資料請求

学長メッセージ

初心忘るべからず

淑徳大学 学長 磯岡 哲也(いそおか てつや)

磯岡 哲也学長 卒業生メッセージ

新年度も三ヶ月過ぎました。新入生をはじめ、皆さんは新たな心構えで勉学や活動に励まれていることと存じます。 さて、中世室町時代の猿楽師世阿弥は、父観阿弥とともに、三代将軍足利義満の寵愛を受け、猿楽を芸術の域にまで高めた人物として有名です。

世阿弥には、父の教えを著した『風姿花伝』や『花鏡』があり、現代でも広く読み継がれています。この世阿弥の思想のなかに、「初心忘るべからず」があります。『風姿花伝』には初心が繰り返し述べられています。また、『花鏡』の終わりの箇所には次のようにあります。


初心忘るべからず。 この句、三か条の口伝あり。

ぜひ初心忘るべからず。

時々の初心忘るべからず。

老後の初心忘るべからず。

この解釈は多様ですが、初心とは、若い時分に学んだことや、その当時の未熟さ、または人生の節目節目での初めての経験を意味しています。つまり最初の一回きりではなく、若い頃から老後に至るまでの過程で、成長の基となる初心を抱く機会は複数あるのです。

まずは、若い頃の未熟な自分を忘れずに謙虚であり続ければ、芸の道を上げることができるとされます。次に、年齢に応じた芸曲に似合った風体をたしなむのが、時々の初心であり、年齢に応じた気づきを忘れないように教えています。さらに、人間の命には終わりがあるが、能には果てはない。このことを覚えて、老後の風体に似合うことを学ぶのが老後の初心であるとしています。

平たくいえば、長い人生で、はっとして気づいたこと、その時々の自分が新たに気づき成長する契機が初心であり、それを忘れてはいけないという諭しでありましょう。 学生諸君も私たち教職員も、本学での学びのなかで、過去・現在・未来にはっと気づく瞬間を忘れずに、次の成長に活かしていきたいものであります。

大学広報「Together 227号」より

閉じる
大学案内
学部
大学院
キャンパスライフ
キャリア・就職
附属機関
入試情報
資料請求 オープン
キャンパス情報
閉じる