センパイ!
学生の想い、卒業生の想いを聞きました!

看護師として地域と共生し
いざというときに頼れる存在でありたい

内定先 中野区(保健師採用)
佐藤 壮馬さん
看護栄養学部 看護学科 4年生(2022年取材時)
茨城県立土浦第二高等学校 出身
佐藤 壮馬さん01

建学の精神「利他共生」は4年間の学びの核となる言葉

淑徳大学の建学の精神である「利他共生」。入学後、この言葉の奥深さを痛感しました。学祖・長谷川良信先生の生い立ちや仏教の思想などを「共生論」で学んだことで、「誰かに働きかけ、時や場を共有して生きる」ことの意義を再確認。まさに看護の根底をなす考え方だと思い、「利他共生」は4年間の学びの指針ともなりました。
 
1年次は看護の基礎となる知識・技術を、座学中心に履修。初めて患者さんを担当させていただいたのは、2年次の「基礎看護実習」でした。発音するのが難しい患者さんを担当し、実習中はコミュニケーションに難しさを感じていました。
 
そんな自分に大きな変化があったのは、実習最終日。患者さんからはっきりとした口調で「ありがとう。頑張ってね」と声がけがあったのです。それまでの言葉を聞き取れなかった悔しさと、患者さんの言葉の重さを痛感し、同時に、自分が支援している対象は「疾患」ではなく、「疾患と共に生きる患者さん自身」だと気づかされました。
佐藤 壮馬さん02

一人ひとりの「自分らしさ」を尊重する尊重する看護とは?

3年次の後期は実習期間となり、ほとんどの時間を学外で過ごすようになりました。病院のほか、子育て支援センター、訪問看護ステーション、市町村保健センターなどさまざまな現場を体験。あらかじめ決められたケアを遂行するだけではなく、一歩踏み込んで、自分なりの看護を展開することが求められることもありました。大切なのは、根拠を持って看護を行うこと。そのための準備をしっかり行わなければと痛感させられました。
 
その後、4年次には、「総合実習」と「卒業研究」に打ち込みました。卒業研究のテーマは、「地域で暮らす高齢者の『自分らしさ』とは」です。高齢者が持つ「自分らしさ」の概念について分析するための、研究計画書を作成。自分らしさの本質とは? 具体的にどのような時・場所・行動に対して自分らしいと思えるのか。これらを明らかにすることは、とても興味深いと感じました。

看護師だから実現できる「地域との共生」のあり方を模索

看護師職について、「地域との共生」を軸に幅広く知ることができたのも淑徳大学の良さです。活躍できる場は病院以外にもたくさんあります。在宅看護や地域看護など、多様な働き方を先生方から提示していただきました。
 
さらに、さまざまな視点で看護を考える機会に恵まれ、なかでも社会福祉学科との合同で行った「保険医療と福祉の連携Ⅱ」は印象的でした。グループワークで分かったのは、看護職と福祉職では、着目するポイントが異なること。患者さんやご家族の意思を尊重するという目標は同じなのですが、声がけやヒアリングの内容が違っていたのです。医療・福祉の連携を理解するための貴重な時間でした。
 
私が入学前から掲げていた目標は、「いざというときに頼れる存在でありたい」。この目標を達成するために、卒業後は区の看護師として従事する予定です。地域の方はどのような支援が必要なのかを知り、その要望に応えていきたいと考えています。