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書学文化センター収蔵の拓本

淑徳大学人文学部教授
書学文化センター長 小川 博章

書学文化センターには、本ではなく、巻もののようなものがたくさんあります

書学文化センターには中国の石刻拓本がたくさんあります。拓本とは、石に文字や絵などを彫って石刷りしたものです。そのほとんどは文字を彫ったものですが、彫りこんだ石の上に紙をあてて、墨をつけた打包で叩くか擦るかしてうつし取ります。ですから剥がした紙は、ちょうど黒板にチョークで書いたように、文字の部分は白抜きになるのが拓本です。 拓本収集の範囲は、甲骨文・金文・碑碣・墓誌・摩崖・造像銘・経幢・瓦セン・集帖・単帖、そして漢代画像石にわたります。大学にあるもの全部ではありませんが、掛軸に仕立てて保存しています。

書学文化センター所蔵の拓本は、現在、総数で約5000点を収蔵

種別にしますと約2000を超えます。これをジャンル別に整理して時代順にならべ、『淑徳大学蔵・中国石刻拓本目録』という冊子にまとめました。 中国の石刻は、2500年ぐらい前のものからあります。書の分野では、おもに碑・墓誌・摩崖・造像銘に分類され、絵は画像石とよびます。 碑とは、加工した大型の石に文字を彫って地上に建てたもので、記念碑と墓碑があります。 墓誌は小型の加工石に、被葬者の業績を彫り棺といっしょに墓中に埋めたものです。摩崖は、岩壁とか巨石に、なにかを記念する内容とか、仏教の経典を彫りつけたものです。造像銘とは、供養のために造った仏像のそばに、それを造った由来を彫ったものをさします。 専門的にはもっと細かく分類しますが、この四部門で、石刻の約80%は占めるでしょう。

特に力をいれて集めた拓本

拓本は古い時期のものほど貴重ですが、古いものは途方もなく高価ですから、マニアの手に渡ります。 本学では精拓、つまり丁寧に採拓されたものを出来るだけ幅広く、そして整本を主として集めています。

"整本"とは?

整本とは、原石の大きさのままの拓本をさす術語で、原石の全体像を如実に視ることができ、拓本にとる石刻は美的価値の高いものや学術研究に資する面が多いことから、できるかぎり幅広くかつ精拓の収集に心がけています。拓本を手近で鑑賞したり、手本として習うのに便利な形にし直したものが剪装本──いわばアルバム風の仕立てです。しかし剪装本では原刻の本来の状態はわかりません。やはり資料的価値という点では、整本の方が大切です。 また、なかでも本学の建学の精神である仏教に関係の深い造像銘には、遺漏のないよう──といっても数が多すぎて集めきることは不可能かもしれませんが──、注意をはらっています。「龍門造像銘」、「燿県石窟造像銘」、「鞏県石窟造像銘」の収蔵は、ほぼその全容をみることができます。 精拓本でまとまったものには、清末の趙烈文旧蔵の「天放楼蔵拓」531点があるほか、近代の鑑蔵家で名のある人の題跋を加えた拓本も、ある程度は入っています。なお、ここ30年間に中国で新しく出土した碑・墓誌・画像石題記類も、少しずつ入ってきています。

『収集拓本のうちで、重要なものは?』

清代の趙烈文というコレクターのものだった『天放楼蔵・碑刻墓誌』は、珍しいものが多く、しかも精拓です。また造像銘では、耀県石窟と鞏県石窟の拓本がそろっています。このほか、ここ30年間に新しく出土した石刻の拓本が、かなり集まりました。今後なお収集を継続して一層の充実をはかり、広く研究者の便に供するとともに、学生教育の資とし、また江湖の鑑賞者に門戸を開きたいと思っております。 収蔵の一部は、みずほ台図書館2F 閲覧室に、順次展観もしております。朱色のきれいな拓本や、漫画チックなものもありますので、是非ご観覧ください。

図書館二階閲覧室のご案内

場所 淑徳大学 埼玉キャンパス
図書館2F展示コーナー
担当 小川 博章 教授
開館時間/休館日/利用資格 図書館利用の規程に順ずる。みずほ台図書館へ
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