みなさん、こんにちは。
総合キャリア支援室の田熊です
関東地方も本格的な梅雨のシーズン。今週もシトシトと雨が降り続いています。
今回のブログでは・・・
日頃の就職相談で聞いたある学生の体験談を元に
実際に行われた企業での選考をみなさんに体験していただきたいと思います。
突然ですが、、『上野動物園のパンダは幸せか?』という質問。。
みなさんならどの様に捉え考えますか?
この問いは、現在就職活動を行っている4年生(以下:Aさん)が
≪グループディスカッション≫選考で、実際にテーマとして出されたものです
(※就職活動における≪グループディスカッション≫とは、
選考会場で初めて会った複数の学生が5~8人程度のグループになり、
その場で与えられたテーマについて、自由に討論し話し合い、意見をまとめて、結論に導くというものです。)
Aさんのグループでは様々な意見が飛び交いました。
『檻に入れられて可哀想』
『本来の自然に帰りたいだろうに・・』
『観客の見世物にされてストレスが溜まり健康上良くない』
結果として、グループのメンバー全員が【上野動物園のパンダは、幸せではない!】という結論で一致しました。
Aさんのグループを含め5グループありましたが、全てのグループでも同じ結論に達したそうです
ボクだったら、私だったらと、主観的なモノゴトの捉え方で、目の前の問題を考えてしまいがち。。
上野動物園のパンダを自分に例えて、檻の中にいる自分を想像し疑似体験するわけですね!!
もちろんグループディスカッションにて討論し出された結論に、唯一の正解などというものはありません。
学生の自由な発想が問われるわけですから。
しかしながら、この話しを聞いていた私は、
ここで出た結論とは真逆の意見、つまり、
【パンダは、幸せなんじゃないか?】という想いを抱きながら、Aさんの話を聞いていました。
幸せに対しての考え方は人それぞれです。
要は、幸福に対する価値観ですね!
この質問は『何をもって、幸せと感じるか?』という価値観によって、意見が分かれるのでしょう。
私は上野動物園のパンダを客観的に捉えてみました。
『上野動物園のパンダは≪日中友好の印≫として中国から送られたものであり、
国と国の友好関係を結ぶ上で大きな役割を担っている!』『万国共通で人々から愛される存在』
『上野動物園に来園する人々に癒しや元気、希望など様々な影響を与えている!
(特に子供たちには、喜びや笑顔を生み出すかわいい存在)』
その様な視点でパンダを捉えたら、上野動物園のパンダはどれだけの人間に
良い影響を与えている存在なんだろう?!
そんな大役を担っているパンダは、もしかしたら幸せなのかもしれない?!と、感じたのです。
このような意見が出ても、おかしくはないはずですよね?
選考を受けたAさんは、
選考の最後に面接官が発した
『もっとバラエティに富んだ様々な意見や結論が出ても良かったのでは?』という一言が、
とても印象的だったと話してくれました。
実は、面接官のこの言葉にこそ、企業が「この選考で見たかったもの」が隠されていると思います。
選考には、企業の意図が隠されています。
ただ単に与えられた課題をこなし、答えを出すだけでは、採用側は満足しないのです。
恐らくこの言葉から伝えたかったのは、、、
「みんながみんな同じ意見になることもあるかもしれないけれど、
別の視点はなかったのか?」
「同じ意見に流れそうになったら、むしろ、
『こういう別の考え方はどうか?』
『もっと、違う見方はほんとにできないんだろうか?』
と、考えてみて欲しい。」
ということだったのではないでしょうか・・・
それは、一歩引いて、客観的に見てみることで、
新しい展開、もっと面白い、斬新な展開になるかもしれないからです
企業での社内会議でも同じです。
1つのテーマに対し、様々な意見を出し合うことで、会議全体の活性化にもつながります。
更には、多角的な視点から出された意見が、思いもよらないビジネスチャンスに繋がることも
企業も、同じ考え、同じ意見の人ばかりでは、停滞してしまいます。
そんな時、ふと客観的になり、別の考え、別の意見を提示できることは、必要とされることなのです。
選考でも、そういうことができる人がいるかを見たかったのだと思います。
『上野動物園のパンダは幸せか?』
あなたなら、どのように考えますか