2020年4月、例年は桜咲くキャンパスに新入生を迎えて新学期が始まりますが、
今年はコロナウイルス感染拡大により、キャンパスは閉鎖となってしまいました。
学生の皆さんとキャンパスで直接対面しての授業は、まだかなっていません。
ですが、「できるだけ早く学生の皆さんと授業をはじめたい!」
その思いから、経営学部では、早い段階から学生の置かれている情報環境調査に着手し、
多くの皆さんが参加できることを確認した上で、4月20日から遠隔授業を開始しました。
最近は報道でも頻繁に取り上げられますから、多くの皆さんは「オンライン授業」という言葉に
馴染みがあるのではないでしょうか。私たちは「遠隔授業」と呼んでいますが、その形態は様々です。
大別すると①課題提示型、②オンデマンド型、③リアルタイム型の3つがあります。
①は課題をダウンロードして自学自習し、完成した課題をメールなどで送り返すなどする方式、
いわばネットを通じた通信教育のイメージです。
②はインターネットで配信される動画・音声を視聴して学習する方式、
③は映像・音声でリアルタイムに授業に参加する方式です。
テレビなどで目にするのは②や③が多いのではないでしょうか?
経営学部の遠隔授業は、3つの方法いずれもあります。
リアルタイム型を中心として展開されている授業が多いですが、
授業特性や参加する学生の皆さんの通信環境を配慮し、
3つの方法を組み合わせて進める授業もあります。
実際の授業の様子を「簿記会計入門」を例に少しだけ紹介してみましょう。
授業時間中の様々な質問、クイズ、課題などはこのような画面で表示されます。
リアルタイムで学生の皆さんの反応が返ってきます。
授業映像から。この授業では、重要な部分を何度でも復習できるよう動画を公開しています。
このほかに、今回は個人情報保護の観点からご紹介できませんでしたが、
授業の前半、後半には、学生の皆さんと対話しながらリアルタイムの授業が展開されています。
今回のコロナ禍で急遽始められたため、通信環境の整備や突然のトラブル対応、
はたまたスマートフォンしかお持ちでない学生に、より効果的な教育を提供できる方法の開発など、
遠隔授業をめぐる課題はたくさんあります。
しかし、授業に出席する学生からは「わかりやすかった」「普段の授業よりも先生が身近に思えた」
といった声も聞かれます。
私たちは、より良い教育環境と教育内容を目指して、これからも学生の皆さんとともに歩んで行きたいと思います。