身近な国から学んでいく(田中ゼミ1)

海外の観光地理というと、歴史の古さや知名度、また世界遺産の登録件数からいっても

ヨーロッパの国に関する項目が圧倒的に多くあります。

しかしながら、現在の学生にとって身近な国は、韓国や台湾やグアム、せいぜいタイやベトナムで、

ヨーロッパはかなり敷居が高いようです。ヨーロッパの文化や生活への憧れや関心も、私たちの時代と異なり極めて薄くなりました。

そこで、私の授業では学ぶ順序を①東アジア、②東南アジア、③グアム・ハワイ、④オセアニア、⑤北・南米、⑥ヨーロッパの順とし、

身近な国から順に学ぶうちに、面白さも実感してもらえるよう務めています。

また、学生たちの多くは、どこの国の首都がどの都市かを覚えることはできても、

どの都市が地図上のどの位置にあるか答えることが難しいようです。

 

 

そこで、毎回、予習として白地図上に1カ国3都市、全部で10都市ほどを、自分で調べて印を付けてくるような課題を出しています。

中国や韓国の授業では、地名を漢字だけでなく英語でどのように表記するかも教えています。

ハングルや簡体字の国では、空港で表記される行き先も英語が頼りですし、実際の発音も漢字より英語の方が近いのです。

その国の文化や歴史などにも触れながら、できるだけ「暗記」ではなく「教養」としての地理を身に付けて欲しいと願っていますし、

将来、観光や訪日に関わる仕事に携わる場合にも役だつものと考えています。

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