第三回目の研修先は、「千葉テレビ」でした。
千葉テレビでは、放送の仕組みや番組について説明を受け、そして実際に現場を見せていただきました。
1.放送の仕組み
放送は、二種類に分けられます。
①番組制作
-室内で番組を制作するもの
―屋外で番組を制作するもの(スポーツ中継などや、事件・事故)
②放送形態
-生放送 (ニュースなど)
-テープを放送(アニメ番組・ドラマなど)
③スポンサー収入
民間放送では、TVとCMは、切り離せない関係にあります。
民間局は、主にスポンサー収入によって運営されています。
④裏方の仕組み
裏方の仕事としては、カメラマン、アシスタントディレクター、照明、音声などがあります。
このように様々な職種があるのですが、それら全てを掌握し、リーダーとして取り仕切るのが、ディレクターです。
プロデューサーは、お金・人・物を管理する人です。
2.テレビ局内の部署
テレビ局内には、様々な部署が設けられています。
①パブリックセンター
パブリックセンターでは、視聴者からのご要望やクレームに対応するための窓口として、2012年3月に設けられました。
②主調整室マスター、副調整室マスター
テレビ局内には、映像を電波に変換する場所として、「主調整室マスター」という部屋があります。
ここは、国家資格が必要とされる部署であり、機械・電気に長けたスタッフが配置されます。この免許がなければ、放送することができません。
今回、1971年の開局当初から勤務されている社員の方に、お話を伺うことができました。
第一級の無線技術士の資格を保有されているのですが、そのためには、仕事と勉強のバランスを図りながら3000時間を費やしたそうです。
③スタジオ
Aスタジオでは、丸い形のスクープライト、背景の色どりを調整するホリゾンライトなどがあります。
カメラ機材は、非常に高価だそうです。
Bスタジオは、夜21時半から毎日放送されている、ニュース番組の部屋でした。
学生は、実際のニュースキャスターの椅子に座り、やや緊張気味の面持ちでした。
質疑応答
Q.「千葉テレビは、アニメの放送が多いような気がしますが、それはなぜですか?」
A.「これは、パブリックセンターにくる視聴者からの要望であり、特に、
親が子供のためにこのような番組を放送してほしいというリクエストに応じたものです。」
Q.「一日に平均して、何件ほど取材をするのですか。」
A.「現在、千葉テレビにあるカメラは4台のため、午前に1件、午後に1件×4台で8件~10件くらいです。
ただし、放送する前に必ず、その情報は確かなものか、放送してよいものかどうか「裏どり」を行います。」
Q.「番組はどのように企画されていますか。」
A.「番組は、外部からの持ち込み、つまり営業によって持ち込まれることが多いです。
やはり、番組をつくりたいといっても、スポンサーがいなければ成立しません。
その他には、番組を放送する権利を購入するという選択肢があります。」
今回の課外研修は、実際に使用しているスタジオや調整室を見ることで、学生達は、現場の雰囲気を感じ取ったようです。
また、放送業界の「スポンサー収入の確保」や、誤報防止のための徹底した「裏どり」など、放送に至るまでの
地道な仕事も知ることができました。
学生の中から、想像していたイメージとは少し違ったという意見があったように、「現場を知る」ということが、
いかに重要であるかを学ぶ機会でありました。