2011年4月アーカイブ

昨日千葉を出発した準備隊が、今日大須に入りました。

5月1日よりひと月の間、大須小学校に設けられた避難所でボランティア活動をします。
学生は4~5人がチームになり、4泊5日で入れ替わります。

千葉、埼玉みずほ台キャンパスから合わせて50名程度が参加する予定ですが、刻一刻と変化している現地の状況に対応した活動をしたいと考えています。

できることは多くないかも知れませんが、学生の皆さんにはぜひ大須の方々に寄り添った支援をしていただきたいと願っています。

震災の影響で遅れていた新年度の開始も、全キャンパスで通常の体制になりました。 そんな中、千葉県旭市飯岡へサークル有志でがれき撤去ボランティア行った「YFC」から活動報告が届きましたので、アップします。

ボランティアへの思いを共有していただき、皆さんの今後の活動のきっかけになれば幸いです。


・ボランティア活動内容
3月23日 農家での自主的ボランティア
3月28日 旭市でのがれき撤去


YFCボランティア参加メンバー
代表   社会福祉学科3年 江井 健吾
副代表 社会福祉学科3年 朝日 哲也
     社会福祉学科3年 小川 大介
     社会福祉学科3年 黒澤 和寿
     社会福祉学科3年 篠崎 哲郎
     社会福祉学科4年 大森 優光
     コミュニティ政策学科1年 門多 冬馬


・ボランティアへの参加動機
YFCに限ってではありませんが、私も含めてメンバーの中には被災地出身者が多くいます。今回の災害はとても他人事とは思えませんでした。そんな中での今回のボランティア参加は「何かやらなきゃ」「行動しなきゃ」と思ったことから始まりました。
よく「自分にできることをやろう」「自分も何かやりたい」と言う人がたくさんいます。テレビ、CMでもよく見ます。しかし、それを実際行動に移せる人はなかなかいるものではないと思います。その要因は「個人だから」というところにあると私は考えました。その考えからみんなでならきっと何かできる、行動することができると思い、呼びかけたところ「何かしたいと思っていたけど何もしていなかった」という思いを持っていたメンバーがたくさんいることが分かりました。それが分かれば早いもので、みんなの思いをまとめて、先生や地域ボランティアセンターに伝えたところ、旭市のボランティアを紹介されて行くことにしました。
代表 江井 健吾


・感想
私が行ったボランティア活動は、たった一日の活動でしたが机の前では何時間勉強しても得られないことを学びました。活動中に感謝の言葉をかけてもらった時「活動してよかった」と心から感じました。現地も余震が続いていますが、地元の方々には一日でも早く安心した生活が出来るよう願っております。
1年 門多冬馬


どんな凄惨な状態でも現地には笑顔でボランティアの自分たちに接してくれる方々がいてくれて逆にこちらが元気を分けてもらえた。私たちにできることは少ししかないが、これからもできることをやっていきたいと思う。
4年 大森優光


人とのつながりの大切さをとても感じた。知らない土地に言って知らない人と話して、その人のために頑張ろうと思った。助け合いだなって感じた。少しでも復興の手助けになればと思い行動した。今が幸せだと感じた。行動してよかった。又機会があれば行こうと思う。
3年 黒澤和寿


人と自然について改めて考えさせられた。自然の中で生かされていることを強く感じた。だが、その中での人間の強さ、きれいな部分も感じることが出来たのも事実である。これからこの体験を通して未来に対して考えていきたい。 
3年 篠崎哲郎


現場に行くことによって津波の恐ろしさと被害の大きさに驚いた。しかし復興に向け、自分たち以外にも様々なところからボランティアの方が来ていてとても力強く感じた。
3年 小川大介


旭市へボランティアに行くまでは被災地の状況はテレビのニュースでしか把握していなかったため実際にこの目で被災地を見たときは驚いた。家の中や庭には海の泥が散乱していてそれをかき出す作業をさせていただいたのだが泥は予想以上に重かった。皆で必死にかき出して海の泥が家の中から無くなった時はとても達成感があった。
まだ、余震が続いているが地震に負けないで一日でも早く復興してほしいと思う。
3年 朝日哲也


