スタディツアーの最近のブログ記事

2019年度 第7回 スタディツアーを実施しました(東日本大震災復興支援プログラム)

 

本学は「できることを、いま・ここから」をスローガンに、東日本大震災の復興支援活動を続けています。このツアーは、現地の被災された方々から直接お話を伺いながら復興について考え、支援につなげることを目的として実施されてきました。第7回となる今年度は福島県の双相地域を訪れ、震災・津波被害ならびに原発事故被害からの復興支援について考えました。

※この度のスタディツアーは、公益財団法人福島県観光物産交流協会から取材の依頼を受け、「福島県の教育旅行情報 ふくしま教育旅行」ウェブサイトに掲載されました。

 

 

実施概要

  • 期 日   2020年2月12日(水)~14日(金)(2泊3日)
  • 訪問地域   相馬市、南相馬市、浪江町、双葉町、大熊町、富岡町、いわき市
  • 参加者   総合福祉学部、コミュニティ政策学部、人文学部 計6名、引率教職員3名

参加者の感想

印象に残った言葉がある。「復興はどこまで出来て完了と言えるのか」という言葉である。現在の浜通りは、海の見えない高い堤防と平地が広がっている。窓ガラスが割れ荒れ果てた建物、汚染廃棄物の黒い袋がたくさん積まれた広い土地、放射線によって汚染された土地を活用しようと設置されたソーラーパネルが続く。「復興」とは、「元に戻る」ことだろうか。津波や原発事故によって、住むことができなくなった土地、住むには適していない土地ができた。そこにそのまま戻ることはできない。人・物・金がなくなった土地に「何を足せば何が戻る」と簡単に答えが出ていないのが、復興の難しさだと思った。 今回のスタディツアーを通して、その変化を「復興」の一言で片づけてよいのかという疑問が浮かんだ。今、私の考える「復興」は「その土地に住む人に合った復興を目指す」ということである。ただ、「物があればよい、人が戻ればよい」ではなく、「住んで良かった」と思える場所にすることなのではないかと思う。災害が増発している近年、「復興」の意義を考え続けていきたいと改めて感じた。(総合福祉学部2年)

 

今回のスタディツアーでは、東日本大震災によって発生した福島県浜通りにおける津波・原発事故における被害について主に学び、今まで自分が思っていた東日本大震災においての被害のイメージが大々的に変化しました。自然災害と原発事故が重なったことによって、地域の状況がより複雑化し、「被災地における復興とは、何をもって復興と言えるのだろうか?」という疑問も生まれ、答えのない問題に今も苦しんでいる人々が多くいる現実に目を向けないといけないと思いました。また、語り部の方々が共通して「自分の命は自分で守る」という事を強く強調されていました。この言葉の意味を強く意識して、いつ来てもおかしくない災害に備えたいと思います。この3日間でとても濃い内容の体験や話を語り部の方々を通じて学ぶことができました。今後の防災のためにも理解できるように勉強していきたいと思います。
(人文学部2年)

 

今回のツアーを通じて、震災の教訓を生かし復興に向け力強く取り組む方々から多くのことを学ばせていただいた。特に、日常を大切に生きること、自分のふるさとを大切にすること、そして防災意識を高め、いざというときのために備えることの大切さを学び、学生たちはこれからの自分のあり方を深く考えてくれたように思う。 『命の大切さ』という言葉はよく耳にするが、現地を見て、震災を経験された方の話を実際に聞くことで、改めて実感することができるのではないだろうか。参加してくれた学生のみなさんには、学ばせていただいた福島の地を忘れることなく、よりよい明日に向かって共に未来を築く人になっていって欲しい。ツアーでの学びを生かし、みなさんが活躍されることを期待しています!
(引率教員コメント(教育福祉学科 小林先生)

 

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2018年度 第6回スタディツアーを実施しました。(東日本大震災復興支援プログラム)

岩手県陸前高田市および宮城県牡鹿郡女川町にてスタディツアーを実施いたしました。

今回は、陸前高田市では陸前高田市市役所、「りくカフェ」、元南三陸消防署副署長の被災体験の講話をしていただき、女川町ではNPO法人コバルト・クロス・カムイミンタラの主催者による被災地を支援する側の講話をしていただきました。

被災者の心境、被災しなお被災者を助ける人の心境など、どれも学生の心に響く内容であり、被災してなお立ち上がる人の強さを学ぶ機会となる研修となりました。

 

