こんにちは。
総合キャリア支援室の芦沢です
皆さんは、今までの人生の中で、「これが変わり目“転機”だった!」ということに出会ったことはありますか?
これは、宝くじで3億円が当たる、というような大きな出来事ばかりではなく、
日頃の生活の中での急に起こった出来事や、予定していたことの中止だった、ということも。
そして、それは必ずしも幸せなかたちでやってくるとも限りません。
こんな話があります・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ウルトラマンシリーズを制作した円谷プロの初代社長・円谷英二さん。
この方は、映画業界に入る前は玩具会社の一従業員でした。
そして、映画業界に入ったきっかけは、なんと“花見のケンカ”なんだそう
円谷さんが玩具会社の仲間たちと一緒にお花見に行ったところ、仲間が隣席の人たちとケンカを始めてしまう
当時18歳の円谷さんがこのケンカを仲裁したところ、ケンカ相手に気に入られ、その人が勤務する会社に入ることになる。
その会社が映画制作会社で、これを機に映画の世界に足を踏み入れることになった、というわけです。
楽しいお花見の席でのケンカは、決して楽しいものではありません。
でも、それは円谷さんにとっては大きな転機だったと言えるでしょう。
何が幸か不幸か分からないもの。
そのケンカがなければ、ウルトラマンもこの世には生まれていなかったかも知れません
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実は、これは米・スタンフォード大学のクランボルツ博士が確立した「計画的偶発的理論」に当てはまる事例。
その理論は「私たちのキャリアは日常の偶然の出来事や出会いによって決められていく」というもの。
この理論は、1年生のキャリアデザインのテキストでもご紹介しています。
きっと、日常の偶然の出来事も出会いも、多くの人に起こっているのではないでしょうか?
ただ、それを転機としてキャリアに活かすためには、
① 好奇心 ② 持続性 ③ 楽観性 ④ 柔軟性 ⑤ リスクテイキング の5点が不可欠。
先ほどのお話で言えば、
・ケンカの仲裁をする(柔軟性)
・気に入ってくれたケンカ相手とかかわりを持つ(好奇心)
・その会社に転職(楽観性、リスクテイキング)
で、新たなキャリアをつかんだと言えるのではないでしょうか。
そして、映画制作に対し、熱意を持って追い求める姿勢(持続性)が、つかんだキャリアの発展につながったのだと思います。
そして、大きなことを成し遂げる人は、千載一遇のチャンスをきちんとつかみ取ることができる人なのかもしれません
きっと、どんな出来事もキャリアに結びつく「転機」となり得る側面があるはず。
キャリアデザインは、
社会人基礎力を身につけることだけではなく、人生を柔軟に捉える考え方について考える授業でもあります。
キャリアとは、広義では「人生全体」を指すもの。
何気ない出会いや出来事にも、ぜひ目を向けて、自分のキャリアのチャンスをつかんでくださいね