テレビの映像では現場の悲惨さはわからないと思った。実際に現場を見た自分たちでさえもきっと当事者の何%も分かっていないのだろうと感じる。きっとこの紙に悲惨さを書いてもなかなか伝わるものではない。百聞は一見に如かず。思いを行動に移すということは難しいかもしれないがぜひ現場を見てほしいと思う。このボランティアに行った以外の他のメンバーも含めてYFCはがれき撤去の他に募金活動もした。これからボランティアの募集があるかもしれないが、ぜひ個人だけではなく同じ思いを持った仲間と共に行動すればより積極的にできると思う。  代表 3年 江井健吾

被災地より戻った結城康博先生が、番組ゲストとして今後の福祉課題を語ります。 学生の皆さんはぜひご覧ください。

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次の内容で話をするとのことです。
● 避難所の医療・介護
  ①福祉避難所→食生活のアンバランス
  ②既存の医療・介護施設を定員超過で対応
  ③安易に別な地域の施設などに移りたくない高齢者
  ④マンパワーの疲労(頻発する余震なども不安)
● 医療・介護施設の復興整備費
  ①復興予算→医療・介護施設の整備費は?
  ②マンパワーの確保
  ③仮設住宅と併せた仮介護施設などの必要性
  ④在宅系サービスの復興が鍵
● 社会保障費と復興予算
  ①年金財政(国庫負担2.5兆円)を活用→年金給付は?
  ②子ども手当2.2兆円→児童手当に戻すと?
  ③2012年度診療報酬改訂及び介護報酬同時改訂?
  ④介護職員処遇改善交付金(3年間:4000億円)
  ※復興予算への転用は聖域を設けるべき?

「学生が、大学等の内外において、学修成果等を活かしたボランティア活動を行うことは、将来の社会の担い手となる学生の円滑な社会への移行促進の観点から意義があるものであることから、被災地等でボランティア活動を希望する学生が、安心してボランティア活動に参加できるよう、ボランティア活動に関する修学上の配慮と、ボランティア活動に関する安全確保及び情報提供に留意し、引き続き学生への指導をよろしくお願いします」 (4月1日付け「文部科学副大臣通知」 一部抄訳 )

3月11日発生の震災後、広報・地域支援室、地域支援ボランティアセンター、サービスラーニングセンター、同窓会室でそれぞれ情報収集と対応にあたっておりましたが、上記通知への対応や、長期にわたるであろう支援体制を構築し、大学としての社会的責任と行動を明確化するために、4月13日開催の大学協議会において「淑徳大学東日本大震災支援ボランティアセンター」を設置しました。

昨日、第1回のセンター会議のおいて決定した、淑徳大学における今後の支援ボランティア活動方針は以下のとおりです。

(1)被災地生活緊急支援ボランティア(短期集中)

  • 4月下旬より1ヶ月程度を限度として、宮城県石巻市雄勝町大須地区避難所への生活支援ボランティア派遣を、すでに地域支援ボランティアセンターに登録している学生と、埼玉みずほ台キャンパスの希望学生とにより、淑徳大学同窓会宮城県支部、福島県支部、岩手県支部をはじめとした周辺同窓会支部との連携のもと、早急に派遣計画を策定、実施する。


(2)生活復興の中・長期的支援ボランティア

  • 6月以降、中・長期的な計画のもと、本学学生の学びや学修成果が活かせるボランティア活動を被災地の方々の生活復興支援のニードに対応して実施していく。その際、各被災地に関わる市町村・社会福祉協議会・教育委員会・各同窓会支部と大学との連携協定を前提とする。


このほか、補講・追試等、学生への修学上の配慮に関することや、安全確保の徹底について意見が交わされ、過去蓄積された要領に加えて万全のボランティアサポート体制を組むことを確認いたしました。


