地域福祉ゼミ 始動

地域福祉ゼミ 始動

 山下興一郎

 2015年度、社会福祉学科に、地域福祉を専門とするゼミが3年生、4年生クラスが誕生しました。

地域福祉は、高齢者、障がい者、子ども等対象別に発展してきた福祉政策や実践との関連で考えると、一般的には分かりにくい分野とも言われています。

しかし、私たちは地域社会で暮らしています。 地域で暮らす人は赤ちゃんから高齢者までさまざま。

地域福祉は、この街に暮らし続けたいということを念頭に、地域社会に人々と環境の関係性に関心を寄せて、これまで運営されてきている福祉施設の地域化も含め、地域住民の個別の相談援助から地域の福祉のまちづくりまで広く対象にした学問分野です。

今回は、地域福祉ゼミの紹介をします。

 

 3年生ゼミ~研究するアタマをつくる

  3年生は、17人で構成されています。地域福祉をテーマにしつつ、保育所の待機児童・建築反対問題、子どもの健全育成、社会的養護、高齢者等の孤立死、災害、地域医療、農業、小地域福祉活動、老いや死生観、等多様な関心事を調べ、発表と討論を繰り返しています。

山下興一郎ゼミの3年生

発表と討論をする3年生

 

4年生ゼミ~大学での学びの総仕上げを目指す

4年生は、15人で構成されています。

3年生でも経験したゼミでの研究活動を積み上げ、卒業年度でもあるこの一年間は、大学での学びの総仕上げの年として位置付け、ゼミ活動に力を入れています。

研究テーマは、認知症ケア、介護者の支援、地域包括ケア(特に、一人暮らし高齢者の地域生活支援)、知的障がい者の地域生活支援、災害と地域福祉、限界集落と地域支援、生涯スポーツ、児童虐待、自殺、生活困窮者支援、若者支援、小地域ネットワーク、ふれあい・いきいきサロン、精神科病院における法人経営と患者ケア等が学生の研究テーマです。

 山下興一郎ゼミの4年生

  4年生ゼミの発表風景

 

合同ゼミ(学外活動)~内外の実践を知り、人との交流を深める

  今年より、3,4年生合同のゼミ運営もはじまりました。

3年生の担当者と4年生のゼミ長、担当者から構成するゼミ運営協議会を設置し、フィールドワーク係、合宿係、交流係等、ゼミ員は何らかの役割を全員が担い、1年間の活動計画を立て学生が主体で企画運営をすすめます。

 さっそく、5月6日午後にはプレフィールドワークとして鎌倉の書展(ダウン症女流書家金澤翔子展)見学と、今年、東京都立川市社会福祉協議会に採用された本学卒業生へのインタビューを、6月5日18時~20時には、千葉県弁護士会で開催された学習会「貧困問題研究会」に参加し、弁護士、県内の福祉関係者との交流を深めました。

 正式なフィールドワークの第1回は、2015年6月5日、千葉市内の医療法人グリーンエミネンス 中村古峡記念病院、老人保健施設等を見学しました。