板橋の歴史をあるく

歴史学科の授業「日本地域史」では、東京キャンパスがある板橋区の歴史を追及することを通して、歴史学を学ぶ手法を身につけ、歴史を学ぶ意義を考えることを目的としています。

荒川沿いに位置する板橋区は、都内でも中世の石造物「板碑」が比較的多く所在することで知られています。

今回調査を実施した場所は、前野町の東熊野神社、延命寺、志村熊野神社の三か所です。

東熊野神社では、これまで板碑の存在が知られていませんでしたが、今回1基が発見されました。延命寺では、板橋区教育委員会の畠山聡氏によって新たな板碑が確認され、2016年度に板橋区はそれらを「延命寺板碑群」として文化財に指定しています。ただ、これまでの板碑群の配置状況は明確にされておらず、調査では現段階における板碑の配置状況を復元し、「板橋区史」との比較検討を行いました。「板橋区史」で紹介されていない板碑のうち、銘文がある板碑については拓本も採取しています。また、延命寺では新たに確認された五輪塔4基(組み合わせ五輪、伝来の経緯は不明)も、調査することが出来ました。志村熊野神社では、既に3基の板碑が知られていましたが、それ以外にも板碑片2点を確認しました。

2021年10月

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