実施概要

  • 期 日:平成31年2月13日(水)~2月15日(金)2泊3日
  • 参加費:15,000円
  • 主 催:淑徳大学 地域支援ボランティアセンター

 

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2017年度 第5回 東日本大震災復興支援プログラム スタディツアーを実施しました。

 

平成30年2月14日~16日の2泊3日で第5回 東日本大震災復興支援プログラム スタディツアーが開催され、陸前高田、南三陸、石巻雄勝に被災地訪問しました。総合福祉学部学生7名、人文学部学生5名と引率教職員3名が参加しました。


【参加した学生の感想(レポート抜粋)】

 (総合福祉学部 社会福祉学科2年)

 三日間のスタディツアーを終え、率直に「この復興には終わりがあるのか」と感じた。陸前高田の博物館でお話を聞いたときに職員の方が「復興はものと情報のふたつがそろってからはじめてできるもので、はじめのうちは復旧をしていた」とおっしゃっていたが、本当に最初の段階は復旧の言葉の方があてはまっていた。

 これから先、復興が何年かかるかわからないが、今回実際に被災地に足をはこんだことを忘れてはならないと感じた。  私達にいまできることはなにかと考えた時にやはり、「伝えていくこと」「避難の準備をすること」と学んだ。実際に尋ねなければわからないことも多くあった。復興と同時に課題もみえた。絶対に忘れない、忘れてはならないスタディツアーだった。

 

(総合福祉学部 教育福祉学科2年)

 私は、このツアーに参加するまでは、「東日本大震災から7年経って、復興に近づいているだろう」と甘く考えていた。しかし、実際に現地での視察を通して7年経っても復興はまだまだ進んでいないし、むしろ私たちがあまりにものびのびと生活をしていることに対して言葉が出なかった。

現地の方が何度も繰り返し言っていた“津波てんでんこ”という言葉は、忘れてはいけない言葉であり、みんなにも伝えるべき言葉である。 “てんでんこ”は、「てんでばらばらに」の方言で、津波のときは家族さえ構わずに、1人でも高台に走って逃げろという意味であり、家族や集落の全滅を防ぐために語り継がれてきている。私が家族や友人に伝えてこの言葉が何人の人の記憶に残るかはわからないが、真剣に災害について考え、自分・家族・友人の身に危険が及んだ際に伝えていきたいと強く思った。

 

(総合福祉学部 教育福祉学科2年)

私が今回このスタディツアーに参加した理由は、実際に見聞きし、体で感じたいと思ったからである。また、母の親戚の家が流され、5人家族のうち3人が亡くなり、とてもつらい思いをした経験したからである。実際に行って布団やランドセル、服や靴など、様々なものを寄付し、道と呼べるのか疑問に思うような道をひたすらに車で走った記憶がある。

私は今回このボランティアを通して、様々な人たちの話を聞き、自分なりに考えることができたように思う。このような被害を、もう二度と繰り返さないために、知恵と経験を共有して、信念を持って、その信念を貫いていく必要があると考える。私たちは過去の思い出にしてはならない。生き残っている私たちにはそのような使命があり、しっかりと伝えていかなければならないのだと強く感じた。また、ぜひ家族ができてからも訪れたい。

 

(総合福祉学部 教育福祉学科2年)

 今回のスタディツアーで解説してくれた方々が皆口を揃えておっしゃっていた言葉が「津波がくるかもしれないときは遠くに逃げるのではなく1メートルでも高いところに逃げなさい」ということである。この言葉が津波の恐ろしさをものすごく伝えてくれていると私は思った。また、いつ、誰が災害に遭うか分からないので準備をしておけということもおっしゃっていた。これを機に私は災害などの準備をしっかりとしておこうと思う。また、今回のツアーで学んだことを自分の中だけで終わらせるのではなくたくさんの人に発信していきたくさんの人が被災地に行ったりして災害についてもう一度考えてみてほしいと思った。

 

(人文学部 表現学科3年)

このスタディツアーから震災で多くの人を失った今でも、逞しく生きている現地の人たちの姿に共感し、改めて命の価値というものを三日間通して強く学べたと思います。私はこの陸前高田市の現状を通して、現地の人たちがおっしゃった「命を諦めるな」という言葉を大切にし、これからの人生にも活かしていきたいと思いました。

 

 

(人文学部 表現学科1年)

東日本大震災から七年が経過した今日、甚大な被害を受けた陸前高田市、南三陸町、雄勝町の変化を自分の目で見ること、そして、現地の方や復興に携わった方が何を感じ、何を見てきたのかを学ぶために、スタディツアーに参加しました。そして、このスタディツアーを通して実際に現状をみることで、メディアを通した「視聴者に届けるための東日本大震災の被災地」ではない「ありのままの被災地」を見ることができました。

