2017年10月アーカイブ

2017年度 第7回学習支援ボランティアを開催しました

 東日本大震災後に始まり、今年で第7回目となる本学学生による石巻市立雄勝小学校・雄勝中学校での学習支援ボランティア活動が、8月6日から8月9日の3泊4日の行程で実施されました。参加学生は千葉・埼玉・東京の各キャンパスから7名参加し、教職員2名が引率しました。

【参加した学生の感想(レポート抜粋)】
◆看護栄養学部 看護学科 4年 
 今回のボランティア、被災地訪問を通して、震災や津波の恐ろしさを感じるとともに、被災地の復興の様子、被災地の人々の様子・人柄を知り、今後私にできることを考えた。募金などで被災地を励ますこと、災害の恐ろしさを伝えていくこと、対策を日頃から立てて準備をしていくこと、災害が起きたらそのたびにそこから学び、次に活かしていくことが挙げられる。一人一人ができることはわずかであっても、それが何人も集まってやれば大きな力となる。亡くなった人の命を無駄にせず、今を生きていきたい。

◆人文学部 表現学科 4年
 2016年3月に初めて宮城県石巻市雄勝地区を訪れて、早1年が過ぎた。私にとって、今回の雄勝への訪問が3回目となる。被災地へ「私たちにできることは何か」という問いの答えを、春のスタディツアー、そして、昨夏の学習支援ボランティアを通し考えてきた。その、過去2回の経験で、自らの目で見て感じたものを「伝える」こと、外からの人が来ることの少ない現地へ、そこに住む子どもたちに、私たちが「足を運び新しい刺激を与えること」の2つを、私たちは担っていく必要があると痛切に思った。今回もその役目を担うため、そして、「私たちにできることは何か」を引き続き考えるために、雄勝へと足を運んだ。私は今後も、雄勝との関わりを大事に、子どもたちが将来どうなっていくのかを楽しみに、日々の生活を送っていきたいと思う。

◆教育学部 こども教育学科 3年
 今回被災地の学習ボランティアに参加した理由は、教師になりたいと考えている自分にとって、学習支援ボランティアで子どもたちの力になりたいと考え、この経験を教師になった時に子どもたちに伝えたいと考えたからである。今まで震災ボランティアに参加したことはなく、それは薄情なことではないかとずっと感じており、この機会に自分に役に立てることではないかと考えた。実際に参加してみて多くのことを学ぶことができた。他学年、他学部でこのボランティアを行うことができ、自分の考えをもっと深めることができたと思う。今まで、自分の言葉にすることが苦手で、発表もするのが苦手だったが自信を持って自分の意見を言うことができたと思う。少しずつ苦手を克服することができた。この経験を一生忘れないように、いろんな人に東日本大震災について伝えていきたいと思う。そして、被災者の方々の強く生きていく姿を見て自分も勇気をもらい、また被災者のためのボランティア活動に参加してみたいと思った。そして、自分にできることを全力でやっていこうと思う。

◆総合福祉学部 実践心理学科 1年
 四日間を通して、東北の方々は仲が良く、震災があったにもかかわらずとても明るくて、私たちが逆に元気をもらった気がします。とても居心地の良い場所でした。最初にも言いましたが、私は小学校の頃からボランティアに参加したくて、そのきっかけとなったのがニュースで見た、南三陸町の防災対策庁舎から必死に呼びかけをされていた遠藤未希さんのニュースでした。「高台に避難してください」と何度も呼びかけ続け、津波の被害にあってしまったそうです。そのニュースが今でも忘れられません。自分だったら最後まで呼び掛けられる勇気がありません。そう思うと遠藤さんは強くてすごくかっこいいと思いました。残念ながら南三陸町には行くことはできませんでしたが、また機会があれば行きたいです。第一の目的である子供たちとのふれあいも無事達成することができました。とても楽しくて、本当に楽しくて帰るのがとても嫌でした。子供たちとも仲良くなれたし、一緒に参加した先輩方とも仲良くなることができました。東北から出た時や新幹線で別れる時などとても悲しかったです。もし、来年行く機会があるならばぜひ参加したいと思いました。本当にありがとうございました。

【引率した教職員の感想】
◆人文学部 教授 横山 裕道
 参加した7人の学生は旧大須小・中、そして新装なった雄勝小・中で熱心にボランティア活動に取り組んでくれました。東日本大震災で壊滅的な被害を受けた石巻市雄勝町の子どもたちや先生方とじかに接し、町の復興を強く願ったことでしょう。
 淑徳大学のこの取り組みは、参加する学生にとっても、また雄勝町にとっても大いに意義のあることだと思います。復興がある程度のめどがつくまでボランティア活動を続け、苦難を乗り越えようとしている雄勝町のことを少しでも周囲の人々に知らせていくことが大学の務めではないかと感じました。

 ◆東京キャンパス 学生支援部 井上 秀克
 台風による悪天候で日程が変更になったり、風雨の中を移動したりと学生達はたいへんな思いもしましたが、工夫して小中学生の学習サポートを行ない、新校舎で図書室の資料の排架に精を出すなど、非常に意欲的かつ精力的に頑張ってくれました。また、震災に関する資料館や大川小学校をはじめとする震災遺構の見学、慰霊を通して、改めて震災の遺した爪あとの大きさに心打たれ、学生達ものみならず私自身も多くの学びのあった三泊四日でした。