東日本大震災復興支援学習いわき合宿(鏡ゼミケーススタディ)(担当:鏡諭教授)

 2020年11月14・15日、鏡ゼミケーススタディは、千葉キャンパス合宿等のガイドラインに従って、恒例のいわき合宿を行った。東日本大震災及び東京電力福島原子力発電所による事故で被災した地域の今日の状況と復興について学んだ。震災で街が壊滅状態になった小浜・岩間地区を視察後、いわき市勿来でNPOとして復興支援に尽力している勿来まちづくりサポートネット代表の舘敬さんから話を伺った。さらに、復興の象徴として活力あるいわきをいち早く目指したハワイアンズでは、現地視察と復興に係る概要をマネージャーの野木薫氏から伺った。

① いわき市小浜・岩間地区視察のねらい
 いわき市勿来は、白川、根津と並ぶ日本三大奥州関の一つ。そのいわき市岩間地区では94世帯が被災。そのうち10世帯が同地域で住宅を建設。13世帯が高台移転(小原地区)約70世帯は地区外移転となり街が壊れた。震災から9年が経過し、復興公園も整備された一応落ち着いた感はある。しかし生活は厳しい、特に、原発による避難をしている人々の生活はいまだに安定していない。人々は不安の中で生活しており、その中でも少しずつ街が変わっていく姿を見た。

 

② 勿来まちづくりサポートセンターの講話のねらい
 勿来まちづくりサポートセンターは、いわき市勿来地区で生まれ育った仲間の支援を目的に立ち上げられたNPOで、この活動が、勿来地区復興災害ボランティアセンターに発展させた。そこでは、行政よりも早く、各地からのボランティアの受け入れを行った。ボランティア希望者受入数は4300人。センターでまず取り組んだのは、区長等に協力を求めて地区の名簿作りを行った事。自治体は非常時にもかかわらず、名簿の開示を拒んだ。そこで、自分たちの力で作り上げ、全国からのボランティアを受け入れ、被災者とボランティアを繋ぐ、マッチングの重要性を語っていた。学生は、各自事前に研究してきたテーマを基本に、多くの質問がでて、活発な意見交換が行われた。また、宿泊はすべて個室とし、夕食の際にはソフトドリンクのみで短時間で終えた。

③ ハワイアンズの被災と復興支援

 翌日は、福島復興の象徴であるハワイアンズに伺った。常磐炭鉱閉山に伴う人員整理を少しでも食い止めるために、常磐ハワイアンセンターを作った。構想当時は、「福島でヤシが育つか」と揶揄にされたが、今日事業は軌道に乗った。街づくり新しい形であった。さらに、映画「フラガール」のヒットや東日本大震災時の全国行脚などで、スパリゾートハワイアンズとフラガールは、復興の象徴として、全国にその名が知られた。
 地震の2日後には、618人の宿泊客に対して、帰路の確保が不明のまま、大型バス18台を夜通しで調達し、11時間かけて東京へ到着し、多くの客から感謝の言葉をいただけたとの話には思わず胸が熱くなる思いを感じた。9年半の歳月は、地震による生活の格差を生み、確実に復興により歩みを進めている人がいる一方、いまだに一歩を踏み出せない人々がいて、被災地支援の難しさを感じた。(文責:鏡)



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