日本民芸館フィールドワーク(東洋史Ⅱ[朝鮮])

東洋史Ⅱ[朝鮮](担当:村松弘一)の学外講義として、日本民芸館で開催されている「白磁」展を見学しました。
日本民芸館は大正・昭和に生き、民芸運動を率いた柳宗悦が各地で収集した民間工芸品を展示する施設です。今回は柳が朝鮮半島で収集した李朝時代の白磁をテーマとした展示をしていました。柳のいう「用の美」を表すように展示品は李朝の人々が日常生活で使っていた品を見ることができました。当日は日本民芸館学芸員の田代裕一朗さんのギャラリートークに時間をあわせて集合し、展示品にまつわる柳やその周辺の人々の話も拝聴することができました。

日本民芸館入り口にて

田代裕一朗さん(日本民芸館学芸員)の解説


以下、参加した学生のみなさんの感想と展示品のスケッチをいくつかご紹介します。
・白磁といえども真っ白ではなく、青みがかっていたり、少し褐色であったりと様々な白で多くの表情を見せていた(歴史学科3年・墨井励司さん)
・白磁扁壺は小さい形ながらきめの細かさや口の小ささすべてを初めて見たにもかかわらず、一度見たようで庶民的なところにひかれた。(歴史学科4年・白井豪さん)
・李巌の「架鷹図」に興味を持った。インパクトがあり、日本の絵画に似ていると感じた。日本と朝鮮の間の貿易のなかで絵画の交流があったのではないかと思った。(歴史学科2年・秋山京哉さん)
・白磁は私たちにとって身近な縄文土器などとは大きく異なるデザインではあるものの、眺めていると陶酔感に浸れるような独特な美しさを持っており非常に面白かった。(歴史学科2年・久保田空さん)
・なぜ、朝鮮白磁には壺の形をしているものが大半で、その形は時代によって大きく変化しないのかという点は今後も考えていきたい。(歴史学科2年・栗原彩汰さん)
・白磁はとても日常的なものが多く、一つ一つの筆のタッチが繊細できめ細かくできていた、とても美しいと感じた。(教育学部2年・池田洋茂さん)

  

左「白磁壺」(歴史学科3年・墨井励司さん) 右「白磁透彫卍文杯台」(歴史学科2年・高橋孝介さん)

 

 

 左「白磁高脚杯」(歴史学科2年・猪野晃希さん) 右「家形水滴」(歴史学科2年・嶋田桃子さん)

  

 左「梅樹魚介文碗(中国・明清時代)」(歴史学科4年・上田七海さん) 右「架鷹図(朝鮮時代・李巌)」(歴史学科2年・秋山京哉さん) 

(文責:村松弘一)

2021年10月

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