歴史学科 丸の内フィールドワーク第一弾!

皆さんこんにちは。歴史調査実習を担当している教員の森田喜久男です。


 

私が担当するフィールドワークは、丸の内ビジネス街。東京丸の内の中世から現代に至る景観の変遷について実際に現地を踏査しながら学んでいきます。


 

私の本当の専門分野は、出雲の古代史と神話。だから、私に近代丸の内の歴史を教えることができるのって思うかもしれない。でも私のアタマの中では、古代出雲の歴史と近代東京の歴史は結びつくのです。


 

過去の歴史的景観を復元するためには、可能な限り各時代の資料を集めること、その中には古文書など狭い意味での文献史料だけではなく、絵図や地図、さらには明治以降の写真なども含まれます。それらを丹念に分析した上で現地を歩き、過去の痕跡をさがす。


 

私は、島根県で蓄積した歴史景観復原のノウハウを、他の地域、時代に応用できると確信しています。そのための恰好のフィールドが丸の内なのです。そこは幕末から明治、大正、そして昭和と我が国のたどった近代化の縮図のような場所。私が身につけたフィールドワークの手法を学生諸君にしっかりとたたき込もうと思っています。


 

その第一歩が現地で文献を収集すること。私は学生諸君を引率して千代田区立日比谷図書文化館へ行ってきました。この図書館の利点は、博物館的機能も併せ持っていることです。


 

学生諸君は、まず1階の展示室で古代から現代に至る千代田区の歴史をしっかりと学びました。その上で、2階の図書室で文献を収集し、さらに4階の特別研究室へ行って、丸の内にビジネス街が出現する前の様子を描いた絵図や古地図を閲覧しました。これで丸の内の歴史的変遷がおおざっぱですが、把握できました。


 

次は、明治・大正・昭和の各時代の丸の内の歴史、そして近現代史の重要な舞台となった場所のフィールドワークです。


 

どこへ行くのかって?まだ教えないよ。ただ一つだけ言えることは、教員も学生もスーツ着用でなければ入ることができない場所なのです。


 

学生諸君は、そこで一流のものを見て何かを発見することになるでしょう。次回はいよいよフィールドワークの本番です。



 

2021年10月

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