2021年6月アーカイブ

パンフレットを作成しています

6月某日、淑徳大学大学院看護学研究科のパンフレット用に、プロのカメラマンによる写真撮影を行いました。

 

ゼミの様子はもちろん、在校生、修了生、科目履修生からのメッセージも掲載予定です。

本大学院の様子が少しでも皆さまに伝わり、一人でも多くの方に興味をもっていただければと思います。

 

今年度版のパンフレットは、7月のオープンキャンパス時から配布開始の予定です。

ぜひお手にとってご覧ください。


新型コロナウィルス感染症が世界中で猛威を振るう中、感染症に立ち向かう医療従事者 には、賞賛や励ましの声が聞かれています。その一方で、目に見えない感染症ゆえに高まる 社会不安の中、感染者やその家族、医療従事者などへの不当な差別や偏見が社会問題となっています。


人間の歴史は感染症との戦いの歴史ともいえるほど、今までいくつもの感染症が流行し、その流行を乗り越えてきました。そして、残念なことに、感染症にり患した患者さんや家族がいわれのない差別的な扱いを受けることも繰り返されています。その最たるものが、国の誤った感染症に対する政策によって、世間の偏見・差別にさらされ、患者さんや家族に大きな大きな人権侵害を与えてしまった「ハンセン病」です。


そこで、大学院の必修科目である保健医療福祉特論では、ハンセン症資料館の木村哲也先生をゲストスピーカーとしてお迎えし、「戦後のハンセン病行政と保健婦の活動」をテーマに講義とディスカッションを行いました。木村先生は、戦後の高知県で活動していた駐在保 健婦の語りをまとめた「駐在保健婦の時代」の著者です。駐在保健婦とは、へき地を中心に保健婦が地域に駐在し、家庭訪問や健康教育などの住民への保健衛生活動を行った保健婦の活動形態の1つです。今回は、駐在保健婦のハンセン病に関する活動を通して、保健婦が国の強制隔離という政策の中で、ハンセン病患者やその家族の苦悩を知りながらも、強制と支援という相反する保健活動を実践していたことを学び、今後の活動への示唆等を得ることができました。


今回は、大学院の学生だけでなく、保健師として勤務する卒業生、学部生にも聴講を呼びかけたところ、多くの反響を得ることができました。まさに、時宜を得た企画であったようです。参加者からは、
「保健婦の語りは、感染症への対応として、また現場の生の声としてとても貴重です。」
「現場の職員の声を国の政策に届ける、まさにトップダウンからボトムアップが必要で あると感じました。」
「保健婦は強制隔離政策に加担せざるを得なかった一方で、地域で正しい知識の提供や、患者の社会復帰支援など保健婦としての役割も担っていたと思いました。」
「保健師という職業は自分の想像よりも人に与える影響が大きく、保健師の在り方で地域を良いようにも悪いようにもできるのだと思いました。」などの感想が寄せられました。


大学院では、今後もこのような魅力ある学びの機会を提供していく予定です。

学生さんへのインタビュー 1年 忍足さん

 

 

 

 

 

 

 

 

Q:入学されて2か月たちますが、大学院に入学されていかがですか?

A:コロナ禍ですが、対面授業の他に遠隔授業もあり、議論の場を確保していただいています。

1年生は私を含めて3名で、講義や、担当テーマを決めてプレゼンテーションなどの形式となっています。

選択授業は先輩との交流の場にもなり、研究に関する相談などもさせていただいています。

 

Q:他学年の方とも一緒に授業を受ける機会があるのですね。

A:選択科目によっては先輩と一緒に受ける科目もあります。

他の院生からは1人の科目もあると聞いていますので、科目による違いはあると思います。


Q:学生数が少なく手厚くなる一方で、院生同士の交流が少なくなるという面もあるのですが、授業の中での交流を持つこともできているのですね。

ほとんどの院生さんが仕事を持ちながら通学されていますが、忍足さんはどのように両立なさっていますか?

A:もともとスケジュール調整はうまくありません。 指導教員の先生や、先輩に助言をいただきながら進めています。

 

Q:どのような助言がありましたか?

A:ゴールまでのプロセスを見据えて、外せないポイントを押さえながらスケジューリングをすることは、指導教員の先生からアドバイスをいただいて取り組んでいることです。

先輩からは、発表会などのポイントとなる行事がどのようなものかや、どのように準備をしたのかなど、具体的な体験を教えていただき、準備をすることができています。

ですが、まだうまくいかないことの方が多いです。

大学院在学中に、修了後も見据えて時間の使い方も上手になるようにしていきたいです。

 

Q:特に気を付けたり意識したりしていることはどのような事ですか?

A:仕事と学業は時間で区切り、メリハリをつけるようにしています。

残業などもありますが、授業がある日に関しては領域の方に説明し、配慮をしていただいています。

また、睡眠時間を確保することについても助言をいただいたので、気を付けています。

 

Q:今はどのようなことに取り組まれていますか?

A:研究テーマの絞り込みについて少し進んだところです。

臨床での体験を振り返る中で、印象に残ったことや困ったことなど、対人関係に関連する内容が多いことがわかってきたので、対人関係に関する部分でテーマを絞り込んでいきたいと思っています。

 

Q:これからクリニカルクエスチョンからリサーチクエスチョンにブラッシュアップしていくところなのですね。

A:はい。 これから、研究を進めるうえでのプロセスや手順、作法のような部分についても身に着けていきたいと思っています。

 

Q:修士は研究者としての第1歩ですから、そういう部分を身に着けることも大事ですよね。

臨床で働かれていて大学院へというの、環境も違いますし、勇気がいったのではないですか?

A:そうですね。 仕事との両立や大きな環境の変化への不安もあったのですが、以前から研究職に関心があり、

いつかはと思ってきたところでもあったので、同級生などにも相談をして、やってみようと思い踏み出しました。

 

 

Q:そうなのですね。大学院は楽しいですか?

A:大学院に入り、1週間がもう終わってしまうと感じるようになりました。

忙しくて大変ではありますが、充実していると感じます。

 

Q:今後の抱負を教えてください。

A:自身の知識を向上させて、研究の結果においては現場の方に還元できるようにまとめていきたいと思います。

 

インタビューアー;佐佐木

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