「震災とコミュニティを考える」というテーマのもと、
2月6日(月)に第2回コミュニティ政策学部主催フォーラムを開催しました。
第1部は岩手県遠野市の本田敏秋市長の講演、
第2部は本田市長と熊谷俊人千葉市長の対談をお送りしました。
会場には、関心の高い一般市民の方々に多数ご参加いただいただけでなく、
千葉県・千葉市・船橋市・袖ヶ浦市の議員、自治体職員(県庁、千葉市、船橋市、木更津市など)の方々、
そして淑徳大学の学生を合わせ約100名が会場に詰めかけました。
遠野市は内陸と沿岸の中間に位置する道路網が整備された結節点となっており、
半径50km圏内に沿岸の宮古市、山田町、大槌町、釜石市、大船渡市、陸前高田市、
さらに内陸部の盛岡市や奥州市までを包括しています。
本田市長は、平成19年11月に近隣の9市町村の理解と協力のもと、
「三陸地震災害後方支援拠点整備推進協議会」を設立し、
地震等による被害を受けた沿岸部への医療救護訓練や救援物資輸送訓練、
および自衛隊の震災対処訓練を重ねてきました。
3月11日、遠野市も被害を受けましたが、
本田市長は市内の被害状況を確認するだけでなく、自衛隊や警察や関連機関からの支援部隊を受け入れるために
市内の運動公園などを開放し後方支援拠点としての準備を始めるとともに、
職員や消防隊員を沿岸部の現地に派遣し情報収集に努めました。
また驚くべきことに、遠野市のボランティアが支援のためのおにぎりを握り始めたのは、
なんと3月11日の当日の夜だったそうです。
会場では、遠野市の後方支援活動の様子がVTRで流され参加者は食い入るように見ていました。
第2部は、矢尾板俊平(コミュニティ政策学部専任講師)が司会を務め、
本田市長と熊谷千葉市長が対談をしました。
液状化の被害や通信・交通障害に見舞われた千葉市の熊谷市長も、3月11日当日に迅速な情報発信に努め、
少しでも市民の不安を減らすよう心掛けたこと、またこれからは地元のケーブルテレビやラジオを
実際に有効活用できるように見直しをしたことなどをお話しいただきました。
熊谷市長は、高校生のころに住んでいた神戸市で阪神・淡路大震災を経験したことが自身が政治家を志すきっかけだったことも合わせ、
本田市長へさまざまな方面にかかわる質問を投げかけ、熱心にメモを取られていました。
この対談の内容の詳細については、熊谷市長ご本人がブログで的確にまとめてくださっておりますのでどうぞご覧ください
(http://kumagai-chiba.seesaa.net/article/251161053.html)。
現在、千葉市も、千葉県沿岸部が被災した場合の後方支援のありかたについての構想をまとめているようです。
なお、本フォーラムの開催にあたって、
(社)千葉県聴覚障害者協会より手話通訳のご協力をいただきました。
ありがとうございました。
遠野市役所のホームページはこちら
(http://www.city.tono.iwate.jp/index.cfm/1,html)
遠野市の「沿岸被災地後方支援」の詳しい情報はこちら
(http://www.city.tono.iwate.jp/index.cfm/36,0,201,html)
遠野市は「遠野物語」やカッパでも有名です。
(http://www.tonojikan.jp/)
「千葉市長・熊谷俊人blog」はこちら
(http://kumagai-chiba.seesaa.net/)