 

【引率した教職員の感想】

地元では、改めて各自が「津波てんでんこ」を認識し、高さを第一とする避難が有効との認識が浸透している。かさ上げした土地や堤防に対しては、津波への備えとしては、どんなに高く人工構築物を積み上げたとしても、自然の力に対してはあまりにも脆弱であるとの思いがあるのと感じている。それほどまでに、大きな力を経験したからであろう。アバッセたかたや南三陸さんさん商店街、雄勝店こ屋商店街は、復興の兆しはあるが、人口が少なくなった被災地でどこまで耐えられるかが懸念される。特に多くの小中学校では、統廃合が続き、就職先を求めて移り住んでいった家族と児童・生徒の苦悩を感じた。参加した学生からは、「まだまだ復興には遠い現実に驚いた」や「災害から身を守るための日頃の付き合いの重要性の再認識」や、「貴重な経験を多くの人に伝えたい」など、今回のスタディツアーでの成果を語っていた。みのりの多いフィールドワークであった。

 

 

東日本大震災復興支援プログラム第5回 スタディツアーの参加者を募集します 

第5回スタディツアー参加者募集のご案内

被災地(陸前高田、南三陸、石巻雄勝)を訪問し、いま何が出来るかを考えることを目的に、東日本大震災復興支援プログラムとして、第5回スタディツアーを開催しますので、被災地へ行ったことのない方、被災地でボランティア体験してみたい方など、是非応募してください。

【スケジュール】
2月14日(水)~2月16日(金)の2泊3日
詳細スケジュールにつきましては、各キャンパスボランティア担当部署にご確認ください。
【参加費】10,000円
(往復の交通費※、宿泊費および現地滞在中の食事を含む。ただし、2日目・3日目の昼食代は参加費に含まれません。)
【申込方法】
下記の各キャンパスボランティア担当へ、12月14日までに申込書記入の上、お申し込みください。(定員(12名)になり次第募集終了となります。)
【千葉キャンパス・千葉第2キャンパス】
千葉キャンパス15号館1階学生サポートセンター内地域支援ボランティアセンター
【埼玉キャンパス】学事部 学生厚生担当
【東京キャンパス】3号館1階 ボランティアセンター

以上、皆様のご参加をお待ちしております。


お問い合わせ先
【千葉キャンパス・千葉第2キャンパス】
千葉キャンパス15号館1階学生サポートセンター内地域支援ボランティアセンター
【埼玉キャンパス】学事部 学生厚生担当
【東京キャンパス】3号館1階 ボランティアセンター

テーマ 
「被災地訪問(陸前高田、南三陸、石巻雄勝、女川)復興の足音を感じ、いま何が出来るかを考える」

     
  • 日  程 : 2月6日(月)~9日(木)3泊4日
  • 募集人数 : 12名
  • 参加費用 : 10,000円

東日本大震災の発生から6年が経とうとしています。被災地の復興が進む中、3.11を風化させない 「できることを。いま。ここから」をスローガンに、淑徳大学地域支援ボランティアセンターは宮城県石巻市 雄勝町を中心に活動を継続しています。 

この歩みを今後も続けていくために、まずは東日本大震災の被災地に 立ち、地域を見て、現地の方々の語りを聞き、それぞれの被災地の復興状況を感じ、「自分たちにいまできること は何だろうか~つながりから考える」スタディツアーを実施します。

被災地へ行ったことのない方、今の状況を体感したい方など、是非とも応募してください。

日 程

主 な 活 動 内 容 (調整中のものを含め、変更する場合があります)

2/6(月)

09:08 東京駅出発(JR新幹線はやぶさ9号)~車中オリエンテーション
12:30 南三陸町・いりやど到着
13:00 DVD視聴、南三陸町防災庁舎など町内視察
16:00 南三陸のキリコ体験と講話(講師:上山八幡宮禰宜・工藤真弓さん(淑徳短大卒業生)
19:30 交流会(南三陸で働く若者を交えて)

2/7(火)

08:00 いりやど出発
10:00 陸前高田・奇跡の一本松など町内視察
13:00 体験プログラム(内容については調整中)
18:30 グループワーク

2/8(水)

08:30 いりやど出発 石巻市立大川小学校視察~長面浦地区視察
13:00 防潮堤、新雄勝総合庁舎など雄勝町内視察
16:00 雄勝町・亀山旅館到着
19:30 グループワーク(プレゼンテーション・動画制作の準備)

