2012年3月アーカイブ

3月11日(日)千葉市中央公園と文化センターにて
「3.11を忘れない!"復興と防災"」と題した催しが行われました。

東日本大震災から1年、この悲劇を風化させることなく、
被災地支援と防災意識の啓発をすすめるために開催された
このイベントに、淑徳大学の学生がボランティアで参加しました。

被災地の名産品・応援グッズの販売、被災地の状況や
ボランティア活動の様子を写したパネルの展示、
また、サービスラーニングセンターの石川紀文氏が
パネリストとして出席されたシンポジウムの会場お手伝い等、
20名近い学生が懸命に働いてくださいました。

早速、感想が届いておりますので、
第1弾として抜粋して掲載いたします。

シンポジウム「震災とコミュニティ」





消防団の一員として、シンポジウムと物産展のお手伝いに参加しました。
シンポジウムでは臼澤さんの講演にとても衝撃を受け、感動しました。
実際に被災された臼澤さんの言葉は一言一言が重く、テレビなどの情報では伝わらなかったリアルな話には、
私の想像では追いつかないような被災者の方の恐怖や、悲しみを感じました。家族と会えた時の喜びや、
極限の状態の中で気づけた夫婦の愛や、人の思いやりにとても感動しました。
臼澤さんは自分は生かされたとおっしゃっていました。被災しなかった私も生かされている存在であるならば、
もっともっと自分にできる事をやりたいとあらためて思いました。

実践心理学科2年 大野咲子

 


一年経っても当時のことを忘れずにより震災に対する気持ちを深めている方が多くいることを、感じました。
私はお金がある限り募金に費やすよという方、現地に行きたいが私の持病がうつってしまうから申し訳ないという方、
一人ひとり、震災に物凄く向きあって下さってるのがわかりました。
支援するにはやはりお金がものすごく掛かり、完全復旧は遅いがしれませんが、今日のボランティアで多くの方が
頑張ろう日本という気持ちを持っていることがわかり、何年経っても、この気持ちを大切にしようと思いました。

社会福祉学科1年 熊谷萌香

 


春休みで時間があり、千葉でというわりと近い場所だったのでやってみようと思い、参加しました。
物産展の販売、パネルコーナーどちらにもたくさんの人が来て、物を買ってくれたり、募金をしてくれました。
未だに絶えることなく続く人々の思いやりの心を感じられました。
また、販売、展示物の紹介をしている時にボランティアの私達にも励ましの言葉をたくさんいただけて嬉しく思いました。

実践心理学科1年 清水 葵

 

震災直後自分がなにかしたいという思いがあってもなかなか行動に移せなかったことがずっと心残りで、
今回のボランティアの応募があり、まず行動に移そうと思ったのが動機でした。
当日支援物産展の会場にいて、いろんな所からいろいろな人が集まっているのを見て、
人の思いやりやつながりがいかに大切なのか実感しました。
岩手、宮城の物産も自分が知っているものが少なく、いろいろな物産があることを知りました。
たくさんの方に買っていただいて完売した時は、やはり淑徳すごいなと感じました。
震災に対するいろいろな思いが会話の中などから少し聞きとれたこと、共有できたことがよかった点だと思いました。

社会福祉学科1年 山崎麻柚子

 

また、当日は様々な報道機関が取材に来ていました。 → 千葉日報記事
インタビューを受けた学生もいる模様です。掲載され次第、続報として掲載いたします。


おがつに車を贈り隊 お届けいたしました

おがつに車を贈りたい その1たびたびお伝えしていますが、石巻市雄勝町では、ちょっとした買物
すら、車で1時間近くかかる状態がいまだ続いています。
店こ屋(仮設商店街)ができたものの、やはり車なしではたいへんな
不便を強いられる毎日です。

そこで、淑徳大学では皆さんの「生活の足」となる軽自動車をお届け
しようと、学内外で募金を集めてまいりました。
皆様のご支援によりこの度、第1弾として3台を現地までお届けする
ことができました。 

出発当日はあいにくの雨、前日まで車の内外をピカピカに磨き上げて
くださった学生スタッフには申し訳ないお天気でしたが、
総出でお届け隊をお見送りしてくださいました。おがつに車を贈りたい その2



左の写真でボランティアスタッフが持っているポスターがこちらです。 →  車を贈り隊.pdf


現地もまれにみる大雪で、お届けしたスタッフも慣れない雪道に肝を
冷やしながらの道中でした。
それでも長距離を慎重に運転し、無事到着。
学生を代表して総合福祉学部 社会福祉学科の五十嵐祐貴さんが、
高橋頼母硯店の高橋頼雄さんに
車の鍵をお渡ししました。 

 


「車を贈り隊」プロジェクトは今後も継続して活動していく予定です。

 皆様のますますのご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

 

 

 

