前学期開設科目の人間理解講座(思想・民俗・宗教)[担当:村松弘一]では、講義と並行して、大学生向けの「アジア海外研修旅行」の企画を立案するというグループワークをおこないました。7月29日の授業最終回には、ブースに分かれて、研修旅行のプレゼンテーションをおこない、ルーブリックに基づく評価表で相互評価をしました。今回は特別に学生相互だけではなく、旅行業者のプロに評価・講評をいただく機会を設けることにしました。中国のみならず中央アジア・東南アジアなどの企画旅行を広く実施されている日中平和観光株式会社の今井絵美さんにお越しいただきました。今井さんは、かつて、授業担当者の村松と一緒にアジアへの海外研修プログラムを企画・実施し、6年間で約300名の学生を海外に派遣した、まさに「同志」です。
表現学科・歴史学科の70名の学生が全12チームにわかれ、東アジア(中国・韓国・モンゴル)、東南アジア、南アジア(インド・ネパール)、西アジア、エジプトの各地を訪問する海外研修を企画しました。プログラムには日本国内での事前研修・事後研修も含めるように企画し、プレゼンの前には実際に関連する博物館やレストランに行ってもらいました。
学生の相互評価の結果は以下の通りでした。単なる海外旅行ではなく、大学生のための海外研修という観点から、しっかりと計画を立て、行きたくなるようなプレゼンテーションをしたチームが上位に入りました。
1位 大東亜チーム(歴史学科)「西アジア古代都市研修旅行(イラン・イラク・シリア・イスラエル)」
2位 チーム夢庵(表現学科) 「東南アジア研修旅行(インドネシア・シンガポール・ヴェトナム)」
3位 チーム天然水(表現学科)「シルクロード海外研修(中国西部・モンゴル)」
その後、特別審査員の今井さんの講評があり、行ったことのない海外での旅行計画を立て、さらに研修内容を充実させようと考えることは大変だったと思いますが、みなさん、よく考えていました。いろいろ組み込みすぎて、旅費はかなり高くなってしまったので、そこは旅行商品として販売する場合はもっと考えなければいけない、などのご意見をいただきました。また、プレゼンテーションをした学生のなかには、是非、旅行業界に入って活躍して欲しいなと思う人もいたとのことです。学生達にとっては社会人と接する貴重な機会になったと思います。もしかしたら、将来、今回学生達が企画した研修旅行が実際に日中平和観光の商品になっているかもしれません。
淑徳大学では、人文学部での学びが、将来、社会に生きる学生たちのために活かされればと思いながら、効果的なカリキュラムを考え続けています。
熱弁を振るう大東亜チームの横田君
みんな一生懸命発表に聞き入っている
説明する方波海君(大東亜チーム)
楽しくプレゼンを聞く
今井さんのご講評
文責:村松弘一