2/9(木)

09:00 おがつ・ともいきハウスにてグループワーク(予定)
13:00 雄勝町出発  女川町視察~石巻市内・日和山公園
18:21 仙台駅出発(JR新幹線はやぶさ108号)~車中プレゼンテーションまとめ~大宮駅19:31着
19:56  東京駅到着・解散
成果発表 平成29年度新入生セミナー等で1年生に向けて成果を発表する。(案)

※参加費には各集合場所からの往復の交通費・宿泊費および滞在中の食事(昼食・飲物除く)を含みます。 ただし、移動時の食事(往:朝食 復:昼食)及びボランティア保険の加入料(必須)は各自の負担となります。

  • 宿泊先  
    南三陸町・いりやど/ 雄勝町・亀山旅館(予定)
  • 引率教職員  
    2名(千葉キャンパス1名・埼玉キャンパス1名の予定)
  • 申込先  
    千葉・千葉2:地域連携室(松崎)/埼玉:学事部 学生厚生担当(小泉)/東京:学生支援部(中三川)
  • 申込〆切  
    平成29年1月18日(水) 
    ※申し込み状況により変更の可能性あり 
  •     
  • 申込方法  
    第4回スタディツアー 参加申込書(兼同意書)をダウンロードし、必要事項を記入の上、各キャンパス担当者まで提出してください。 

今年で第3回目となる本学学生によるスタディツアーが、3月9日から12日の3泊4日の行程で実施されました。

キャンパスの垣根を超えて、総合福祉学部から3名、看護栄養学部から6名、人文学部から3名そして総合福祉学部前田教授、東京キャンパス職員の藤本、千葉キャンパス職員の冨川が引率しました。

現地では、当時を風化させない活動として震災当時の様子が伺える『伝承施設』を訪問しました。

震災から5年目となる節目を現地で迎え、「自分の目で見て、聞いて、感じる」充実した4日間を過ごし、参加学生は大きく成長したように感じました。


【雄勝硯生産販売組合でのボランティアの様子】

雄勝硯生産販売組合でのボランティアの様子

雄勝硯生産販売組合でのボランティアの様子


【語り部の様子】

語り部の様子

語り部の様子


【特別養護老人ホーム 雄心苑での活動の様子】

特別養護老人ホーム 雄心苑での活動の様子

特別養護老人ホーム 雄心苑での活動の様子


【献花場にて】

献花場にて

献花場にて


【被災地視察の様子】

被災地視察の様子

被災地視察の様子

 

◆中田 紘也(総合福祉学部 教育福祉学科2年)

 私はスタディツアーに「ボランティアとして、何をすることができるのか」というテーマを持って臨んだ。そして、福祉施設や資料館を訪れたりしたり、孤独を感じ自殺してしまうという話を聞いたりした結果、私は地域密着型のコミュニティを作る手助けができるのではないかと考えた。会話をしたり、趣味や得意分野をいかしたりし、少しでも気持ちが安らいだり、落ちついたりするようにしたいと思ったからだ。

 

◆根本 ひかる(総合福祉学部 社会福祉学科3年)

私にとって、この石巻雄勝スタディツアーは「人やものが生息する瞬間」、そしてその経験から、「次の更なる自を探求し、見つけ、そして掴む」、そんな秘めたる心の内を呼び起こす経験でした。普段鎧兜に身を包んだ私から、「自身の原点と足元」に目を向け、それを被災地と、そして、このツアーをともにしている仲間や教職員とが、『同士から同志へと歩みよること』、またそこには『いまと今後歩む一筋の道を見据える力』を研ぎ澄ましていくヒントに紡いでいきたいです

 

◆伊藤 雅貴(総合福祉学部 実践心理学科4年)

 私自身、雄勝スタディツアーに参加したのは3回目であり、石巻市雄勝町に来訪したのは8回目になります。このツアーを通じて幾度となく感じるのは初めて雄勝に来た人も複数回来た人も何かしらの経験や知恵を持って帰れるようなツアーであると考えます。今回は「観て学ぶ、視て学ぶ」というテーマで考えるように、被災したところの現状、伝統の復活、地域の復活をさせれるようにしていくということなのだろうと思われます。

(また、このツアーでは、伝統工芸品の復活させる最初の一部分、そして特別養護老人ホームの清掃、震災当時の話、語り部があり、たくさんのことが学べるツアーになっていると思うので、みなさんぜひ参加してみてください!そして、行ったことない人は是非参加してみてください!)