おがつ店こ屋(仮設プレハブ商店街)復興市

以前お伝えした「おがつ仮設プレハブ商店街」は、おがつ店こ屋という名称となり、雄勝復興の旗印となっています。

11月のオープンから3カ月を迎えた2月26日(日)、ふたたび復興市が開催されました

当日は牡蠣やわかめなどの新鮮な地元食材を使った料理の実演、試食など様々なイベントが行われ、
大盛況のうちに終了いたしました。

この復興市にボランティアとして参加した 総合福祉学部 社会福祉学科 の立川絵梨さんの感想が届きました。
                           
テレビなどでは、復興してきているといわれていますが、まだまだであるということを実感しました。郵便局も最近になってやっと出来、 スーパーはもちろん、商店街(店こや)一カ所しかないと知り、自分の目で実際に見てみないと、何もわからないのだということがわかりました。
そして、自分が今普通に生活出来ていることがどれだけ幸せなことであるのかを実感しました。

石巻の人々は、とても温かく接してくださいました。わざわざ関東からありがとう という言葉をかけてもらい、私なんかでも少しでも役に立つことが出来たのだろうか と思いました。石巻の人々と、実際に触れ合い、
話を聞くことも出来たことは貴重な経験でした。

また、絶対に東北ボランティアに参加したいです。
まだ、東北ボランティアに参加したことがない人にはぜひ参加してほしいと思います。自分の目でみて、いろいろなことを感じてきてほしいです。


 

石巻仮設住宅 無料専門家相談会

2月25日(土)、26日(日)、仮設住宅の専門家相談会が行われました。
石巻市内の仮設住宅を、法律や金融の専門家が訪れ無料で被災者の相談を受けるこの催しも2回目となります。
こちらに参加された 総合福祉学部 実践心理学科の藤井慧太さんの感想を紹介いたします。


宮城県石巻市での二日間に渡るボランティア活動を経て、まず大きく感じたのは、3月11日から約一年が経過した今でも、完全復興は遠いということ。なんとなく、離れた地域で暮らす私達には、とりあえず街の片付けは済み、最低限住民の皆さんが生活は送ることが出来ているというイメージを抱きがちですが、廃墟となった建物はまだまだ残っており、全壊判定を受けた住宅に、大した修繕もできずそれでも住み続けている人々が多く居ました。また、仮設住宅に入居できたり、直接の目に見える被害を受けなかった地域の人々も、地震に付随しておきた雇用やお金の問題、近親者を亡くしてしまったショックなど、石巻の人々は、多岐に渡る悩みを抱えていました。
 

復興はまだまだですが、しかしながら同時に感じたのは、昨年の3月とは明らかに違う環境に変化し、前進しているということ。勿論昨年の時点で私は一度も東北に向かったことがなかったですが、住民の方々から、多くの困難な問題を抱えながらも、ただ打ちひしがれているだけではなく、現状を打破しようというメンタリティが感じられました。ご相談の後、目立った解決策、強力な打開策を提示できなかった場合も残念ながら少なからずありましたが、それでも少しでも問題を抱えたことによる悩みを共感するだけで、話をしに来て良かった、と言って頂いた方々がいたことには、こちらが救われました。今回ひとつのテーマでもあった「傾聴」がどれだけ大切かということを実感しました。
 

また、復興は時間が経てば勝手に進んでいくのではなく、多くの人々の多大な尽力によって初めて実現するということもよくわかりました。お世話になった専門家の先生方の中に、専門分野の知識を活かした活動だけでなく、瓦礫処理活動にも以前に何度か来られていた方が多かったことには、正直私は驚かされました。センセイと呼ばれる人々は、そういう活動はあまりやりたがらないだろうと、勝手に思い込んでいたからです。また代表の方は、事前に予め石巻の各仮設住宅団地を周り、一つの団地の集まりだけで最低400世帯を超える住宅にもかかわらず、それを4箇所、単独で歩き回りポスティングを行ったと聞きました。福岡が地元の先生が仙台市に自宅と事務所を移し、活動しているという話も聞きました。他にも、別組織や個人で、半年以上石巻に住み込みでボランティアをしている方もいらっしゃいました。そのような話を聞くと、感動し、私自身も一度で活動を終わりにせず、まだまだ活動を続けて行きたい、また、いつか手に職を付けて社会貢献したいという気持ちが湧いてきました。
 

「ボランティアに参加して良かった」という表現は、私は行き過ぎていると思っています。あくまで最高は、災害など起きず、平穏無事な毎日を住民の方々が送ることです。しかし、それが既に起こってしまった今、せめて自分は、災害によってボランティアに参加することとなり、そこから学んだ諸々、先生方にして頂いた様々なお話を財産に、今後に活かさなければと思います。今回の経験を、単なるの経験ではなく、改めて被災地に、或いは社会や世界に少しでも還元していかなくては。そう感じた二日間でした。