カウンセラー役、クライエント役の両方を体験し、臨床心理学的支援のイメージを掴む

総合福祉学部 実践心理学科 
能勢 絵里加さん (千葉県立柏中央高等学校 出身)

カウンセリングの実習(心理演習)

クライエントとカウンセラーの
両方の立場でロールプレイ

この授業では、自分や他者の心の状態への理解を深めながら、さまざまな心の状態にある人をどのように理解し、寄り添うのかを体験的に学びます。まず講義で基礎的知識をつけ、その後、事例ごとに実習者がカウンセラー役とクライエント役に分かれます。それぞれの立場を体験するロールプレイをしながら理解を深めていきます。カウンセラーだけでなく、クライエント側の立場も体験することで、言い出しにくいことを話してもらうための手法や相手に負担をかけない質問の仕方について考えるきっかけになりました。さまざまな心理臨床現場や生活場面の事例が想定され、クライエントも子どもから成人まで幅広く取り上げられます。他にも、紙とペンで実施できるバウムテストという心理検査を体験し、相手を理解する方法も多様にあるのだと感じました。初回面接からアセスメントの方法、アセスメントを基にしたカウンセリングなどの一連の過程を、ディスカッションも交えて総合的に学習することができました。

事前学習

2年次のカウンセリングについての基礎知識を復習。

実践

心理検査も取り入れながら、
実習者同士で模擬カウンセリングを行う。

事後学習

他の授業や実習にも応用できるので、資料を読み返す。

クライエントに寄り添いながら、
情報を集約し、見立てを立てる技術を身につける

実習ではクライエントの心的状態に寄り添いながら、理解をすることに努めています。相手を傷つけずに必要な情報を集約し、その情報からクライエントにあったカウンセリングを行うのは専門的な技術と知識が必要だと実感しました。ただ質問に答えてもらうのではなく、相手が自然に話せる雰囲気をつくることが大切です。これは日常のコミュニケーションにも活かすことができ、人と話すことが好きになりました。質問の方法や言い回しを変えるだけで、返ってくる言葉が変わってくることにも気づくことができました。実習では、いくつかの簡単な心理検査を受けました。さまざまな質問に「はい」と「いいえ」で答えることで、その人の志向性を調べるテストでは、私に臨機応変に行動できる力があることがわかりました。新しい自分を発見できたのと同時に、自分自身について見つめ直すきっかけになりました。

あなたのキャンパスライフについて教えてください

淑徳に入ったきっかけと課外活動でがんばっていることは?

手話サークルで手話が出来るようになりました

犯罪心理学を学び、
課外活動で手話を広めたい
心理学の幅広い知識を専門的に学びたいと思い、犯罪心理学を専門とする先生がいる淑徳大学に入学しました。どの学科でも福祉の精神を学ぶことができ、人間性を高められる大学だと感じました。入学後は視覚障がいがある学生へのサポートでノートテイクをしたことがきっかけで手話に興味を持ち、手話サークル「たんぽぽ」に参加しています。サークルでは小学生に手話を教えたり、手話ソングのために音楽教室に通ったりと、さまざまな活動をしています。その功績が認められて、文部科学大臣表彰をいただくことができました。3年時は副代表として、多くの学生に手話の楽しさを伝え、広めることに尽力しています。手話ができるようになり世界が広がりました。学園祭では聴覚障がいがある小学校時代の友人と偶然再会し、当時は出来なかった手話でコミュニケーションを取れた時は本当に感動しました。

大学の先生や学生の雰囲気は?

障がいがある方に深い理解。
やさしい先生や学生が多い
大学には視覚や聴覚、肢体不自由など、さまざまな身体障がいがある学生が通っています。福祉を大切にする大学だけあって、障がいがある方に対する理解が深い先生や学生が多いです。先輩方はやさしく、後輩は明るくまっすぐな人ばかりだと感じています。座学だけではなく実際に体験する授業が多いため、楽しく理解を深めていけます。

記事内容は2019年~2021年取材時のものです。