 

◆高橋 由和(看護栄養学部 看護学科3年)

今回のスタディツアーでは、「自分にできることを見つける」ということをテーマに参加しました。震災から5年経ち、何もない自分にできることがあるのか、被災者の学生ボランティアに対するニーズがあるのかという不安もある中での参加でした。しかし、4日間のボランティア体験などを通して、「共にいる」ということができた4日間だと思います。また、自分がすべきことやできることも現地に立って見つけることができました。同時に普段関わることのない他学部の仲間との出会いも宝物になりました。

 

◆塚越 起子(看護栄養学部 看護学科3年)

地元の方から災害発生時やその後のお話しを聴かせていただき、何気なく過ごす日常が当たり前ではなくありがたいことだと感じました。いつ何が起こるか分からないため、家族や友人と過ごす時間を大切にしつつ感謝の気持ちを忘れずに素直に伝えられるようになりたいです。また、自分の住む地域を知りたいと思いました。長年住む方の声等から地域の歴史を把握し、コミュニティに参加すること、常に危機管理を持って過ごすことの大切さを学びました。

 

◆増田 晴香(看護栄養学部 看護学科3年)

被災地におけるボランティアで印象に残ったことは、震災・津波による被害を受けながらも懸命に今を生きようとする地元の人たちの姿です。東日本大震災から5年経った現在、惨劇の跡を詳細に知るほかに現地の人の思いや伝統品といった石巻の良さも知ることができました。被害を受けながらも地域の伝統を守る取り組みや、今回の被害と教訓を広く伝える地元の方々に生きる強さを学びました。今回の災害を現地のことだけに捉えず、私の地元まで広げて身近なこととして考えてゆきたいです。

 

◆宮澤 紗瑛(看護栄養学部 看護学科3年)

 今回のスタディツアーでは、テレビ等のメディアだけでは分からなかった被災地状況や地元の方から話を聞くことが出来ました。一番印象的だったのが「災害にあったら、周りを気にかける事を意識して欲しい。」という言葉です。災害にあったらまず自分の身を守る、家族の安否を心配することに意識が行きがちだが、新たに学んだこの視点を持って、周りの事にも目を配っていきたいと思います。このツアーに参加したからこそ、学んだ事、出来る事を実行していきたいです。

 

◆長岡 真子(看護栄養学部 栄養学科3年)

 東日本大震災のスタディツアーを通して、一度失ったものを取り戻すのがこんなにも難しいものだということを実感しました。失ったものには、ひとやものと様々あるが、目に見える復興より目に見えない復興がより大切であり、時間を有するものだと学びました。

 また、地元の海と共存する中で景観を失わずに津波から守るための対策や避難訓練の取り込みを見直し、将来に活かしていきたいと強く感じました。

 

◆前田 彩花(看護栄養学部 栄養学科3年)

雄勝のボランティアに参加する前は5年経った今、自分に何が出来るのか、これからどのように向き合っていけば良いかを考えたいと思い参加しました。現地に行くことで感じる事、考える事はたくさんあります。一番感じた事は、災害を甘くみてはいけないという事。同じ事を繰り返さない為にどうするべきか考え実行する必要があると思いました。様々な学科の学生と取り組む事で色々な意見がありとても勉強になりました。

 

◆成井 勇人(人文学部 表現学科2年)

 「私たちにできることは何だろうか。」

 この問いの答えを求めるために、私はこのツアーを通して、初めて被災地へ足を運びました。

メディアでは、復興は徐々に進んでいると伝えていますが、実際に現地へ入ると、まだまだ途中段階であるということが実感できます。頻繁にすれ違う工事用車両や、仮設の建物などが並ぶ光景から、完全には元の生活を取り戻せていないことも伺えました。しかし、現地の方の、前向きに進んでいこうとする姿には、胸がいっぱいになりました。

 私たちにできることの答えは、1回の訪問では見つかりません。今後とも、被災地へ足を運び続けることが、その答えを求める鍵となるのではないかと、今回のツアーに参加して思いました。

 

◆根津 瞳(人文学部 表現学科2年)

 私は表現学科に在学しているので、被災地を自分の目で見て、また現地の方に話を聞きそれらを映像にまとめたいと思い参加した。

 中でも一番印象に残っている事は、雄心苑にて「震災から5年が経ち、今人々に伝えたいことは?」という質問に対し、「3.11を語り継いでほしい。」と答えていただいたことだ。3.11があったという事実だけでなく、そこから学んだ改善点をどう今後に生かしていくかということを、内容や見せ方など様々な視点で“伝承”していけるような映像を残していきたい。

