「歴史学入門」歴史エッセー大賞決まる!

専門教育基礎科目「歴史学入門」(歴史学科1年生対象、担当:村松弘一)では、本年度から隔週ごとに「歴史エッセー」を学生に書いてもらっています。テーマは「生活のなかで考えた「歴史」」です。国家の興亡や事件ばかりを追うのが歴史学ではありません。普段の暮らしのなかで常に「歴史学的に物事をとらえる」習慣を身に付けることがこのエッセーの目的です。これはほかの大学の歴史学科ではおこなわれていない新しい試みではないかと思います。とにかく、毎回学生たちが選択するテーマがおもしろい。身の回りにある時計・ジーンズ・和菓子・コンタクトレンズから、趣味のサッカー・野球・テコンドー、そして新撰組や竹中半兵衛・上杉謙信・菅原道真に至るまで本当に幅広い。なかには小石川後楽園まで歴史エッセー執筆のために「自主的フィールドワーク」をした学生もいました。


この度、6月7日にこれまでに作成したエッセーの学生相互の合評会をおこない、「歴史学入門」歴史エッセー大賞を決めました。評価は歴史学科ルーブリックを参考に「テーマ選びがすばらしい」「話の展開が面白い」「課題に向かう行動力に脱帽」「自分の学習に参考になった」「結論に納得」の5項目でおこないました。第一次予選は75人から10人、セミファイナルは10人から5人に絞られ、ファイナリストには5名が残りました。ファイナリストとエッセーのテーマは以下のとおりです。
久保池晋吾さん 「あまり知られていない女性剣士」
小林 英稔さん 「井伊直弼はヒーロー」
土屋 秀太さん 「織田信長と本願寺」
佐野 秀平さん 「アイヌの歴史」
岩瀬 翔紀さん 「透明飲料水の歴史」
以上のファイナリストのみなさんが学生の前で一人ずつ発表し、見事、岩瀬翔紀さんが第一回「歴史学入門」歴史エッセー大賞に輝きました。岩瀬さんは、生活のなかで気になった、最近流行している「透明な飲料水」(ニアウォーター)の歴史に興味をもったそうです。1990年代から今に至る歴史を調べ、透明飲料水は健康重視の時代なかにあって「視覚的」にも水とかわらない健康向け商品の究極型であり、そのためブームとなったと考えました。さらに、透明飲料水は今の大学一年生と生まれた年が同じであることも感慨深く感じたそうです。

身の回りにあるモノや事象すべてに歴史がある。そのことをいつも気にしながら、卒業論文作成に向けて、一歩一歩、勉強をすすめてほしいと思います。

  見事!優勝した岩瀬君

   予選会1

予選会2

ファイナリストによる全体発表

文責:歴史学科教員 村松弘一

2021年10月

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