2020年度教員採用試験(小学校)の結果が発表されました。
本年度は、28名の学生が教員採用試験(小学校)を受験しました。28名中24名が一次試験に合格(82.1%)し、16名が最終合格(57.1%)となりました。
教員・保育士養成支援センターとゼミ教員が連携して、教員採用試験対策講座や教員によるサポートを充実させています。その結果、教育学部では、毎年約6割の学生が現役合格を果たしています。
2020年度合格者数
- 全受験者数 28名
- 1次通過者 24名
- 最終合格者 16名
- 合格率57.1%
※延べ合格率は、58.6%(合格者のうち1名は、埼玉県、岩手県に合格)
自治体別合格者数
- 埼玉県20名受験 12名合格(60%)
- 東京都5名受験 2名合格(40%)
- 千葉県2名受験 1名合格(50%)
- 岩手県1名受験 1名合格(100%)
- さいたま市1名受験 1名合格(100%)
★卒業生情報:10名の卒業生から合格の知らせが届いています。
★臨時的採用教員(臨採)も含めた最終的な結果は以下のとおりです。
2020年度教員・保育士採用実績
合格者のメッセージ(2020年度)
採用試験合格者の方々に、合格までの体験談やこれから採用試験を目指す後輩の皆さんへのメッセージをいただきました。
岩崎 愛美さん
こども教育学科(初等教育コース)
採用地:埼玉県
その他取得免許・資格:幼稚園教諭一種
教員を目指した理由はなんですか?
私は小学生の頃、外国の血が入っていることにコンプレックスを感じていました。しかし、担任の先生から外国からの転入生の通訳という活躍の場を与えていただいたことで自分の自信に繋がりました。その先生がコンプレックスを長所に変えてくださったように、どんな児童にも良さがあり、それを信じて自己肯定感を育むことができる教員になりたいと思うようになりました。
採用試験に向けどのように勉強しましたか?
とにかく問題の数をこなして力をつけることを意識しました。コロナ禍の影響もあり対面での指導を受けることができない中で、分からないことや聞きたいことをまとめたり、小論文を書いたりと自分ができることを日々こなしていました。先生方の指導のおかげでモチベーションも高めることができました。また、共に頑張る仲間たちと教員採用試験対策講座以外の時間にもオンラインで面接練習をしたり、わからないことを聞き合ったりと、模索しながら努力をし、採用試験に挑みました。
学生生活で採用試験以外に力を入れたことはなんですか?
学校ボランティアです。学習支援をはじめ、特別支援や不登校児童の支援、日本語ボランティアなど様々な活動をさせていただきました。「あの時こうすればよかった」「次はこうしてみよう」と大学の授業だけでは得られない大きな学びがあり、自分を成長させてくれました。その中で私は集団の中で自分の役割を見つけ、状況を判断して行動する力を身に付けました。教員になった際は、この力を発揮し先生方と協力してより良い教育活動を行っていきたいです。
教員をめざす後輩たちへのメッセージをお願いします。
私は何度か教員になることを諦めようとしたことがあります。その都度話を聞き奮起させてくれたのは友人や先生でした。自分が思っている以上に、自分のことを見ていて客観的にアドバイスしてくれる人はいます。行き詰った時は一人で溜め込まず友人や先生、先輩にたくさん相談してください。そして、自分で選んだ道に誇りを持ち、一緒に頑張る仲間と「全員で合格するぞ」という気持ちで高め合って頑張ってください。応援しています。
『自分のペースで!仲間と協力して頑張ってください。』
遠藤 匠さん
こども教育学科(初等教育コース)
採用地:東京都
教員を目指した理由はなんですか?
中学生の時に、地域の子ども会で指導員のボランティアを始めたことがきっかけです。子どもたちの成長を通じて、自分自身も成長できるということを実感し教師という道を志しました。大学入学後に同じ目標を持った仲間たちと出会い、その想いはより強くなったと思います。また、中学生時代の恩師の影響も大きいです。卒業後から今まで、継続的に支援してくださったことで、教師に対する憧れが強くなりました。
採用試験に向けどのように勉強しましたか?