 

◆樋口 貴郁(人文学部 表現学科2年)

 今回初めて、被災地を直接目にしたのですが、凄く寂しい雰囲気を感じました。震災の傷跡が深く残っている風景を目の当たりにし、この場で多くの命が失われたと考えると悲しい気持ちになりました。

 しかし、現地の方々は、しっかり前を向き、歩んでゆこうとしています。そんな方々と触れ合い、私は、後ろ向きな自分が恥ずかしくなり、考えを改め『前向き』に自分の心を奮い立たせました。『前向き』を忘れず、これからの生活、ボランティア活動を行っていきたいです。

 

 東日本大震災の発生から4年が経とうとしています。被災地の復興が進む中、3.11を風化させない「できることを。いま。ここから」をスローガンに、淑徳大学地域支援ボランティアセンターは宮城県石巻市雄勝町を中心に活動を進めています。

この歩みを今後も続けていくために、まずは東日本大震災の被災地に立ち、地域を見て、現地の方々の語りを聞き、ボランティア活動を体験する中で、自分たちにできることは何だろうかを考えるスタディツアーを開催しました。

日 程

活 動 内 容(予定)

3月4日(水)

 9:00 東京駅改札内

    東北・山形・秋田・上越・長野新幹線のりば  中央のりかえ口集合

 9:40発 やまびこ45号  古川駅着11:49

12:00 石巻市内(車窓)・女川地区視察(下車)・雄勝病院跡地(下車)

16:00 石巻市雄勝町到着(予定)

17:00 現地オリエンテーション等

3月5日(木)

 9:30 亀山旅館出発

10:00~ 15:00  ボランティア体験(伝統工芸 硯組合)

16:00~ グループワーク

18:00~ 夕食

19:00~ 語り部 

3月6日(金)

9:30 亀山旅館出発

10:00~ 15:00  ボランティア体験 (特別養護老人ホーム 雄心苑訪問)

16:00~ グループワーク

18:00~ 夕食

19:00~ グループワーク

3月7日(土)

9:00 雄勝町出発  石巻市立大川小学校(下車)・南三陸町防災センター(下車)

14:08発 やまびこ48号  大宮駅/東京駅 到着後解散

※古川駅13:00頃到着後昼食

3月11日(水)

事後研修

13:00~ 池袋サテライトキャンパスにて開催

「3.11を忘れない 東日本大震災の現場から」の集い

 



伝統工芸 硯組合にてボランティア活動

伝統工芸 硯組合での様子

伝統工芸 硯組合での様子



語り部の方から当時のお話を伺いました

語り部の方から当時のお話を伺いました

語り部の方から当時のお話を伺いました



特別養護老人ホーム 雄心苑訪問

特別養護老人ホーム 雄心苑訪問

特別養護老人ホーム 雄心苑訪問



南三陸町防災センター

南三陸町防災センター

南三陸町防災センター



淑徳大学では震災後に閉鎖した「石巻市立(旧)大須保育所」を石巻市より借り受け、「淑徳大学 石巻おがつセミナーハウス(通称:ともいきハウス)」とし、復興支援活動の拠点として活用しています

この淑徳大学ボランティア活動拠点を活用したスタディツアー「初めての被災地、初めてのボランティア」を3月10~13日の日程で実施しました。

これは未曾有の大震災を経験した当地域の方々に寄り添い、関わることによって得られる貴重な体験を通じた「学びの場」とするものです。

また、このツアー初日3月10日(月)夜に学生の宿泊する宿舎において、三重県松坂市長である山中光茂氏と淑徳大生が復興支援座談会を開催しました

ボランティア活動の様子は「石巻かほく」、「夕刊フジ」に取り上げられました。

石巻かほく 記事「夕刊フジ」ニュースサイト

「淑徳大学おがつスタディツアー」の主な活動内容は以下のとおりです。

  1. 雄勝硯の職工さんの体験談と伝統工芸品の加工ボランティア
  2. 特別養護老人ホームまたは仮設住宅での傾聴ボランティア
  3. 雄勝仮設診療所または雄勝仮設歯科診療所でのボランティア
  4. 地元の方を招いて講演・交流会・グループワーク 
  5. 特別養護老人ホームまたは仮設住宅での傾聴ボランティア体験
  6. 雄勝硯の職工さんの体験談と伝統工芸品の加工ボランティア