15日(金)に大船渡より戻ったスタッフより、物資搬入報告と現地情報が入りました。
物資をご提供いただいた方への御礼も兼ねて報告させていただきます。

訪問先:大船渡市(市役所、避難所)~陸前高田市(避難所)~釜石市~大槌 


○支援物資

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  • ウィンドブレーカー100着 "がんばっぺし!いわて"
    【教職員有志の募金により製作】
  • 枕100個 【松戸市のまくら㈱さまご協力】
  • ペットフード他 【蘇我中PTAさまご協力】
  • Tシャツ・ウィンドブレーカー・お菓子類 【学内協力】
  •    →以上、大船渡市役所受入れ

  • 缶詰36缶、インスタントラーメン120
  •    →大船渡市民文化会館の避難所へ持込


    ○災害義援金

  • 15万円 【匿名個人】 
    →大船渡市役所会計窓口へ

  • 10万円 【三陸気仙復興委員会】(後援=盛岡いしがきミュージックフェスティバル。早池峰法律事務所。岩手銀河法律事務所

   →市民文化会館内ポルコロッソ気付

なお支援物資については、大船渡市役所の三浦課長にお世話になりました。三浦さまは本来国民年金課の課長ですが、震災支援体制を取る中で、物的・人的支援の対応に奔走されています。

ボランティアについては、市の社会福祉協議会も窓口になっていますが、
・2~3名の少人数でも受入れ可能
・1週間~10日間程度の交代制でも良いので、長期的な支援を希望
とのことでした。

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〈大船渡市街地の様子〉


本学総合福祉学部の結城先生が、16日、17日の2日間、宮城県、岩手県を研究者の立場で視察しました。

介護、児童福祉現場における喫緊の課題と解決への模索、中長期施策への展望が発信されることが期待されます。
社会福祉学科の学生にかぎらず、ぜひご一読ください。


ブログ 『結城康博と「介護・医療」を考えよう』
はこちらから ↓ 

http://blogs.yahoo.co.jp/yyyyyasujp/folder/722585.html

今回の震災によって大変な被害に見舞われている福島県から、淑徳大学一期生で、本学同窓会副会長および東北ブロック会長である細谷昭夫氏が明日14日(木)に来校されます。

細谷氏は物資搬入が立ち遅れている石巻の一地区に新鮮な野菜を届けるべく、その調達のため来県されますが、大学側のお願いにお応えいただき、急遽、情報共有の集いを開くことになりました。

現段階で把握されている同窓会の東北地方各支部から集められた情報を共有させていただくほか、同窓生の方々の活動に大学が如何に支援できるかの方策を話し合う機会にもしたく、教職員、学生の皆さんのご参集をお待ちしています。


● 日 時 : 4月14日(木) 11時30分ごろ

● 会 場 : 千葉キャンパス淑水記念館(1号館) 2階 同窓会多目的室

なお、細谷氏は当日、朝どりの野菜を積んでから来校されますので、時間は前後するかもしれません。どうぞご了承ください。

加須市騎西高校避難所への支援

福島県双葉町の方々が大宮へ避難して来られたのを機に、できることを探っていたところ、双葉町の社会福祉協議会に3人の淑徳大学OBが勤務、活躍しておられることが判りました。

町ぐるみでの避難ということで、行政機能を伴っていることとメディアに取り上げられ支援の輪も初期段階から広がっていましたが、お年寄りの食事と子どもたちの遊び道具があれば、という声を直接伺い、先週、埼玉みずほ台キャンパスよりお米とおかゆが炊ける炊飯器を複数台、今日は千葉キャンパスよりお米、野球グローブを届けてきました。

明日から、宮城県で中学校長をしていらっしゃるOBを頼って、3名の職員が石巻市に行きます。淑徳大学のバックボーンである浄土宗の寺院ネットワークも利用させていただきながら、何とか点を結んでまいりたいと思っています。

「東日本大震災」募金活動(中間報告)

