2016年5月アーカイブ

柏女霊峰ゼミ新歓など(社会福祉専門研究Ⅳ、総合課題研究)

淑徳大学総合福祉学部社会福祉学科教授  柏女 霊峰

 

 51018:30から、柏女ゼミ(「社会福祉専門研究Ⅳ」、「総合課題研究」)の新歓が、4年生主催により蘇我駅前で行われました。

3年生15名、4年生12名、大学院生2名、卒業生3名、そして隠れゼミ教員の小木曽先生、柏女の総勢34名が参加しました。

H28柏女ゼミ新歓コンパの様子

写真1 新歓で盛り上がる3年生たち

 

もちろん、ゼミは飲み会ばかり行っているわけではありません。

新歓の前には、3年生はゼミの年間発表スケジュールとテーマを定めました。

また、4年生は全員が卒論に取り組んでおり、その日は、卒論構想並びに章立てを終え、第1章の書き方について学びました。

ちなみに、3年生の年間発表テーマは以下のとおりです。

H28柏女ゼミ3年生年間計画表

1 社会福祉専門研究Ⅰ.Ⅱ年間発表・討論計画

 

ここでは、新歓の様子を報告いたします。準備等はすべて4年生の新歓担当幹事が行い、司会も進めました。

まず、柏女から挨拶と乾杯をしました。挨拶では、柏女ゼミ3(詳細は前回ブログ(201512)や教員紹介参照。)を紹介しました。

そのあと、3年生全員の自己紹介に続き、柏女による恒例の3年ゼミ生名前覚えテスト。今年も完ぺきでした(テストに合格したらすぐにまた忘れるかも…)

それから食事。はじめは堅かったみんなも徐々に打ち解け、会が終わる10時過ぎには、みんな和気あいあい。

途中、院生や卒業生も参加してくれ、仲間に入ります。

この日参加してくれた卒業生は、昨年度卒業した2(りょうくんとゆうさくん)とゼミ第11期ゼミ長のよっちゃんの3名でした。数人から、残念だけど来られないという連絡もありました。

 写真2 ゼミ卒業生たちとともに

 

ゼミの大学院生は現在3名、すべて女性です。

また、全員が社会人で、仕事をしながら修論作成に取り組んでいます。そんな彼女たちに、学生たちも刺激を受けています。

新歓でも、保育園長の院生に学生たちが質問している姿が見られました。57-8日には日本保育学会全国大会があり、大学院のゼミ卒業生、在学生もしっかり報告していました。

 この時期、3年生たちは多くが、社会福祉士受験資格取得のための配属実習に向けての準備、専門教育であわただしい日々を過ごしています。

また、4年生は、それぞれの就活や社会福祉士国家試験勉強、卒論作成に、孤独で忙しい日々を過ごしています。

そんななかにあって、みんなが少しずつ手を広げて緩やかに繋がろうとするゼミ仲間の存在は、大きなものがあります。

「共生」は、みんなが少しずつ努力することによって初めて達成される、ということを実感しています。

 柏女ゼミは、現在23-23期生たちが現役です。

これまで約450名が巣立っていきました。写真は第21期生の卒業式です。皆さんの活躍を祈っています。柏女霊峰

 H27年度柏女ゼミ生卒業式

写真3 柏女ゼミ第21期生たち

 

 

心理学ってピンチがチャンスになるんだよ

 

――なんか日常生活を送ってて、これ社会心理学出てるなっていう状況ってなんかありますか?

