具体的な援助の方法を
議論や実演で身につける

総合福祉学部 社会福祉学科 
深山 優心さん (潤徳女子高等学校 出身)

相談援助演習について

実習で身についた
自分では気づけなかった新たな視点

この演習では、実際にあった事例をもとにグループディスカッションやロールプレイングを通して意見を共有し、クライエントへの接し方や専門職としての価値観を学びます。取り上げる事例には、家庭内暴力や貧困、高齢者や障がい者の暮らしの中に潜むさまざまな問題が複雑に絡み合っています。どう支援したらいいのかそれぞれの意見を出し合いながら「チーム」として考えていく必要があります。また、それぞれの分野での行政サービスの種類と利用方法を身につけていきます。 具体的な制度については知らないことも多いので、自分が住んでいる自治体ではどんなサービスが受けられるか情報収集し、身近なところから少しずつ理解を深めていきます。足りない情報や活用できる社会資源の事例について先生からフィードバックをいただけるので、自分では気づくことができなかった新たな視点で考えていくことができます。座学で学んだ知識を、クライエント役とワーカー役双方のロールプレイングを通して「実践」に落とし込んでいくので、自然と対応力が身につきました。核家族化や少子高齢化など、社会問題に発展している事例が多く、実際に現場に立った時にとても役に立つ内容だと思います。

客観的な立場で共感を持って
クライエントに寄り添う

演習を通して、福祉の専門職としてクライエントにどのように支援をしていくのかを具体的に学ぶことができます。制度やサービスはもちろん、人を支援するには専門職としての価値観を身につけていることが大切だと気づきました。クライエントの話を聞くときは、相手が困っていることに対して共感し、寄り添う姿勢がとても大事です。ロールプレイングでは、目を合わせないで事務的に話すワーカーと、目を見て共感を示してくれるワーカー、どちらも「体験」してみることで、改めて共感の大切さを考えるきっかけになりました。それと同時に、相手に感情移入しすぎてしまうと、自分がその問題に飲み込まれてしまうことも学びました。「同情」と「共感」は違うので、第三者として客観的な目線を保ちつつ、最善のサービスを提供しなければいけない立場であることを再認識しました。 クライエントによって世帯の状況や相談の意図もさまざま。相手の求めていることについて面談を通して把握し、応えていく姿勢が必要になると思います。

事前準備

事例に応じた国の制度やサービスを情報収集する。また地域の現状を調査する。

実習

学生がソーシャルワーカーとクライエントに分かれ、実際の事例に沿ってロールプレイングを行う。

事後学習

授業で学んだ知識や価値観をもとにレポートを作成。授業ごとに感想や疑問点などをまとめる。

あなたのキャンパスライフについて教えてください

淑徳に入ったきっかけと課外活動でがんばっていることは?

国家試験対策の様子

福祉の大学としての長い歴史と
国家試験対策の充実が魅力
福祉コースのある高校で学ぶなかで、自分が知らなかった福祉における問題が多くあることを知り、困っている方々を幅広くサポートできる仕事をしたいという思いから、社会福祉士への道を目指すことにしました。淑徳大学は福祉の大学としての歴史が長く、国家試験対策も充実していて、合格率も全国平均より高いことが入学を決めた理由です。入学後は地域の小学校で先生をサポートするボランティアや、児童施設でのアルバイトに励んでいます。実際の現場に行くことで、大学で学んだ知識を実践でき、自分はクライエントとどんな関わり方をしていくのかが分かるので、職場のイメージをつかむことができます。

大学の先生や学生の雰囲気は?

友人同士で国家試験対策の勉強に励んでいます

建学の精神のもとお互いに助け合う
環境があります
車椅子の学生がバスに乗る際、周りの先生や学生が自然に手伝うなど、建学の精神のもとにお互いに助け合う関係があると感じています。ゼミの先生は今後の進路について、今学んでいることを将来にどう活かしていくのか親身になって考えサポートいただけるので、大変心強いです。また、演習クラスにはアドバイザーの先生がいて、授業の中で時間を取って一人一人に面談をしてくれます。普段相談しにくいことも話せる機会があって安心です。学生は国家試験に向けて切磋琢磨しながら学んでおり、明るい雰囲気の大学です。

記事内容は2019年~2021年取材時のものです。