淑徳大学地域支援ボランティアセンターでは、「東日本大震災」で被災された方々のための募金活動を各キャンパスのボランティア学生を中心に実施いたしました。

この義援金は日本赤十字社を通じて被災地に届けられます。
皆様のご協力に感謝いたしますとともに今後のご協力をお願い申し上げます。

◇千葉第1キャンパス(総合福祉学部・コミュニティ政策学部)
  平成23年3月18日~9月30日(継続中)
  JR蘇我駅ほか
  募金総額1,010,998円+300ドル(4月9日現在)

◆千葉第二キャンパス(看護学部)
  平成23年3月18日~19日
  JR蘇我駅・鎌取駅
  募金総額175,997円

◆みずほ台キャンパス(国際コミュニケーション学部)
  平成23年3月3月18日~31日
  東武東上線みずほ台駅
  募金総額1,878,928円


◇淑徳大学3キャンパス合計
  募金総額3,068,923円+300ドル(4月9日現在

大船渡に向けて出発

20110408.JPG各キャンパスボランティア学生による募金活動は一巡し、地域支援ボランティアセンターとしては、点でつながれる支援先の検討に入っています。

昨日キャリア支援センター職員が出身地である大船渡へ出発、先ほど現地入りしました。

今回、支援物資として、教職員間の募金をもとに購入したウィンドブレーカー100着、まくら株式会社さんよりご提供いただいた枕100個(積みきるため布団圧縮袋に入れさせていただきました)、それと募金活動時にお声がけいただいた蘇我中学校PTA役員さんよりお預かりしたペットフード等を搬送します。

まくら株式会社さんからは、「宣伝でやっている訳ではないので公表の必要はありません」と伺いましたが、地震直後より枕無償提供の活動を継続されていることに敬意を表し、謹んで紹介させていただきます。

まくら株式会社サイト http://pillow.co.jp

この度、国際コミュニケーション学部地域支援ボランティアセンターでは、在学生の申し出により「東日本大震災」で被災された方々のための義援金活動を行いました。
義援金活動は平成23年3月18日から開始し、3月31日までの(土・日・祝日を除く)9日間、東武東上線「みずほ台」駅前で行い、1,744,499円のご寄付をいただきました。
学内での募金134,429円も合わせると、総額1,878,928円になりました。

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写真は、4月5日に学生からの学長報告の様子と、4月6日に日本赤十字社の三芳町分区長・三芳町町長 林 伊佐雄様に義援金を受渡させていただいた様子です。

千葉キャンパスの地域支援ボランティアセンターと常々連携しているサービスラーニングセンターの石川さんが、縁の深い認知症グループホームへ救援物資を届けるため、大船渡と陸前高田に入りました。
現地から写真とキャプションが送られてきたので、報告させていただきます。

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 「被災現場に立ち、言葉を失いました。廃墟とはこのようなことなのでしょうか」

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 「以前の故郷の面影はありません」

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 「船が乗り上げています」

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 「消滅した大船渡駅から南側を見たところ。プラットホームから周囲がすべて見渡せます」

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 「家の上に家が乗っています」


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 「押しつぶされた車の列」

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 「街自体が消滅した陸前高田」

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 「海水がまだ抜けていません」


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 「高台からどこまでも見渡せ、ここに多くの人の暮らしがあったことを思うと胸がつまります」


  実際に現場に立ち、被災者の声を聞き、考えたことは

  • 救援・支援は長期的な視点でとらえた上で、現時点の問題を考える必要がある
  • 被災現場で「復興」を考えると、気の遠くなる話に思える
  • この現実を多くの日本人に見てほしい (現場に立ってほしい)
  • 自衛隊、警察、消防の方々ばかりでなく、公務員、施設職員の疲労度が高い
  • 治安が悪化している。訪問した施設でも盗難に遭っていた
  • 立ち直ろうとする人もいるが、立ち上がろうにも立ち上がれない現実に直面している人がほとんど
  • やはり、「人」を必要としている。全国からボランティアが集まり、動き出している

来週は、大船渡出身のキャリアセンター職員が、皆から託された物資を搬入します。
日赤青年奉仕団団員の学生も、現地ボランティアの準備に入りました。