発達臨床研究センター 専門家の方

見学について

実際に、臨床を行っている様子について、見学していただくことが可能です。
見学は年度末3月、年度初め4月を除く5月~2月にお受けしております。
ご希望される日程については予めお問い合わせください。

連絡先 TEL:043-264-6042
見学可能日 火~土

教材・教具の例

全て開く
第1層 感覚入力水準~知覚運動水準
第2層 パターン知覚水準~対応知覚水準
第3層 象徴化水準
第4層 概念化1水準~概念化2水準

研修生制度のご案内

1. 研修生
特別支援教育、療育、保育、医療などに携わっている、あるいは経験のある方を対象とする研修生を受け入れています。臨床場面の観察、ケースカンファレンス、研修会に参加することができます。

研修生の受け入れ期間は1年間とし、来所の頻度は研究センター職員との話合いによって決定します。
ご希望の方は、お問い合わせください。

特別支援学校教員の長期研修生も受け入れております。

これまでの研修生の受け入れ
令和2年度 特別支援学校より1名
令和元年度 千葉県内療育施設より3名
東京都内療育施設より2名
平成30年度 
平成29年度 
平成28年度  東京都内療育施設より2名、千葉県内療育施設より2名
千葉県内医療機関より1名、埼玉県内療育施設より1名
平成27年度 千葉県内医療機関より1名
埼玉県内療育施設より1名
最近の長期研修生の受け入れ
2023年度
藤沢市立白浜養護学校より1名
平成28年度 埼玉県越谷特別支援学校より1名
鳥取県立倉吉養護学校より1名
平成27年度 埼玉県坂戸特別支援学校より1名
2. 研究生
発達臨床研究センターで2年以上の大学院臨床実習を修了した方を対象とします。臨床場面に実際に携わり担当ケースを持つことで、専門職としての技量を高めていくことをねらいとしています。

研究生の受け入れ期間は原則2年間とし、来所の頻度は週1~2回です。定期的に、研究センター所員の指導スーパー・ヴァイズを受けていただきます。
ご希望の方は、お問合わせください。

長期研修生の声

2023年度 長期研修生より

研修テーマ:言葉の世界の手前にいる子の指導について

松井 美仁奈 先生
藤沢市立白浜養護学校

松井先生顔写真_発達臨床研究センター スタッフ
5年前に宇佐川先生の「感覚と運動の高次化理論」の本に出会いました。本を読んだり、研修会に参加したりしましたが、子どもの発達段階をどう読み解くのか?実際の学習活動にどのように活かしていくのかよくわかりませんでした。そこで、1年間の自己研鑽休暇を取り、研修を受けさせていただけることになりました。
 
研修内容
 
  1. 担当児の個別療育・団療育の参加
  2. 担当児以外の個別療育の見学や集団療育の参加(スタッフの役割について学ぶ)
  3. 学部生・大学院生・外部研修生と一緒に、ケースカンファレンス参加
  4. 淑徳大学の大学院・学部の授業の聴講
  5. 各種セミナーへの参加
 
感想
 
学習活動を考えるときに子どもの視点で考えていくことが大事だと思っていましたし、自分なりにはそうしてきたと思っていましたが、研修を始めるとすぐに、いかに自分が大人目線であったのかを思い知ることからのスタートでした。
 
楽しい1年間でしたと書きたいところですが、実際は記録を書きながらため息をつく日々でした。自分が担当した療育録画を見ると、教材選びや教示方法の単調さ、成長を促そうとする焦りからのステップアップのおおまかさなど、上手くいかない原因の多くを映像がものがたっていました。うまく出来ない自分に気落ちすることや、反省することがたくさんありました。
 
しかし、センターの先生方の療育を見学したり、お話を伺ったりする中で、少しずつ何をすれば良いのかがわかってきました。残念ながら、『そうか!』と思ったのは2月末でした。まだまだ学びのスタートに立ったばかりで1年間の研修は終了となりました。
 
