歴史学科 東洋文化研究所フィールドワーク

こんにちは、歴史学科4年の羽吹蓮です。私たちは東洋史演習Ⅱ(朝鮮)[担当:村松弘一先生]の授業の学外フィールドワークとして、6月15日(金)に学習院大学東洋文化研究所にて広開土王碑拓本と新羅村落文書そして『朝鮮古蹟図譜』を実見しに行きました!授業では『関野貞日記』を輪読しており、実際の朝鮮半島の文物や関野氏の調査記録を見ることは授業の参考になりました。今回、お見せいただく史料の概要についてはすでに授業の事前準備のなかで村松先生からお話しをお聞きしていました。村松先生は以前、この研究所に9年間つとめていたそうです。今回は東洋文化研究所の助教の鈴木舞さんにもご説明をいただきました。

最初に見た広開土王碑拓本は教科書や授業で聞いたり、写真で見たことはありましたが、5mもの巨大な碑の拓本には圧倒させられました。あまりにも大きかったため、一部のみ見ることができました。折りたたんで保管されており、ほかの学生たちと協力して私も拓本をひらいてみる作業に加わりました。所々読める部分があり、とても興味深いものがありました。

もうひとつ、私が興味深いと思った史料は2つ目の新羅村落文書です。これは正倉院文書を修復する際にその裏面にから発見された文書を撮影したものです。これほどきれいに撮影されているのは珍しいとのことです。私は現在大学の卒業論文で近世に村落文書を研究していますが、今回のフィールドワークを通して、私がこれまで勉強してきた古文書の読解力を活用することができてとても興味深かったです。この新羅村落文書で「桑」・「松」・「くるみ」の3種類の樹木の栽培に国家が関心を寄せていたことが分かったとありましたが、私はこれら3種類の樹木は食用として用いられたのだろうと思います。

このほかにも、関野貞が著し朝鮮総督府から学習院に寄贈された『朝鮮古蹟図譜』を拝見させていただき、また、友邦文庫という貴重な資料群そして朝鮮総督府の関係者から聞き取りをした録音資料かせていただきました。東洋史を卒業論文に使用する学生にはもってこいの史料があり、とても為になりました。今回のフィールドワークを通して、一番びっくりしたことは村松先生の顔の広さに驚きを隠せませんでした。(笑)

慎重に広開土王碑拓本をひらく

事前学習の資料をみながら文字を確認

楽しく議論

みんなで記念撮影。助教の鈴木さん、お世話になりました!!

2021年10月

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