い、目次構成に従い、一章づつ執筆を開始する。内容に関する指摘された部分を熟考し、論文に生かす。
第10回: ほぼ完成しつつある論文の、引用、文献、文体等の形式に関する、与えられた注意を生かす。
第11回: ほぼ完成しつつある論文の、引用、文献、文体等の形式に関する、与えられた注意を生かす。
第12回: ほぼ完成しつつある論文の、引用、文献、文体等の形式に関する、与えられた注意を生かす。
第13回: ほぼ完成しつつある論文の、引用、文献、文体等の形式に関する、与えられた注意を生かす。
第14回: ほぼ完成しつつある論文の、引用、文献、文体等の形式に関する、与えられた注意を生かす。
第15回: 反省と総括