赤坂アクトシアターで歌舞伎を鑑賞しました。今回、観劇したのは赤坂大歌舞伎の新作「夢幻恋双紙(ゆめまぼろしかこいぞうし)~赤目の転生」という作品です。タイトルに転生とあるように、主人公が何度もやり直し、思い人を幸せにする方法を模索するという内容でした。
今度こそは幸せになれるかと思っていると、幸せに固執するあまり過ちを犯し、またやり直す。そんな主人公を観ていると幸せとはなんだろう?幸せになるためにはどうしたら ・・・と色々なことを考えさせられる作品でした。また、この作品は従来の歌舞伎とは異なり、ストーリーやセット等も現代劇に近いものでした。
「古典を題材にしたものの方が良かった。」「これはこれで良い。」等、意見は様々でしたが、私はこのような現代風の歌舞伎は観やすく、若者が歌舞伎に触れるきかっけにもなるので良いのではと感じました。
ストーリーの内容も勿論面白くて夢中になっていたのですが、それと同じくらい、引き込まれたものがあります。それは、目の前で繰り広げられるプロの演技、演出、肌で感じる劇場の息遣いです。現在ではテレビドラマや演劇も映像化されたものでプロの演技を観ることは可能です。しかし、実際に観劇をするのと記録されたものを観るのでは、やはり感じ取れるものに差があると思います。
画面を通していつでも気軽に鑑賞するのもいいですが、たまには日常空間を離れ、その瞬間だけの物語に出会うということも大切なのではと思いました。
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白寄ゼミ4年 和久津