とにかく勉強が苦手だった私は、基礎的な勉強から始めました。毎日動画サイトで小学生向けの授業動画を見たり、学習漫画を読んだりもしました。教科ごとにノートを作り、小学3年生から中学3年生までの学習内容を纏めていました。地道な勉強法でしたが、毎日友人と問題を出しあったり、勉強内容を教えあったりしながら取り組むことで、楽しみながら学習することができました。
学生生活で採用試験以外に力を入れたことはなんですか?
小学校でのボランティアや支援員を通じて、実際に児童と関わるということです。私は、ボランティアから始まり、学童の支援員や障害児介助員、学校再開支援員、教育実習など、様々な形で児童と関わってきました。異なった立場で児童と接することで、より多面的な児童理解ができたと感じています。大学生活で得たこの貴重な経験を、教師になった際にも活かしていきたいです。
教員をめざす後輩たちへのメッセージをお願いします。
私が大学4年間を通して学んだのは、誰かに頼ることの大切さです。よく、教員採用試験は自分との戦いと言われますが、なにも自分自身と一対一で闘う必要はありません。辛いとき、困ったときは、周りの友人や大学の先生方が必ず助けてくれます。「仲間の大切さ」を説くと綺麗事に聞こえますが、教育現場においても、周りの人と協力できる人は重宝されていると思います。自分のペースで、出来れば楽しみながら、頑張ってください。
大内 崚瑚さん
こども教育学科(初等教育コース)
採用地:埼玉県
その他取得免許・資格:幼稚園教諭一種
教員を目指した理由はなんですか?
私が教員を目指したのは小学校時代の恩師の影響が大きかったです。内向的で自分に自信を持つことが出来なかった私の長所を見つけ、認めてくださりました。このことが私の自信につながり可能性が広がったように感じました。私も児童ひとりひとりの良さを見つけ、可能性を広げてあげたいと思うようになり小学校教員を目指しました。
採用試験に向けどのように勉強しましたか?
大学の採用試験対策講座へ参加し、友人達とも勉強会を開きました。講座で学んだことを友人と一緒に復習することで、得意な教科は友人に教えたり、苦手な教科は反対に友人から教わるなどして、自分の強みを磨きながら苦手な部分を補っていくことができました。面接や小論文についても、大学の先生方はもちろんのこと友人と文の内容を添削し合ったり、面接の練習をしたりすることで、様々な視点での意見や考えを聞くことができ、そこから改めて自分の考えや思いを整理し深めることができました。
学生生活で採用試験以外に力を入れたことはなんですか?
私は2つのことに力を入れてきました。それは学校ボランティア活動とアドミッションスタッフの活動です。学校ボランティア活動は1年次の2月から続けてきました。教育現場で実際に児童と接したり、先生方と関わったりすることは、自分の理想とする教師像を固めることや、教師として必要な技術を高めることができる貴重な体験であったと思います。オープンキャンパスを運営するアドミッションスタッフとしての活動では、受験生や保護者の応対を行い、それによってコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力、イベントを企画・運営する力を身につけることができました。
教員をめざす後輩たちへのメッセージをお願いします。
知識を増やすための勉強だけをするのでなく、自分の軸をもつことが大切だと思います。そのためにも、ボランティアやサークルなど多くのことを経験することで視野をひろげ、自分にとって必要なものを吸収していくと良いと思います。また、同じ志をもった友人と一緒に勉強することで、自分以外の誰かと協力し合い、励まし合い、一人で抱え込まずに力を身に付けていくことができます。仲間みんなで一緒に採用試験に合格することを目指し挑んでいくとよいと思います。
大澤 貴弘さん
こども教育学科(幼児教育コース)
採用地:埼玉県吉見町
その他取得免許・資格:幼稚園教諭一種
教員・保育士を目指した理由はなんですか?
やはり安定した収入を得られるからです。このような考え方は時代錯誤かもしれませんが、私は男なので家庭のため、より安定した収入を得られるのは、魅力的だと感じます。正直今でも面接で言うような、かっこいい理由は見つけられていないですが、実習させて頂いた公立園がとてもいいなと思ったので、そこで働きたいと考えたのが正直な理由です。
採用試験に向けどのように勉強しましたか?