 

どこでもって言うのがやっぱり。

 

――どこでもですかね、やっぱり。

 

あとは逆に、まだ説明されてないけど不思議なことが起こっていて、何でこんなことが起こってるんだろう、今までの社会心理学の言葉じゃ説明できないようなことの方が本当はもっと面白い。

 

――ああ。

 

これっていったい何が起きてるのって感じで、まあわくわくするよね。

 

――うん。

 

うん。それは本当に、例えば大学だったら教員と職員の関係でもいろんなズレが起きて、微妙な誤解で話がずれていったりとか起きたりもするし。例えば自分が授業をしてて、うまくしゃべれる時としゃべれない時があって、そのしゃべれるしゃべれないって学生に影響されていて、学生が前の方でちゃんと一生懸命聞いてくれてると、わりとちゃんとしゃべれるけど、学生がもう、ええ?って顔して聞いてると、どんどんうまく話せなくなってくるっていうような自分もいたりするので。まさに人間から影響受けてるなって自分でも思うし。

 

――うんうん。

――なるほど。

 

まあ、面白いよ、うん。

 

一同:(笑)

 

僕はこの授業でこの話をしたいと思って授業の準備をするので、それがうまく話せなかったな、反応薄かったなていう日はへこむんだよね(笑)そういう、ネタ探しをしてますね。あと、わりと最近はそうでもないんだけど、実験をやるってことは、結構複雑な状況を実験でやるので、それを分かりやすく説明しなきゃいけなくて、それで無駄にパワポが動くっていうのはありますね(笑)

 

――ああ。

 

授業によるんだよね。

 

――統計とか難しい話がすっごいパワポ動きますよね。

 

そうだね。パワポ動かさなきゃわかってもらえないっていう強迫的な、ここを分からせるためには動かすしかねえなって思ったりする。

 

一同:(笑)

 

――そろそろまとめに入らせていただきます。

 

そうだね、うん。

 

――このブログを見て入ってくる生徒さんがいる可能性もあるので、これから心理学を目指すうえでのメッセージをいただけたらなと。

 

メッセージ。

 

――はい。たぶん、僕この前も先生としゃべってて思ったんですけど、入る前と入った後の心理学のイメージってものすごく変わると思うんですよ。僕自身もそうでしたし。そういう意味でギャップとかもいろいろあると思うんですけど、そういうのになにかメッセージをいただけたらなと思います。

 

僕は専門が社会心理学なので、そういう意味では、心理学はすごい面白いよっていうのが大前提なんですよ。

 

――そうですね。

 

それは自分の身の回りで起こってること全部、心理学がかかわって解釈できるというか、理解するっていうものなのだということと、そういう人が直面する問題って別に精神的な心の病みたいなものだけじゃなくて、やっぱり人間関係上手くいかないとか、厳しい先生に対してどう対処すればいいのかとか、いろいろ自分の人生の中で問題にぶち当たることがすごい多いわけですよ。で、僕自身時々いうんですけど、心理学って、何か問題にぶち当たるじゃないですか、

 

――はい。

 

そしたら、それは解くべき問題なんですよ。だから、それがどうしてそんな問題に陥っちゃうのか、どうやってこれを乗り越えればいいのかっていうことがわかると、たぶん自分だけじゃなくて、他の人にとっても役に立つ新しい発見みたいになるわけですよ。つまり、壁にぶつかると、それは同時にこれは解くべき、いわゆるパズルだと。これ解けると、他の人の役には立つ。さらにそこで、こういう人間関係に悩んだ時にはどうすれば良いんだろうこうすれば良いのかなって試そうとするじゃないですか。

 

――はい。

 

そういう問題にかかわって、実際に直面してないと試せないんだよね。だから、心理学ってピンチがチャンスになるんだよ。ピンチだからこそ、何か新しい発見ができるし、ピンチだからこそ、その新しい発見とか新しく考えた対処法が、うまく使えるか試せるんだよ。

 

――うんうん。

 

だから、目の前にあること、身のまわりのあらゆることに実は心理学がかかわっていて、それをどうすれば良いのかなって考えてみたことがある人は、多分、ちゃんと学んでちゃんと考えるとすごく面白くなると思いますから。

 

――はい。

 

人間関係に悩んでどうしたらいいんだろうって思った人は、ぜひ

 

――ぜひ。

――ぜひ。

 

人間関係だけじゃなくても。

 

――本当に、本当にそうですね(笑)

――どうにかしたい人に(笑)

 

どうでもいいやって思ってる人は向いてないかもしれないですけど、これどうすれば良いんだろうみたいに考えてる人は。

 

