歴史学科 学芸員課程博物館実習スタート

2017年春人文学部歴史学科の学生として、なんとか無事に4年生になれた木村南です!
私は日本美術に視点を置き、そこから日本文化を幅広く研究しています。
(担当教授の森田喜久男先生には本当にお世話になっています…)

私は博物館の学芸員課程を履修しているのですが、29年度の講義で楽しみにしていた博物館実習の講義が始まりました。
夏の博物館実習に向けての事前の講義ですが、なんと今回は日本通運の美術梱包部門の青木講師を招いての講義が開講され、美術品輸送の心得から実際に美術品の梱包や展示、扱い方のご教示を戴きました。

私達は実際に茶碗や掛け軸の梱包から展示など、青木講師のご指導のもと行いました。
…とはいっても事前指導で梱包の手順を頭で理解しても、実際にやるとこれがまた難しい!
茶碗の梱包では、まず最初に青木講師の流れるようなお手本を見て私は正直「私でも出来そう」と思いました。

ところがどっこい

ひとつひとつの手順に手こずって段取りをする事さえ難しかったです…。
なんとかして目の前の課題を乗り越えようとバタバタ必死になるうちに散乱した道具で作業場は散らかり、どんどん作業をするのも困難になってしまいます。

そこで再度青木さんの梱包を隣で見て、私達と青木講師との圧倒的な違いに「美術品に対しての丁寧な気持ち」がある事に気がつきました。

美術品の扱い方、道具の扱い方、梱包作業…ひとつひとつが丁寧で、無駄な動きは一切ありませんでした。
私はこれこそが作業の効率化と美術品に対しての思いやりであり、職人技なのだと感じました。

最後に博物館実習、また実際に学芸員になるであろう私達に青木講師は「作業の効率化、安全性を向上させるのは輸送業者と学芸員とのコミュニケーションと思いやりの精神である」と教えてくださいました。
今回の講義において、森田教授からは礼節の精神、日本通運の青木講師からは梱包技術に加え、思いやりの気持ちを学ぶことができ、人生においてとても貴重な経験になりました。

2021年10月

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