保育士試験対策の参考書と、対策講座でいただいた問題集をひたすら繰り返し解きました。保育士の参考書は、解説を読んで覚えていました。また、保育指針は本文がそのまま問題として出る傾向があるので、本文を暗記しました。日本史や世界史の暗記教科は、もし対策講座を受けるのなら、受けたその日にノートにまとめ直すと、たくさん覚えられると思います。私はそうしたおかげで、専門と教養試験の勉強を多くできました。
学生生活で採用試験以外に力を入れたことはなんですか?
保育現場のボランティアに行きました。ボランティアは面接対策にもなりますし、そのまま実習の練習にもなるので、早い時期から行っておくのがおすすめです。また、私は趣味でプラモデルを作るのですが、それには一生懸命でした。趣味のことは、意外と面接で聞かれました。なので、一生懸命にやって良かったと思います。自分に合っていただけかもしれませんが、夜は一切勉強せずに、テレビを見たり、ゲームをしたりと趣味の時間にしてメンタルを保っていました。
教員・保育士をめざす後輩たちへのメッセージをお願いします。
今の状況で、将来がとても不安だと思います。でも、保育士や幼稚園教諭は、それでも必要とされる仕事だと思います。勉強や面接の対策が大変で、何度も「なんで公務員試験受けたんだろう。」と後悔する瞬間もありました。でも、合格した時の達成感は、とんでもないです!自粛期間中、勉強する時間が嫌というほどありましたし、同じ自治体の試験の受験者数が少なかったこともあり、不幸中の幸いの連続でした。私の体験談が参考になるかどうかわかりませんが、適度に息抜きしながら、頑張ってください!
河野 希咲さん
こども教育学科(初等教育コース)
採用地:埼玉県
その他取得免許・資格:幼稚園教諭一種
教員を目指した理由はなんですか?
きっかけは、子どもが大好きだったことと、小学生の頃の担任の先生に憧れを抱いたことです。それからずっと、将来の夢は「小学校の先生」でした。大学生になってからもその夢は変わらず、実際の小学校現場で先生方や子どもたちと関わっていく中で、教えることの楽しさや子ども達の成長が見られる嬉しさを実感しました。子ども達の良さを褒めて伸ばし、成長させてあげられる教員になりたいと強く思うようになりました。
採用試験に向けどのように勉強しましたか?
大学4年間の授業はもちろん、3年次からの教員採用試験対策講座にも積極的に参加し、教員を目指す仲間と一緒に勉強しました。筆記試験の勉強は参考書を買い、解けるまで同じ問題をやり続けました。私が特に力を入れたのは個人面接と集団討論です。この2つは私が最も苦手とする試験だったので沢山時間をかけました。コロナ禍で対面練習ができない中、面接ノートを作ったり、オンラインを使って教員・保育士養成支援センターの先生方や友達と沢山の練習をしました。
学生生活で採用試験以外に力を入れたことはなんですか?
オープンキャンパスを企画運営するアドスタッフとしての活動や学童保育でのアルバイトなど沢山ありますが、一番力をいれたのは小学校でのボランティアです。2年生の頃から現在まで週に一度教育現場に行き、主に学習支援や丸付けなど先生方の手伝いをしました。教員の仕事を近くで感じ、学ぶことができ、また子ども達と一緒に遊んだりおしゃべりをしたり、とても充実した有意義な時間を過ごすことができました。現場経験を多く積み上げたことで、教員採用試験の勉強にも役立ち、何より子ども達の笑顔を見て、教員になりたいという思いが強くなりました。
教員をめざす後輩たちへのメッセージをお願いします。
私は今まで何度も受験に失敗してきて、本当に教員になれるのか悩んだことが沢山ありました。でも、自分に与えられた場所で沢山努力し、親身になってくれる先生方や互いを高め合える仲間にも出会えて、その不安も少しずつ解消されていきました。いくら練習しても全く発言できなかった集団討論では何度も悔しい思いをしましたが、採用試験当日はしっかり発言できました。努力は決して無駄にはなりません。諦めることなく、努力し続けてください。
木村 千夏さん
こども教育学科(幼児教育コース)
採用地:茨城県守谷市
その他取得免許・資格:幼稚園教諭一種
教員を目指した理由はなんですか?