――確かに、仕組みがわからないと悩みっぱなしなんですよね。

 

うん、そうだね。そういう人にぜひ。

 

――そういう人にぜひ、お勧めしたいと思います。

 

はい(笑)

 

――今日は本当に、ご協力ありがとうございました。

――ありがとうございました。

 

こちらこそありがとうございました。

平成28年度 新入生を迎えて

 平成28年度 新入生を迎えて


43日に桜が咲く中、社会福祉学科は221名の入学生を迎えました。

41日から始まったオリエンテーション、オリエンテーションでは大学生活に慣れない中での時間割作成、6日にはクラス別の授業が持たれ、8日から授業がスタート。

いまだ緊張と期待が混ざる日々ではないでしょうか?


 

42223日には、新入生セミナーが実施され、鴨川の三日月ホテルでのグループディスカッション、翌日は、ドイツ村でのクラス対抗ドッチボール大会、晴天にも恵まれ、とても盛り上がりました。


 

4年後、1年生の皆さんがどのような翼を広げて飛び立っていくか、4年間、大学・社会福祉学科の様々なプログラムを積極的に活用して欲しいと思います。


写真は422日の釈尊降誕会の様子です。

齊藤順子


平成28年降誕会の様子

圧倒的に複雑で、そして圧倒的に重要なのは人間だ


――わたし神さんにとても興味があるんですよ。

 

はあ、なんで。

 

――神さんの授業が好きで、多分、もともと社会心理学系に少し興味があったからだと思うんですけど、面白い人だなあって思っていつも授業受けてました。

 

それは嬉しいな。中坪ゼミの学生にそれ言われると嬉しいな(笑)

 

一同:(笑)

 

――僕は先生の授業の題材とか本当に好きですね、消費者心理学とかすごい面白かったですけど、組織心理学もすごく面白かったですね。

 

うん。でも最近ちょっとね、なかなか悩んでるんですよ(笑)授業、昔ほど反応が良くなくなってきてるので、その年によってだいぶ変わるんだよね。

 

――うーん。

――心理学科のキャッチコピー考えようみたいなとき、絶対使われると思ったんですけど、まったく載ってなくて。

 

学生の相互評価だからね(笑)

 

――学生の心を掴まなかったんですね。

――掴めなかったね。

 

でも、本当の高校生にはいいのかも知れないんだけどね。在学生にはそれほど引っかからなくても、高校生には響くかもしれないっていうのは本当はあるんですけど、分かんないので、残念ながら。

 

――そうなんですよね。

先生の学生時代のお話を聞いてもよろしいですか?

 

どうぞどうぞ。

 

――学生時代は何か、大学だったらサークルとか、中高とか、部活とか何かやられてましたか?

 

ちゃんとまともに部活をやったといえるのは、中学校の時に卓球をやってました。チームプレイがあまり好きじゃないんだよね。

 

――なるほど。

 

つまり、チームプレイが嫌いなわけではなくて、チームプレイで失敗するときに対する恐怖みたいなものって、

 

――わかります。卓球だったら本当にそういうメンタルついちゃいますもんね。

 

うんうん、そうなんだよねきっとね。あとはもう、大学3,4年くらいから本当研究生活になったというか。みんなで研究、実験をちゃんとやろうとするとすごい大変なんだよ。

 

――うーん。

 

なんて言うんでしょうね。実験手伝ってもらう人がたくさん必要になったりするんで、それをまず動員したり、相談したりしなきゃいけなくなるので、3年の後半くらいからずーっと研究、つまり実験の準備して動員して、みたいな生活に入ったので、圧倒的に研究になっちゃうんだよね。

 

――なんか学生時代にやった研究の中で一番覚えてるのってなんかあります?印象に残ったものとか。

 

差別行動の研究とか、わりと学生時代はやってたんだけど。あとは社会的ジレンマの研究とかしてたね。

 

――なるほど。先生はなんで心理学の道に進もうと思われたんでしょう。

 

僕はもともと動物をやりたかったんですよ。

 