この1年間の研修から学んだことを言葉で人に説明ができるほどまでには至りませんでしたが、私の中で子どもと向き合う時の視点は確実に広がったと感じています。これから出会う子どもたちの『やってみよう』につながっていく学習活動を考えていくことを楽しみにしながら現場に戻ります。
 
現場で学びたい気持ちを持っていらっしゃる方はたくさんいると思います。センターでの研修は、実際に子どもとの療育の時間を通して、発達にあった教材や教示を学ぶだけではなく、何よりも子どもの心をどう受け止めていくのかを学べるところです。療育は子どもの心を育てる場です。この1年間の研修の中で「心を育てる」は、学校でも真ん中におきたいと思いました。
 
長期での研修を受けることは難しい方も多いかと思いますが、セミナーや土曜カンファレンスといった方法もあります。私はこれからも学び続けるために参加させていただきたいと思っています。
 
 
 
*研修の振り返りについて、発達臨床研究(第41巻)に執筆いただきました。あわせてご覧ください。


平成28年度 長期研修生より
研修テーマ:知的障害を併せ有する肢体不自由児への認知面の指導
(感覚と運動の高次化発達診断評価法の肢体不自由特別支援学校への応用)

富田直 先生
埼玉県立越谷特別支援学校

富田直先生
研修のスケジュール
研修は、センターでの研修と、淑徳大学の大学院・学部の授業の聴講という形で行いました。センターでの研修を休んで他校の研究協議会に出かけたり、他機関での研修を受けに行ったりもしています。
センターでの研修は大きく分けて5つ。

  1. 個別療育の見学
  2. 個別療育の補助(時として一部の内容を担当)
  3. 集団療育の補助
  4. 自分が担当する子どもの個別療育
  5. 学部生や大学院生と一緒に受けるケースカンファレンス(事例検討、ビデオ分析、"感覚と運動の高次化理論"について等) となります。

なお、センターは火曜日から土曜日までの開所でしたので、休みとなる月曜日については勤務校に赴き、事例研究や実態把握シートづくりといった、個人的な研究も進めました。
感想など
あっという間の1年間でした。発達臨床研究センターで学びたいと考えている現職教員の方は全国にたくさんいらっしゃると思いますが、今回、縁あって貴重な研修の機会を得られたことを幸いに思います。これまでも、宇佐川浩先生の書籍や夏・秋のセミナー等で"感覚の運動の高次化理論"を学び、自分なりに実践してきていました。しかしながら実際に発達臨床研究センターで1年間を過ごし、 "子どもたちが成長していく姿""学生が成長していく姿""そして子どもたちや学生を支える所員の方々"の姿を目の当たりにすることができました。その中で、これまでの自分自身の教育実践が、いかに浅く、教員の都合が優先した"授業をやっているふり""自己満足"であったのかを思い知らされました。 発達臨床研究センターでは、火曜から土曜まで通ってくる子どもの姿が途切れることがありません。理論を学べるのは勿論ですが、何よりも実際の子どもの姿から実践を学べる、というのが大きかったと思います。学校の現場に戻り、センターで学んだことを授業にいかしていくのが楽しみです。1年前の自分と、今の自分とでは、子どもをとらえる眼が全く違っていると思います。なお、教材づくりの腕も上達しました。子どもに作りたいものが多すぎて、とうとう自分専用のボール盤を購入。電動糸鋸も買おうかどうか悩み中です。



研修テーマ:感覚と運動の高次化理論とその臨床の実際について
本庄由佳 先生
鳥取県立倉吉養護学校
本庄由佳先生
内容
センターの先生とペアを組んで臨床したり、臨床の観察を行いました。学部の授業も聴講しました。所員の先生方や学生によるケースカンファレンスにも参加し、事例検討を行ったことも勉強になりました。
感想
センターのいろいろな先生方の臨床を見学できてよかったです。本では語られない生の臨床を見れたことは、今後の実践に活かしていける内容がたくさんありました。