保育士になることは小さい頃からの夢でした。保育園、幼稚園の先生との出会いで自分が変わったことがきっかけです。私は幼少期、緊張しやすく何もできなかったのですが、ある発表会で保育園の先生から「上手に話せなくて大丈夫、お友達と楽しんでおいで」という言葉をもらいました。この言葉に何度も救われ、今でもその言葉を胸に明るく楽しく過ごすことができています。実習での経験を積んだ今、子供たちから自信・勇気を引き出し、それぞれの子が安心して自分の力を発揮できるような保育をしたいと思っています。
採用試験に向けどのように勉強しましたか?
教員・保育士養成支援センターやキャリア支援室の先生方に面接の対策をしていただき、自分では気づけなかったアピールポイントや過去の経験に気づくことができました。先生方からいただいた言葉は心の支えであり、多くを学び自分の考え方や視野が広がりました。公務員対策講座にも積極的に参加して、友人と一緒に勉強し支えあったことはとても心強かったです。保育実習や教育実習での学びも大きな力として発揮できたと思います。
学生生活で採用試験以外に力を入れたことはなんですか?
今年は新型コロナウイルスの影響で自粛期間が長かったため、自宅でスケッチブックシアターやパネルシアター、ペープサートなどの製作に力を入れました。実習でも保育士になってからも子どもたちと楽しめるよう取り組んだ製作は、自分の技術や知識にも繋がり、この先も大いに役立つ経験だと感じています。飲食店やおもちゃ屋でのアルバイトでは、スタッフとの連携やお客様とのコミュニケ―ション、様々な方のニーズを考えることなど、多くを学べました。
教員をめざす後輩たちへのメッセージをお願いします。
私は採用試験を受ける中で、「自分は本当に求められているのだろうか」と何度も考えました。そんな時、諦めかけていた私の気持ちを救ってくれたのは家族や先生の存在と、自分の過去の経験でした。近くに自分を支えてくれる人達は必ずいます。また、今までの様々な経験は必ず力になることを信じて、時には気持ちが折れることもあるかもしれませんが、「一生懸命、何事も吸収する!」という気持ちを大切にしてほしいです。最後まで楽しみ、諦めず、自信をもって頑張ってください。
教員を目指した理由はなんですか?
高校のキャリア教育の授業を通じて出会った、小学校の先生に影響を受けたからです。小学校の授業を見せていただく機会があったのですが、児童が目を輝かせて答えている姿を見て先生の素晴らしさを実感しました。それまで心の片隅にあった先生になりたいという気持ちが一層強くなりました。
採用試験に向けどのように勉強しましたか?
1次試験対策は、傾向をつかむために自分の受ける県の過去問題を見て分析をしました。そこから、参考書を使い毎日to doリストにその日勉強する内容を書き、取り組んでいきました。2次試験の模擬授業対策は、全教科の授業を事前に考え、先生や友達にアドバイスをもらいました。面接対策は、先生に指導していただいたり、友達と面接練習を重ねたりし、本番に挑みました。
学生生活で採用試験以外に力を入れたことはなんですか?
幼稚園教諭一種と中学校教諭二種(社会)の免許を取るための授業受講に力を入れました。これらの授業を通して、幼稚園や中学校とのつながりが大切であることを学びました。教員になった際、授業で学んできたことを子ども達の指導に活かしていきたいです。
教員をめざす後輩たちへのメッセージをお願いします。
私は教員採用試験の勉強中、何度も心が折れそうになりました。しかし、その度に友達や先生、家族に支えられ、自分は一人ではないと実感しました。そのおかげで、教員採用試験を乗り越えることができました。先生方は、頑張っている人に手厚い指導をしてくださいます。切磋琢磨できる仲間を大切に、教員という夢に向かって頑張ってください!みなさんを応援しています!