11月3日(祝)に、佐倉市弥富地区の坂戸で執り行われた「大十夜」(浄土宗金剛山願生院西福寺開山忌法要)に、コミュニティ研究Gクラス(磯岡・矢尾板・野坂)、ワークショップ(矢尾板クラス)の学生が参加し、お手伝いをいたしました。大十夜は、33年毎に執り行われています。
今から640余年前に、西福寺を開基した良栄上人は、称名念仏により衆生を教化しようと日夜勤めておりました。しかし衆生の縁薄く、その実をあげることが出来ませんでした。上人は深く嘆き悲しみ、いかにすれば所期の目的を達成することができるのか心を痛め、鹿島明神へ37日間断食参籠して祈願いたしました。満願の日「鐘鼓を鳴らし、踊り念佛すべし」との託宣を得ました。上人は早速帰山し、託宣のごとく踊躍念仏を広めました。その効あって近隣40か村の善男善女が念仏講を結び、毎月15日に踊躍念仏をしたと伝えられています。爾来、開山良栄上人の鴻恩に報い、かつは称名念仏の正業を永世に伝承するために33年毎に開山忌大法要を厳修し、今日に至っています。
大十夜の当日は、以下の流れで行事が進められます。
1.西福寺境内での開山忌法要と念仏踊りの奉納。
2.西福寺から十夜山へのお練り行列:開山上人像を乗せた輿を中心にして随喜の僧侶、お稚児さん、万灯、笛・鉦鼓・念仏踊り衆がお練りをします。宗派の別無く村全体が参加します。
3.十夜山での開山忌法要と念仏踊りの奉納。
4.餅投げ等の余興。
「念仏踊」は、「坂戸の念仏」として、千葉県並びに佐倉市から、指定無形民俗文化財に指定されています。
ケーススタディ・ワークショップ(矢尾板クラス)では、昨年から佐倉市弥富地区の地域づくりに関わり、夏の盆踊り大会、冬のどんど焼きなどの地域の伝統行事に参加をさせていただいてきました。11月3日は、昨年から活動に参加している卒業生で、現在、大学院生の木村有花さん(3期生)が学生のリーダー役となり、活動の準備を進め、当日は、学部生の指導にあたりました。
今回、コミュニティ研究Gクラスの1年生は、地域の伝統行事に参加し、地域コミュニティと伝統文化について学びました。次回、「大十夜」が執り行われるのは、33年後です。教員にとっても、学生にとっても、非常に貴重な経験をさせていただきました。
今後も、引き続き、佐倉市弥富地区の地域づくりに関わらせていただく予定です。