センパイ!
学生の想い、卒業生の想いを聞きました!

「看護に正解はない」という恩師の教えを胸に看護師として成長し続けたい

内定先 千葉県がんセンター
渡會 遼さん
看護栄養学部 看護学科  4年生(2022年取材時)
千葉敬愛高等学校 出身
渡會 遼さん01

1年次からの実習で看護の奥深さと自身のスキルを磨く大切さを感じた

私は看護師をめざして淑徳大学に入学しました。入学当初は、看護師は肉体的にも精神的にもハードですが、それ以上にやりがいがある仕事という点に漠然とひかれていました。しかし、実習を重ねる中で、自分の看護に向き合う姿勢や看護観がだんだん整っていくのを感じました。
 
1年次には市立病院の整形外科での実習がありました。現場の看護師に随行したのですが、これまで患者として接していた看護師が、これからは自分の先輩、将来めざす姿になったことを新鮮に感じたのを覚えています。また、患者さんのプライベートにどこまで踏み込んでいいのか分からず戸惑うこともありましたが、患者さんとの関係を丁寧に築く大切さを学びました。
 
2年次の実習は別の総合病院の整形外科だったのですが、今度はこれまで授業で学んだことを活かし、主体的に患者さんのケアをする機会がありました。私が担当した患者さんは足の皮膚に潰瘍がある方で、足の状態を観察することを目的の一つに据えた足浴を計画しました。
 
患者さんの状態を踏まえ、手順や目的などをまとめた計画書の作成にとても苦労しましたが、ケアを実施した後に「気持ちよかった」と言っていただき、たまらない嬉しさを覚えました。それと同時に、もっと知識を修得し、技術を磨きたいという思いを強くしました。実習が終わって挨拶に伺ったときにも「ありがとう。看護師の勉強がんばってね」と声をかけていただき、大変励みになりました。
渡會 遼さん02

3年次のがんセンターでの実習が進路を決めるきっかけに

3年次は、がんセンターでの実習を行いました。1年次、2年次とは違い、患者さんの気持ちに寄り添おうと、自主性をもって実習に臨むようになりました。同級生たちも同様で、患者さんから投げかけられた言葉の真意をどのように汲み取り、自分ならどう対応するだろうか、などグループワークで活発に意見交換をするようになりました。皆それぞれの実習場所で直面した問題に真剣に向き合い、なんとか解決したいという気持ちが強くなったのだと思います。
 
がん病棟では、死期が迫った患者さんもいらっしゃって、苦しい胸の内から発せられた厳しいお言葉に悩むこともありました。しかし、先生から「患者さんの言葉の裏側を見ることが一番大切」だとアドバイスをいただき、もっと患者さんと向き合い、内面を深く知ろうと心がけるようになりました。また、「看護に正解はない」という助言に感銘を受け、患者さんの苦痛を少しでも和らげられるよう、常に学び続けていこうと心に刻みました。
 
3年次のこの実習がきっかけで、私はがんセンターへの就職を決めました。これからも、自分には何ができ、患者さんに何をすべきなのかを日々考えながら看護の仕事に向き合っていきたいと思っています。