――ああ。

 

動物の行動って面白いなあって、それを研究したいなあって思っていて。ただ、面白いなって思っていたのは、例えば動物自体も面白いんだけど、昆虫とかも面白いなあって。アリとかの世界ってすごい面白いなと思っていて、

 

――うん。

 

それで、心理学の、動物行動学のゼミの入れる学科に入ったわけ。そこには当然動物行動じゃなくて人間の行動もいけるというか、そういう研究ゼミもあったので、いろんなゼミの話を聞いてるときに、動物面白いって思ってたけど、でも圧倒的に複雑で、そして圧倒的に重要なのは人間だなって思って、

 

――うんうん。

 

動物なんかよりも人間のほうがおもしれえなって、人間の社会はうまくいっているとか、あるいはうまくいかなくなるというのが何でなのか、それがわかって、うまくいかなくなりそうな時に対応するみたいなことが、出来たほうがいいよなあって。それで社会心理学なんですよね。

 

――おお、なるほど。

 

だからそういう意味では組織とか、集団とか、社会みたいなものに役立つ心理学だから特に

面白いなって。

 

――うんうん。

 

――私は社会心理学概論の授業が特に好きだったんですけど、多分一年生の時って、入学してすぐ、心理学の話をもっと聞けるのかと思っていたら、英語とかそういう勉強ばかりで、ちょっとげんなりしてる時があって。その時の社会心理学概論で、きた­ー!って思って授業受けてたからだと思うんですよね(笑)

――いきなりの社会心理学概論ね、確かに僕もそうです。

 

なるほどね。

 

――こういうの待ってましたみたいな(笑)

――思った思った俺も思った(笑)

 

一同:(笑)

 

なるほど(笑)

 

――そういう意味では一番テンションの上がる授業ではありましたね。

 

確かにね、それは嬉しいよ、純粋にうれしいですね。ネタ勝負をしているので一応、授業はネタを。

 

――まだまだ取らなきゃいけないんですけど、えっと、なんかある?

――わたし的には話が戻ってしまいますけど、研究職、心理職について楽しかった話が聞きたくて。

 

うんうん。あのね、難しい話を分かりやすく話したい欲求がたぶんあって、うまくいかないことも多いんですけどもちろん。でも、当然わからねえよみたいな顔してる学生の人たちに分からせて、「ああ」って顔してもらえるとやっぱり嬉しい。

 

――うん。

 

教える方の喜びみたいなものはありますね。あとは、僕はゼミとして、学生と大量に研究するので、こう、凄まじく苦労させるので(笑)

 

――結構よく聞きますねその噂は(笑)

 

鬼かって思われるような(笑)

 

――そうなんだ(笑)

 

そんな事態になるので、この間卒業生の結婚式に行ってお母さんに、いろいろ聞いてますよとかって言われて(笑)

 

一同:(笑)

 

――お母さんに話したくなるほど厳しかったんですね(笑)

 

でも、最後出ていく時っていうか、卒業するときはみんな、このゼミ来てよかったですって言ってくれるので、

 

――うん。

 

認知的不協和を解消してるだけなんだけど(笑)そうやって一緒に面白いこと見つけて、お互い楽しかったねって思えることはすごく楽しいんですよやっぱり。

 

――うん。

――そういう経験って貴重ですよね、学生時代のそういう。

 

そうですね。いかにそういう経験を学生さんと出来るかなっていうのがやっぱり、やりたいところなんですよね。

 

――神先生のゼミの卒論を書くための実験とか参加しましたけど、結構みんな楽しそうにやってますよね。

 

まあね、あれ準備ものすごい大変なんだよ、実験の準備とか…鬼だよ。

 

一同:(笑)

 

平気で修正を求めるので、わかんないなこれ、こういう風にやるとわかりやすいんじゃない?っていう感じで、急に変更みたいな。理不尽なクライアントに振り回されるシステムエンジニアみたいな状況に皆さんなって(笑)

 

――なるほど。

 

はあってなりながらやるっていう、かわいそうに。

 

一同:(笑)